フルサイズ一眼レフ+大口径レンズの組み合わせで山岳写真のための登山やネイチャーに挑む全てのカメラマンにオススメできるアイテムです。
登山をするときは多くの方がカメラを持っていくと思います。しかしいい写真を撮ろうと気合の入れた一眼レフとレンズを持っていくと超重量になり、登山どころではありません。
そのようなことから登山に限ってはコンパクトデジカメやミラーレス一眼などの小さいカメラを携行する方も多いのです。 それでもこだわりのある人たちはフルサイズ一眼レフ+レンズ数本+三脚の組み合わせで10kg以上となる機材を背負って登る方もいらっしゃいます。私は山岳写真の仕事で登りますので、基本は以下の機材になります。
- Nikon D4S
- Nikon 14-24mm F2.8
- Nikon 24-70mm F2.8
- Nikon 70-200mm F2.8
- Nikon Ai AF-S Teleconverter TC-17E II
- Verbon El Carmagne 645
D4Sにこれらのレンズを装着するとかなりの重量になる、ネックストラップでクビにかけながら登山をするのは現実的ではありません。
それどころかバランスが悪くなり危険です。 かといって全ての機材をザックの中に入れて撮影チャンスが来たら荷物を降ろして撮影というスタイルは撮影機会が減りますし、なにより超重量のザックを上げ下げするだけでかなりの負担になります。
20kgくらいなら何とかなりますが、30kgを超えるとしんどくなります。 ですので、このスタイルもあまりオススメではありません。
カメラホルダー機能付きベストという選択
私は登山・ネイチャーフォトなどでカメラを持って行くときは、コットンキャリア(COTTON CARRIER)というメーカーのカメラベストを使用しています。
カメラを胸の中央部に固定できますので、首や肩など局所的に負担がくることもなく、がっちりと固定されるので、険しい岩場以外は問題ありません。
被写体を見つけたらスムーズに撮影に移ることができますし、ロープロ S&F レンズエクスチェンジケース200AWと組み合わせることでレンズ交換も迅速に行えます。

コットンキャリアのホルダーの構造
ここのスロットになっている部分でカメラを固定します。 作りはかなりしっかりしていて胸の部分が折れ曲がるようなことはありません。かなりの剛性があります。
カメラとホルダーを固定するハブは丸型のアルミ合金でできているパーツを三脚の雲台を取り付ける部分に装着します。
間にゴムを噛ませるので経験上ずれる・緩むといったことはありません。 そして何と言ってもホルダーから片手でスムーズに着脱できことが素晴らしいです。
カメラのグリップを握って90度回転させるとロックが外れる仕組みで、そのままスライドさせて抜き取るだけです。
画像のような三脚取り付け用の専用ハブを使えば、カメラホルダーと三脚の両方を使うことができるようになります。雲台によっては剛性に不安がありそうなので、しっかり撮影するときは、ホルダーのパーツを外して雲台のみを装着したほうがよさそうです。
落下防止のためのストラップ
万が一カメラがホルダーから外れてしまってもストラップを装着しておくことで落下を防止することができます。
私は胸に早着するカメラにだけはネックストラップつけて首にかけておきます。カメラの重さはすべてカメラベストにかかりますので、首に負担がくることはありません。
カメラベストの上に大容量のザックを背負うことができる
写真はMAMMUT Trion Pro 50+7Lで使っていますが、私の愛用しているMAMMUT Heron Pro 85+15Lとは肩や首周りが干渉することなく快適に背負うことができます。
またザックのチェストハーネスを締めることによりいっそう固定されて安定感が増します。

Nikon D4D+24-70mm F2.8の組み合わせで携行することが多いのですが、重さがや偏りが気になったことはありません。
70-200mmみたいな長いレンズを固定する際にはレンズ固定用のベルトを使用してベストとレンズを固定します。これで急登や岩などでもある程度対応はできます。もちろん危ない箇所では撮影機材はザックに収容します。
ベストの背面部はメッシュ構造となっていて、ザックを背負った時にも違和感はありません。
Tシャツを1枚着ていればカメラベストの背面部が気になることはないと思います。
ボディ2台携行用のサイドホルダー
COTTON CARRIER CAMERA VEST コットンキャリアカメラベスト2台携行用(カメラベスト+サイドホルスター セットを使うとフルサイズ x 大口径レンズの組み合わせを2組携行することが可能になります。
ネイチャーフォトでは使用することはないとは思いますが、イベントなどで目まぐるしく状況が変わるときには有効です。
装着はカメラベストにサイドホルダーを通すだけ。
サイドホルダー自体はマジックテープでの固定ですが、協力なので行動中に落下することはまずないかと思います。
他にもカメラベストを使わずにベルトやザックのウェストベルトなどに装着することができますので、工夫次第では色々なパターンを試すことができそうです。
サイドホルダーのみだとベストが傾いていましますが、負荷はそれほど気になりません。
しかし単体で使うのであればザックのウェストベルトなどを使用したほうが安定するかと思います。
その他の付属品
チェストホルダーとサイドホルダー用の固定器具が2セットついてきます。リングは落下防止ストラップを早着するためのものです。
ハブをゴムを噛ませてネジで三脚ネジに固定する仕組みです。その際には六角レンチを使用します。
ですので登山の途中でこの固定具を外そうと思う時は六角レンチは必ず必要になります。その点だけは注意です。
コットンキャリアさんはホルダー+ハンドストラップという組み合わせを推奨しているらしく、付属でついてきます。
たしかにホルダーからカメラを外すときにグリップを握るのでハンドストラップがあれば便利だとは思いますが、私は慣れの問題からネックストラップを使用して落下防止のために首にかけておくことにしています。
コンパクトカメラやミラーレス一眼にはショルダーハーネス装着モデルがおすすめ
カメラベストだとゴツくて目立ってしまうのが嫌な人も多いと思いますので、そんな人におすすめなのがショルダーハーネスに装着するタイプのストラップショット。
カメラベストの半額で購入できますし、ショルダーハーネスに取り付けるので、ベストを着るといった面倒もありません。 https://yamasha.net/strapshot 小さい一眼レフとレンズの組み合わせにも対応していますが、カメラが自分の体の左右どちらかにきてしまうので、岩などに擦り付けてしまうことがあります。
ちなみに私は最初の頃、このストラップショットにNikon D3と24-70mm F2.8を装着していましたが、荷重に耐えきれずホルダーが破けてしまいました。フルサイズと大口径レンズの組み合わせになりますとカメラベスト一択になりますね。
山岳写真はまず体力が尽きないことを第一に考える
私のような重量装備で、北アルプスを縦走するようなときは荷物が30kgを切ることはまずありません。
さらに重量のあるレンズをザックの下の方に収納すると取り出しにくい&押しつぶされて壊れるリスクがあるのでザックの上の方に入れます。
三脚もザックの左右どちらかに括り付けるので全体のバランスは最悪です。
重いものは腰のあたりという基本が崩れ歩くだけでかなりの体力を消耗します。 そんな中少しでも重たいものを自分の体の中心に持っていくことができるカメラベストは効果を発揮してくれると思います。
ロープロレンズエクスチェンジケース200AWと組み合わせることでレンズ交換システムも
https://yamasha.net/lowepro_lens_200aw カメラの携行に加えてレンズ交換もザックを下ろすことなくできるのであればシャッターチャンスはミラーレスやコンデジと同等になります。
レンズ交換ができるロープロのレンズケースは前のエントリーでレビューしています。 このようにかなりゴツい装備になりますので目立ってしまいますが、安全に登山をしつつ撮影機会を増やすとのあるとこのような装備に自然となっていくのではないでしょうか。

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