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冬山で遭難をしないためにルートは自作。GARMINのハンディGPSとBaseCampの使い方

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遭難しないためのGPSの使い方

これから始まる冬山。目に見える登山道が雪に埋もれるため、知らないうちにルートを外れて遭難するというケースは夏山の比ではありません。人気の山ならトレースががついていることも多いですが、途中で大雪が降ると消えてしまいます。

冬山で道迷いをしないためには登山道を目視せずにルートファインディングできる必要があります。もちろん複数のグループで行動したり、夏山で事前にルート調査をすることがベストなのは間違いありません。

しかし私みたいに単独で山に登ることが好きな人も多く、やめることができないのが登山。これから冬山に挑戦する人も多いと思いますので、登山道がない山の調査も行うことも多い私が行っている遭難対策を1つの例としてをご紹介します。

高精度かつ堅牢なGARMINのGPSMAPシリーズと管理アプリケーションBASECAMPでルートを作り、それを読み込ませてナビゲーションさせることで厳冬期でもルートから外れないようにします。

GARMINのハンディGPS

GARMINのGPSマップ

最近は時計の方が有名になっている感じがありますが昔から登山をしている人はGPSといえばGARMINというイメージの人が多いのではないでしょうか。私も登山でのルート確認はGARMINのGPSMAP62SCJというモデルにTOPO10MPlusという国土地理院25000/1地形図ベースの日本の登山地図を入れて使用しています。

チェストベルトにGPSを装着する

携行するには少し大きいものですが、カラビナが付属しているのでチェストベルトに引っ掛けておけばマップを確認しながら登山をすることができます。スマートウォッチはUSB充電が基本で、登山中にバッテリーがなくなったら使えなくなってしますので、安全面から考えると乾電池の交換で再び使えるようになるタイプのGPSを持っておいたほうが良いと思います。

なによりGPSも高精度で詳細マップが表示できるためちょっとした油断で遭難する冬山には安全対策の意味で持っていくべきだと考えています。

GARMINのハンディGPSの現行のモデルはGPSMAP64SCJになります。

GARMIN GPSMAPの外観

GARMIN GPSMAP62 SCJ

大きいアンテナがついていて受信感度を優先しているのがわかります。防塵防滴の全密閉ケースの耐衝撃プラスチックで作られていて、防水レベルはIPX7になります。

ボタンの仕様

グローブをしていても操作性が悪くならないようなボタンの作りになっています。スマホやスマートウォッチはグローブ越しでは反応しなかったり、別のボタンを押してしまったりとと冬山では使い勝手がよいとはいえません。

GPSMAPはそのあたりをよく考えて作られています。無骨な作りですが操作性は抜群です。

GPSMAPの背面

背面は電池交換のアクセスと、カメラのレンズがついています。GPSMAPシリーズで撮影をするとGPSデータも埋め込んでくれるため管理アプリであるBaseCampで位置を表示することができますが、使い物になるレベルではないので使用することは少ないです。調査や撮影ポイントの記録用として使うと割り切る方がよいと思います。

単三電池2本で起動

単三電池2本で駆動します。普段のトレッキングレベルであれば−20度でも駆動するエネループのような充電式のものでも実用は問題ありませんが、長期縦走や厳冬期になると-40度超低温でも動くリチウム電池がおすすめです。

カラビナの装着

そのまま使うこともできますし、カラビナをジョイントすることができます。登山で使用するならカラビナでどこかに引っ掛けて使うのが便利です。

専用ケース

別売りで専用ケースが販売されています。液晶画面が傷つきやすいので、購入を検討している人は合わせて買うことをおすすめします。商品名は旧型のGPSMAP62用ですが、公式サイトで確認するかぎり最新型のGPSMAP64と共用で使用できるものとして販売されているみたいです。

TOPO10MPlusを購入する

日本登山地図TOPO10M Plus V2

最新のGARMINのGPSに初期にインストールされているMAPは日本詳細地形図2500/25000というもので、これでも一応のナビゲーションは可能ですが、登山に特化してる地図ではありませんのでマイナールートや厳冬期のルートをナビゲーションさせるには心許ないです。

GARMINが出しているTOPO10M Plusを使うと日本の登山道が網羅された地図が表示でき、山荘やテント場の場所など登山のルート作成に必要な情報が揃います。この地図を使用して自分が歩くルートを決めていきます。

BaseCampをインストールする

GARMIN BaseCamp

GARMINのGPSのルートやログ管理はBaseCampというアプリケーションで行います。

http://www.garmin.co.jp/products/apps/basecamp/

https://www.youtube.com/playlist?list=PLqnuhP5vNG9YT-zoe_SJPGmtphBvqHt-q

基本的な使い方はYOUTUBEを参照してください。DVDのTOPOの地図を買った人は【BaseCamp: DVD TOPO Mapのインストールと転送】を見ながらBaseCampとGPSに地図をインストールします。

MicroSDのマップを買った人は、付属のインストーラーを起動することにより地図データをパソコンにインストールすることが可能です。GPSへはカードを差し込むだけ地図を認識します。

BaseCampで山行ルートを作る

BaseCampで山行ルートを作る

TOPOM10 Plusをインストールして地図を切り替えると詳細な登山マップが表示されます。登山道や山荘・テント場などを見ながら車を止める駐車場やバス停からルートを作成していきます。

新規ルートの作成

新規ルートの作成

上のメニューからファイル>新規>ルートと進みます。

【新しいルート】という画面が出ます。本来なら自分で印をつけた2点をドラッグアンドドロップすることでルートを自動生成してくれるのですが、信用性がないここと、登山のアクティビティでTOPOの地図を使用するとルートではなく直線で道を創ってしまうため、使用しません。

