写真活動はほとんど海外ですが、1度だけ日本のフォトコンの応募したことがあります。そして一度だけ受賞しました。日本のフォトコン授賞式はかしこまっていてフォーマル式典です。フォトコンで受賞した人はがどのような流れで行われるのか不安だと思うのでまとめました。
電話が来る
ある日突然携帯電話がなります。見知らぬ番号なので警戒して出ると「◎◎フォトコンテント運営委員会の◎◎と申します」という連絡です。私の場合は知り合いのスタジオの研修生のポートフォリオやフォトコン応募のノウハウを教える一貫で適当な写真を一緒に送ったので、いまいちピンときませんでした。多くのフォトコンに参加している人は要注意です。
本人確認が終わると、授賞式の日程を教えられて招待状を送付する旨を伝えられます。替え玉も提案したのですが、本人の出席でないとダメだそうです。
その時点で参加意思を問われますので、会社員の人は有給を使えるかのジャッジをその場で迫られます。…日本社会には厳しいですね。
服装はスーツなどの正装
受賞したのは電通主催の大手フォトコンで授賞式がマンダリンオリエンタルという東京の高級ホテルでの授賞式ということで正装が必須でした。
私のようにクロックスと登山靴しか持っていないような大多数のフォトグラファーにはスーツや革靴、鞄などを揃える必要があります。正直断りたくなりました。友人の結婚式も近かったのでそれに合わせてドレススーツを買いました。
海外だとわりとフランクな服装でもOKなところが多いです。私はMAMMUTのULTIMATE HOODYという登山用のジャケットを着て出席していました。
ホテルのロビーで受付し、待合室に通される
普段はテント生活している身なので、ホテルの受付の時点ですでに緊張します。たかだか5人程度の授賞式でホテルの会場貸し切るなんて少しおかしな話です。フーターズ銀座店あたりでやってくれた方が嬉しいです。東京砂漠で働いていた時の唯一のオアシス・フーターズ。
すで話しが通っているらしく、フロントで名前を言うだけで係員が待合室までアテンドしてくれます。待合室には軽食やフルーティーな不思議な飲み物が置いてあります。
あとなぜか授賞式のゲストで登場する芸能人の名前が告知されます。SNSで拡散しないように厳重に注意されましたが、それだったら最初から言わないほうがいいと思います。
当日は現地集合、地方の人の旅費はすべて出る
どのような地方に住んでいても出席の交通費は主催者が負担してくれます。高知から来ていた人は旅券を送ってくれたそうです。私はそのときは東京に住んでいたので、現地で交通費をスタッフに口頭で言って現金でもらいました。わりとざっくりな感じです。
ネパールにいなかったのが悔やまれます。
授賞式のリハーサルを行う
日本だとコレ本当にやります。都市伝説ではありません。こういう式典はぶっつけ本番だからこそ感動するものな気もしますが、リスクマネジメントが先行する日本っぽいといえばそうかもしれません。
授賞式の全体の流れ、席順から賞状を受け取る順番。すべてをきっちりリハします。テレビかでみたことあるような女性フリーアナウンサーもリハーサルをしています。でも人の名前を連呼するのはやめて欲しい。
応募時に書いた写真のコメントも連呼されるのは羞恥プレイレベルに恥ずかしい思いをすることは覚悟したほうが良いかと思います。
昼食を食べてから会場を散策する
受賞者控室で昼食が出ます。この頃には緊張も若干解け始め受賞者同士でコミュニケーションを取り始めます。プロ・アマの両方参加型のフォトコンでしたので、アマの人の喜びっぷりにプロがついていけるが勝負の分かれ目です。別に勝負はしていないのですけれど。
昼食後の自由時間で会場を散策すると、受賞会場に応募した写真がA1くらいのサイズに引き伸ばされて展示してあります。それにメディアが群がり写真を撮ったり品評したりしています。
「それ、適当に応募したやつっす…」なんて言ったら袋抱きされそうな空気ではあります。
授賞式
会場の扉がなぜか閉じられていて、係員が開けた瞬間にドン引きするくらいのカメラマンを目にします。多分100人くらいでしょうか。芸能人もいるのでテレビも多かったです。
リハーサル通りに授賞式をこなし賞状をもらうとカメラマンの集団から「目線くださーい!」と言われます。断れる雰囲気ではありません。我慢してカメラの方を向いた瞬間フラッシュを浴びせられます。カメラマンなんてろくな人間じゃねぇことを客観的に知るいい機会です。
ちなみに地方で大きいフォトコンに受賞すると受賞者の地元の新聞社も授賞式に招待されるようで、高知の人は地元新聞社に取材されていました。
閉会式のようなものはありません。賞状もらって着席したら控室まで誘導してくれます。
賞金の受け取り
賞金は会場でいただけます。デュフフ。受け取りのサインはもちろん必要です。その他重さにしたら数十キロになるような副賞も希望すれば現地でもらえますが、みんな送ってもらいっていました。
賞状や盾、◎◎1年分なんかとても持って帰れたものじゃありません。
帰宅
地方から来る人もいるので懇親会とかはありません。個別にメディアから声はかかりますが、私はぐったりしたので早々に帰宅しました。
後々副賞や、TVやメディアで使われたときの映像が入ったDVDや、受賞した写真のパネルやポストカードなどが送られてきます。これはフォトコンによって違うと思います。
最後に
大きいフォトコンは旅費から食費からすべて主催がお金を出してくれます。服以外はね。
色々と貴重な体験でした。日本のフォトコンは二度と応募しません(‘A`)
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