2017年は登山用具を多くを最新のものにするため投資する年になりました。その中から見事レギュラーの座を獲得した登山用品を5つに絞りご紹介します。
新素材や革新的なギアが多く、新しい登山用具のお陰で山行スタイルも変化しより楽しく安全に登山を楽しむことができるようになったと思います。お気に入り順にランキング形式でお届けます。
1位に輝いたのは以外にも登山ではド定番のあのアイテムでした。
5位 CASIO PRO TREK Smart WSD-F20
登山用時計では圧倒的人気を誇るPRO TREKシリーズ初のスマートウォッチ。OSにAndroid Wearを採用しYAMAPなどのアプリケーションを使用できる拡張性があるのが特徴。セットアップにはスマートフォンが必須ですが、GPSを内蔵しているため登山においては予めダウンロードをしておいた地図を使用することでオフライン環境の中でも現在地を正確に表示することが可能です。
いい意味でギミック感があるので登山初心者の方は標高、現在地、気圧などを確認しながら登る楽しみがあると思います。特にMAP機能はタイムスケジュールの管理ができることから精神的な安心感を得られるため、安全面から考えても革新的な登山用品であるといえます。
惜しい点はバッテリーの消耗が激しいこと。テント泊ではモバイルバッテリーでの充電が必要不可欠です。にも関わらずちょっと触れただけでケーブルが外れてしまう充電システム…。非常にもったいない。

4位 finetrack エバーブレスアクロジャケット
finetrackのハードシェルの中で一番シビアな環境で使用するモデル。袖口にダブルカフを採用して雪が入らないようになっていたり、股を通すベルトで下からの吹き上がりでウェアのバタつきがないような機能があります。
愚直なまでに安全性に力を入れてるfinetrackらしいウェアといえます。
個人的に重宝したのが背中のストレッチ素材を使用した作り込み。撮影機材を背負うため荷物がどうしても重たくなるのでハードシェルは突っ張るのが悩みでした。それがストレッチ性の高いエバーブレスメンブレンと背中のストレッチ部分によって解消されました。
荷物を背負う人や腕の上げ下げを多く行う人には疲労対策の意味でもおすすめできます。
不満点としては中に着込んだ状態で適当にファスナーを上げると生地を噛んでしまうこと。エバーブレスアクロはフェイスガード機能もあるため冬季は上まで閉めて使用するのが基本だと思います。そういう仕様の中で、動作にストレスを感じるのは良くないので改善されるといいなと思います。
3位 SUUNTO SPARTAN ULTRA
無駄のないデザイン、行動中に重さを感じさせない軽量な作り。求める機能を的確についてきたスマートウォッチです。シリコンベルトも素晴らしく腕との一体感は今まで使用してきた腕時計の中でもベストです。液晶もサファイアグラスを採用し堅牢性は非常に高いです。
またHRセンサーと組み合わせることで心拍数のモニタリングができることからトレーニングにも最適です。日常生活との親和性も高いため街でも山で着用しできるオールマイティ性が魅力。
専用アプリと組み合わせると登山・ランニング・スイムなど数十種類のアクティビティから細かいトレーニングデータを取得できるのでスポーツが生活の一部になっているアスリートのためのスマートウォッチとも言えます。
登山地図の表示はできませんが、SUUNTOの管理アプリであるmoves countで公開されている登山道のルートをダウンロードしておくことで、現在地とルートがどの程度ずれているのかの確認ができますので、道迷いには効果的です。
アスリート向けのスマートウォッチですがGPSを使用したルートマッピング機能が優秀で、スマホアプリから簡単に3D地図に山行ルートを落とし込みSNS投稿することができます。
スントのスパルタンで計測したログをスマホアプリ内でここまで3D化できるのはスゴイ pic.twitter.com/CTNvpl6pQ9
— 【海外遠征中】山写 (@Photograph_mt) 2017年9月4日
そして何よりバッテリーの持ちが素晴らしく良いので3日くらいの山行なら充電器なしでも運用できます。

2位 finetrack フロウラップフーディ
現在ウェアの中で使用率が高いのは間違いなくfinetrackのフロウラップフーディ。ニュウモラップの正当後継モデルです。世間的な評価だとニュウモラップの方がいい雰囲気がありますが、スペックだけみると間違いなくこちらです。
ソフトシェルという扱いですが、実質はソフトシェルとハードシェルの中間のような着心地と性能です。耐摩耗性が2倍になり生地も厚くなったため、これを1枚来ている時の天候への対応力が素晴らしいものがあります。ストレッチ性も向上しています。
着心地を犠牲にする代わりに「過酷な環境下でなんでもできるやつ」になりました。たとえば天気のいい冬山ではハードシェル代わりにこれを着ることで十分な防風性を得ることができますし、岩場で身体をこすりつけても生地が傷む心配がありません。
よってソフトな使い方をする人はその恩恵が受けづらく「着心地が悪くなった」と着地するのですが、ハードに使うほどフロウラップの良さが出てきます。ただ確実に言えることは使い方が難しいということ。だがそれでこそfinetrack。
最大性能を発揮するのはL5であるハードシェルと組み合わせている時で、フロウラップと組み合わせると水の侵入はほぼ全てカットすることができます。危ない登山、ハードな登山には必需品になりました。

1位 GREGORY DENALI 100
公式で積載荷重36kgを謳うグレゴリーの100Lアルパインザック。ポケット数や利便性を捨てる変わりに堅牢性にステータスを全振りしたかのような男気溢れる仕様です。
完全に雪山で使う仕様になってるため、バルトロシリーズには付いているレインカバーがなく、サイドに伸縮性のあるメッシュポケットなどもありません。
山岳写真を撮る上でなにより大事なのが超重量を背負っても身体へ負担がこないこと。この1点のみでも購入する意味があります。間違いなく今まで背負ってきたザックの中で一番の背負心地です。
難点としてはフィッティングがシビアであること。体型によっては合わないこともありあすし、計測するスタッフの技術も必要です。グレゴリーのザックは専用の器具を使って背面長などを計測しますので、検討している方はグレゴリーのフィッティング講習を受講済みのスタッフがいる登山用品店で購入することをおすすめします。

アウトドア製品は日々進化している
ハードシェルにストレッチ性が出てきたり、ダウン一辺倒な状況からハイテクノロジーな化繊が台頭してきたりと、登山用具は日々進化しています。「もう十分機能があるのだから、デザインだけで選んでもいいのではないか」という意見がありますが、私は否定派です。
良いものが出来たら、さらに良いものを作り続ければより登山で不幸な事故を減らすことができます。デザイン性は二の次でいいので死亡事故を減らせるギアを全力で作って欲しいと思っています。
また「いい登山用具」は人や山行スタイルによってことなります。
去年買ったマムートのハードシェルパンツは細身のシルエットで無駄がないためアイスクライミングなどのアルパイン専用なり、今年導入したfinetrackのエバーブレスアクロパンツは内側に補強素材があり、サイドジッパーで全開放できるためブーツの上からでもはきやすく一般登山に向いています。
懐事情にもよりますが、色々なメーカーのウェアを試して自分に合うものを探すのも登山における安全対策の1つだと思います。
たくさんのウェアやギアを試した結果レギュラー使用が確定した、今年のアウトドアギアベストセレクト5でした。
スポンサーリンク
コメントを残す