どうもWEB事業部部長です。
前回のエントリーでまとめましたが、私は住民200人以下の温泉地で仕事をしています。超楽しいです。昔の私のように、東京駅の隣のなんとかサウスタワーのような高層ビルで仕事をしているような日本の社会人のレールから良くも悪くも外れてしまっています。
フォトグラファーとしてもデザイナーとしても異質な存在であることは間違いないので、山の中で暮らすことのメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
登山者には最高。歩いて行ける北アルプス
半分がこれ目当ての移住ではあります。こっそり言うと日本で一番上高地に近い街です。私の仕事場からアクセスできるのは、奥穂高岳・西穂高岳・ジャンダルム・前穂高岳・槍ヶ岳・笠ヶ岳・焼岳・双六岳・乗鞍岳・弓折岳・錫杖岳・涸沢岳。このあたりなら日帰りで行けます。というか行ってます。
休日となれば槍ヶ岳経由で蝶ヶ岳や常念岳のような安曇野方面にも抜けることができます。
今日は午後から打ち合わせがあるから焼岳から上高地に降りてバスで帰ってくるかーとか東京にいた時には考えられないことができます。登山のあとに仕事、これ基本。
源泉掛け流し温泉入り放題
私のいる地域の旅館はすべて源泉掛け流し温泉です。露天風呂も呆れるほどあります。仕事終わりに温泉に入ることもあれば、仕事前にひとっ風呂することもあります。
狭い地域ですのでほとんどの住人とは知り合いになりますし、その方々の90%以上は宿泊業に携わっています。
東京で流行っているスーパー銭湯やなんちゃって温泉などで満足している人たちがこちらに来てしまったら、もうアタイ昔には戻れない…となってしまうんじゃないでしょうか。
ご飯がやたらと美味い
笑いが止まらなくなるほど美味いです。とにかく素材がいい。東京であれだけ苦手だった野菜・山菜が大好物になるほどです。東京で市販されている野菜はおいしくないと、今なら断言できる。
素材がよいのに加え、知り合いはほとんどが宿泊施設の従事しているので、ご飯を作るのは料理長です。もちろん家庭料理にローカライズされていますが、プロの味がします。
なぜWEB事業の私が旅館の飯を食べているのかというと、特定の宿の料理場で知り合い同士がご飯を食べたり、飲み会をするという風習があるからです。
信用金庫の営業さんも何故かお昼に宿の調理場に現れて昼食を食べていきます(無銭飲食)。そういう文化なんです。
デメリット
交通の便が悪い
むしろそれが秘境としてのブランドを作っている側面はありますが、住むとなるとその辺はボディーブローのように聞いてきます。
最寄りのコンビニまで30km、地元のスーパー(のような店)まで車で20分です。そういったことがあるので自炊は難しく、宿泊業を経営している宿の厨房にみんな集まるような風習が生まれたのかもしれません。
ネット回線が未だにADSL。ポケットwifi・wimax圏外
ネット環境は最悪の一言です。ネット回線を使うよりもスマホの4G回線でテザリングした方が速度は早いです。4Gがつながるのでポケットwifiは繋がりそうな気もしますが、公式サイトでは私のいる地域の半径20kmはすべて圏外指定されています。
しかし今年の11月に光回線がやってくるとのことです。ネットインフラの整備がここにまで及ぶということは日本全国すべてで光回線が通ることと同義かもしれない…
地元住民と仲が悪くなるとヤバイ
実際にそういうケースを聞いたことはありませんが、地元にひとと軋轢を生んでしまったらここでの仕事は無理でしょう。この地域の人は大らかな人が多いことが私にとっての救いです。
超・豪雪地帯
標高は軽く1000mを超え北アルプスのど真ん中。そりゃ降りますよガンガンに。朝起きたら1mくらい積もることは日常茶飯事です。気温は-15℃くらいまではいきます。
しかしここは温泉地帯。温泉をかければ雪は融けるし、雪を落とす水路も温泉なので詰まることはありません。このあたりは他の豪雪地帯よりもまだマシなのだと思います。
むしろ怖いのは車の運転です。4WDは必須です。2輪駆動の軽自動車ではまず事故を起こす自信があります。
金銭価値よりも心の豊かさを求めるスーパージェネラリストに向いている地域
山が好きで生きていけるだけの収入だけあればいい人には向いている地域です。ここで仕事をしようとするならば、大都市にありがちなスペシャリストではなくジェネラリストが要求されます。それでいて収入は確実に減ります。
なぜならここの地域は温泉地なので、家族経営の宿泊業が多く大手企業のホテルなどは新たな人材を必要としていません。
必然的にこの地域で求められている仕事はその人たちの支援業務になります。
例えば私の仕事は
- アートディレクター
- WEBデザイナー
- DTPデザイナー
- インフォメーションアーキテクト
- 企画営業
- フォトグラファー
- マーケティング
- システム開発
- 新規事業統括
これを同時進行で回します。特に企画営業は多忙です。協会予算は多くないので資金調達から他企業への協賛・協業の提案をし、契約に至るまでのオペレーションもするウルトラCを達成することが必要です。
地方創生事業のすべてに興味があり、
東京で燻ってるそこの君、山の中で僕と握手。
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