夏用のハードシェルって困りませんか?必要なことは当然ですがどの程度のレベルのものを持っていけば良いのか悩みます。逆に冬用のハードシェル選びは楽なんです。一番いいやつ持っていけばいいのですから。
夏で最高品質のハードシェルを使うと重い・かさばる・蒸れるの3拍子がついてきます。特にムレ。冬山では気にならないのですが夏だと大変です。通気性がよく、軽くて使いやすいハードシェルを吟味し続けた結果finetrackのエバーブレスフォトンにたどり着きました。
使ってみたら登山歴20年の私も驚愕した点が多かったのでこれから夏山用のハードシェルをお探しの方のためにレビューします。
軽くて薄い184g
とんでもない軽さです。冬山に使っているMAMMUTの最新のGORE-TEXのパンツGORE-TEX QUANTUM STRETCH PANTSでも340gです。これでも軽量をウリにしているので、finetrackのエバーブレスフォトンがどのくらい軽いかが分かります。
次になんといっても収納性。こぶし大の大きさまで小さくなります。これは生地が薄く柔らかいためですね。登山において軽さと小ささは最大の武器です。他に荷物を背負うこともできますし、純粋な軽量化もできます。
ストレッチ性
これもハードシェルの性能を決める重要なものです。GORE-TEXのプロシェルなどは基本的にはストレッチ性は期待できません。メーカーのハイエンドモデルになるとストレッチのGORE-TEX素材のものがありますが定価で10万円くらいしますので、簡単に手を出せる代物ではありませんし、完全に冬山仕様なので当然ムレます。
それに比べてfinetrackのエバーブレスフォトンパンツはエバーブレス®メンブレンという独自素材で引っ張ると伸びるくらいのストレッチ性を持ちます。快適性という面でも冬山用パンツよりも1つ上をいっています。
ベンチレーションがついている
夏は気温が高く体温の調整が難しいです。歩けば暑いし稜線で休憩すれば寒い。そういったケースがほとんどです。その際にパンツのファスナー(ベンチレーションと呼びます)を開くことで通気性を確保してムレを押さえます。寒くなったらファスナーを閉めれば良いので、雨が振りそうになったらエバーブレスフォトンパンツを穿いてベンチレーションを開けておくなんて使い方ができます。
気軽にこういう使い方ができるのはやはり「ストレッチ性に優れている」からです。他メーカーのパンツですと固くて歩きづらいのでベンチレーションがあったとしても雨が降るまでは履こうとは思いません。
ベンチレーションは裾まであるので、登山靴を履いたままエバーブレスフォトンを履くことも簡単にできます。
finetrack独自のレイヤリング機能
ベンチレーション自体は先ほどの通り珍しいものではないのです。しかしfinetrackには独自のレイヤリング機能があり、finetrack製品は「ほぼすべていベンチレーションがある」ことです。つまりウェアを5枚レイヤリングしていたら、3枚目まですべてベンチレーションを開ける、という使い方ができるので、着たり脱いだりせずに行動できるということです。
このありがたさは重たいザックをおろしてハードシェルや防寒具を取り出す大変さを実感している登山者ほど実感できると思います。
汚れやすいので毎回洗濯するくらいがちょうどいい
finetrackの独自素材のエバーブレスメンブレンの特徴なのか、GORE-TEXに比べて生地に泥が付着しやすい印象を受けました。エバーブレスの撥水性は汚れを落とすことが第一、毎回洗濯したほうがいいと社員の方から直接アドバイスを受けましたので購入する人には洗濯をおすすめします。finetrack純正の登山用品専用洗剤オールウォッシュを使用すれば撥水性などの機能を落とさずに汚れだけを落とすことができます。

2シーズン使用しても耐久性に問題なし
山屋の悪い習性ではあるのですが、finetrackの性能表に若干懐疑的だったので、夏山のみの持っていって耐久性を検証してみました。
結果として2年間で問題は発生していません。撥水性もGORE-TEXと遜色ありません。ハードシェルの性能は購入当初はほぼ横並びで、使用頻度によってどのくらいの速度で撥水性が落ちていくかが重要です。finetrackは撥水加工の再処理サービスの行っているため、ヘタってきたら利用してみるのもよいでしょう。
finetrackのエバーブレスフォトンはガリガリ使っても大丈夫そうです。この品質で2万円を切るのであればコストパフォーマンスでいうならば日本一なのではないかと思います。mont-bellは中国製になってから品質が少し残念になりました。
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