Lightroomで写真編集をバリバリこなせるPCを既成品で探すのは難しいので私は自作しています。現在は自作と既成品の差はなくなってきましたが、10年前くらいはフォトグラファーやグラフィックデザイナーは仕事に使えるPCをメーカー製で見つけることができずに自作をするかパソコンショップが組み立てるBTOを使用していました。
その名残で現在も自作をしてる人は多いのではないかと思います。
現在主流のLightroomでの写真管理ですが、趣味で写真をやられている方なら内蔵HDDやSSDの中にカタログと画像データ両方を保存できるため速度的には問題ありませんが、仕事で30万枚以上ののRAW画像を管理運用しようとすると、マシンとLightroomのカスタマイズが必要になります。
私が使用しているLightroomの運用方法をご紹介します。
フォトレタッチに必要なのはメモリ
Lightroomの作業でCPU速度が必要なるのはRAW画像をJPEGに書き出すときです。そのほかの作業は特にCPUパワーを使いませんのでCore i5程度のものでストレスを感じていません。Photoshopと連携してRAW画像をレタッチするとメモリがすぐに振りきれてもっさりした動作になるため8GBx4枚の32GBを使用しています。内蔵ストレージはすべてSSDでハードディスクは使用せず、画像データはすべてLAN接続のNASに入れています。
大量の写真を管理するためにはNASでRAW画像を保存
内蔵HDDを複数台PCの中に入れることは故障時の復旧リスクを考えると好ましくありません。昔RAID1(ミラーリング)をマザーボードの機能を利用して運用していた際、復旧に時間が掛かるし色々調べるのも手間だしで苦労しました。
使用してるQnapのNASはホットスワップ対応なので、ミラーリング運用しているハードディスクの1台が故障したときはそのまま抜き出し、新しいハードディスクを入れれば勝手にリビルトが開始されて元通りになります。このお手軽かつ堅牢性のある環境はフォトグラファーには必須だと思います。
QNAPのNASのミラーリング故障時の対応
NASの電源が入っている状態でHDDを抜き取り、新しいHDDを入れるだけ!たったそれだけ!
NASの転送速度
QNAPのTS-421という少し古いモデルを使用していますが、このくらいの速度がでます。SSDはもちろん内蔵ハードディスクの半分程度の速度にはなりますが、レタッチ作業でストレスを感じることはありません。むしろ大事なのはLightroomのカタログをいかに早く読み込むかです。
Lightroom用にPCの構成をカスタマイズ
Lightroomのカタログ用にSSDを1台使用します。Lightroomのカタログはレタッチデータや画像の格納場所を記憶しておく場所です。ここの読み込み速度が遅いとLightroomでの画像の表示に時間がかかったり、レタッチ最中に動作が遅くなります。
またLightroomのカタログはネットワークドライブに置くことができません。よってPC内蔵のストレージのどこかに置く必要あります。Windows10のOSと同じSSDにカタログを置くのは怖すぎるので別のSSDを増設してLightroom用に使用しています。
よってパソコンはSSD(OS)+SSD(Lightroomカタログ)+NASという運用方法になります。Lightroomはパラメーターを少し変更しただけでもカタログにデータを書き込みに行きますから、小さいファイルの大量処理に強いSSDを使用すると体感速度がまるで違います。
Lightroomのカタログのカスタマイズ
Lightroomはインストールして最初の起動にカタログをつくります。任意の内蔵ストレージに作ることが可能で、デフォルトだとCドライブ(OS)のマイピクチャの中に作られ、カードリーダーにメディアを入れると自動に読み込み画面が表示され、そのままの状態だと日付で管理されます。
すべてを任意のフォルダから読み込ませる
趣味で使う分にはLightroom推奨のカタログ整理は便利ですが。大量の写真・大量のプロジェクトになるといささか管理しずらくなってきます。なにせwindowsのエクスプローラーから写真を探そうともなかなか見つからないからです。
そこでカタログをSSDに作り自分が作成したフォルダ手動でRAWファイルをコピーしてLightroomに読み込ませる手法をとっています。
まずは内蔵SSDの中にカタログを作ります。
NASの中に好きな名前のフォルダを作り、この中に撮影したデータを保存します。私は分かりやすいように【日付+プロジェクト名】で管理しています。
Lightroomを起動して【読み込み】>【 画像格納フォルダ】とすすみ、必要な画像にチェックを入れればLightroomでのレタッチが可能になります。普通の使い方と同じく、Lightroom上で画像をフォルダにドラッグアンドドロップすればフォルダの移動を行うこともできます。
かなりマニュアル寄りの管理ですが、大量の画像を管理する場合、個人的に使いやすい運用方法です。
画像の追加が簡単にできる
同じプロジェクトだけれども日付を跨いだり、日を改めて撮影することがあります。その場合Lightroomの初期のカタログ設定あと日付でフォルダ分けされてしまうので、管理がめんどくさくなります。この運用方法ですとプロジェクトのフォルダに手動で追加のファイルをコピーし、Lightroomでフォルダを右クリック>【同期】を選択すると追加した画像も同じフォルダ内に表示されて、別の日付のものと一緒に作業することができます。
大量の画像データを日常的に扱う人は環境と整えよう
これが現在私が運用しているフォトレタッチ環境です。かなりトリッキーな構成なので市販のものでは対応できずに自作しています。フォトレタッチ用のPCが必要だけれどもPCを組み立てるのはめんどくさいという方はショップにパーツを組み立ててもらうBTO を利用すると理想のスペックのPCを作ってくれます。
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