マウスポインタがペンに切り替わるので、登山をするスタート地点から登山道をなぞっていきます。夏山登山だと道が分かりやすいので適当にルートを書いても大丈夫ですが、冬山登山に関してはマップの倍率を上げて詳細にルートを作って行きます。

BaseCampでルート作成

登山道をクリックして道を作りつつ、画面の端まで行ったらHを押して地図をドラッグして移動させます。地図を移動させたら引き続きIを押して続きのルートを書いていきます。
これで一通りの地図を書いたら右クリックを押して終了させます。

ピストン登山の場合は行きルートと帰りルートの2つを用意します。マイコレクションに入っている作成したルートを右クリックして複製し、ルートの反転をすれば簡単に作成できます。

作ったルートの詳細を確認する

作成したルートの確認

マイコレクションに入っている作成したルートをダブルクリックします。ここでルートの距離や標高などを見ることができるためタイムスケジュールを組みことができます。

たとえば作成した常念岳を一の沢からアプローチする場合は、距離5.8km、スタート地点の標高1329m、最大標高2850mです。

BaseCampのグラフ表示

グラフタブに切り替えると、標高のグラフが表示できます。最初は緩やかな登りで徐々に傾斜が厳しくなる登山道です。上り下りを繰り返す登山道ではないため、それほど脚に負荷がかからないかわりに、ひたすら登る体力が要求されるルートだとわかります。

ルートの再生

再生を押すとポインタがルートを辿って動きます。この時グラフを表示していると連動して標高の上がり方も確認できます。地図が読めれば傾斜の予測はつきますが、慣れていない人はどこから傾斜がきつくなるのかの確認をすることができます。

GPSに作成したルートを転送する

山行ルートの転送

GARMINのGPSをPCに接続すると自動でBaseCampに読み込まれます。作成したルートをドラッグアンドドロップします。作業はこれだけです。私は空き時間に次に登る候補の山を調べてルートを作る作業を行い、いつでも行けるように数個のルートをストックしています。

内臓メモリかメモリーカードに転送します。

GPSでルートでナビゲーションを行う

GPSMAP62  SCJでナビゲーションを行う

ルートデータの転送が終わったらGARMINのGPSを起動します。

ルート作成

メニューを表示して【ルート作成】で実行。

BaseCampで作成したルートを選ぶ

その中にあるルートの参照を選択すると転送したルートが表示されます。

地図参照

地図参照を実行。

出発

これを選択したあと出発を選択すれば作成したルートと自分の現在位置が連動して表示されます。詳細な地図を表示させておけばルートを外れた場合すぐに修正したり、元の道に戻ることができるようになります。

GPS内蔵のスマートウォッチと組み合わせて2重のリスク回避

バッテリーの容量が少ないので山行中に電源が落ちることもありますし、USB充電という仕様から歩きながら充電して使用するというのも現実的ではありません。しかしメイン機しなければ指標がふたつになるのでより安全になるということは間違いありません。

登山で使用されることの多いGPS内蔵で地図が表示できるスマートウォッチの特性を確認してみます。

PRO TREK Smart WSD-F20

オフラインでも使えるマップ

純正のアクティビティツールであるTrekkingによるMapboxの地図を使用したナビゲーションと、国土地理院の地図を使用したYAMAPのアプリケーションの2つがあり、メジャールートの地図無料で使用することができます。

しかし自分でルートを作ってナビゲーションさせる使い方は想定されていない感じで、あくまで地図を見ながら現在地を把握したり、YAMAPに登録してある山行ルートをなぞるという使い方になります。

SUUNTO SPARTAN ULTRA

movescount

管理アプリであるMOVESCOUNTでルートを作ることができますが、こちらもMapboxの地図なので詳細なルートは表示できず山もメジャーなものしか表示されません。ユーザーがアップロードした山行ルートをダウンロードしてナビゲーションさせることはできるので、その人の通った道をトレースすることはできます。

SUUNTOSPARTANULTRAのナビゲーション

SUUNTO SPARTANシリーズは時計の画面にマップを表示する機能はなく、ダウンロードしたログの軌跡だけを追う仕様ですのでトラブルによってルート変更を迫られるたときの対応力は高くありません。

fēnix 5X

使用しているハンディ型GPSと同じメーカーであるGARMINのfēnix 5X。カタログスペックだけで見てもGPSMAPシリーズと同じTOPOM10Plusの地図がプリインストールされているため、時計の画面上でのルート確認は一番正確にわかるかもしれませんん。

ナビゲーション機能もあるので、管理アプリ側でどれだけ精度の高いルートが作れるかですが、地図として使用するのであればGARMINのfēnix 5Xが一番良さそうな気がします。

実際に使ったことがないのでかなり気になります。

道迷いの不安がある人はGPSを持つことを推奨

冬山は特にですが、夏山でも単独でマイナールートで登山を行うと正規ルートを外してしまう危険があります。

登山道を事前に調べて地図を購入・プリントアウトして携行するのは基本ですが、それに加えてリアルタイムで現在位置と、進むべきルートを表示できるGPSを持っているとより安全になります。

電子機器なので過信は禁物ですが、リスクの高い登山を仕事にしていることから少しでも生存確率を上げるためにハンディ型のGPSをメインに使っています。今後はサブとしてスマートウォッチを着用して山に入ります。

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GARMIN GPSMAP

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