細々と好き勝手書いているこのブログですが今回のエントリーで100記事目になりました。
このブログを見てくださっている人は、ほぼ登山か写真に興味がある人だと思います。節目なのでブログ名「登山と写真で仕事をしている人。」として、コネなし実績なしの状態から山岳業界や写真業界で仕事をするためにやってきたことをまとめてみます。
私の場合は登山と写真でしたが、基本的な考え方は「自分の好きな生き方をするためにやるべきこと」になります。
「思考は現実化する」というのは事実
自分のやりたいことを常に考えながら行動すると、それは実現するというのは経験上確かなことです。
写真撮影が好きで将来的に写真撮って生活したいなと思い大学生のときフォトスタジオでバイトしたことがキッカケで、海外をブラブラしていたときにメディア会社に引き抜かれました。
中学のからのライフワークとして登山をしていて山に身近な生活をしたいと思っていたら、それなりの登山経験があるということで引きぬかれた会社のネイチャーフォト部門に配属されてヒマラヤに登ることができました。
着の身着のまま日本に帰国して、やっぱり山に関わった仕事をしたいなと思っていたら北アルプスや八ヶ岳の山の方々と縁が繋がり、今では多くの登山メーカーさんやメディアの方たちと仕事をしています。
ただ思っているだけでは実現性は薄いので、相応の行動を起こすことは必要になります。
今すぐ行動すること
やりたいことが決まっているなら今すぐ行動することが大事です。1日でも先送りすることにメリットはありません。デメリットだらけです。
登山を仕事にしたいのならば好きなメーカーのウェアを購入して山に登ること、写真を仕事にしたいなら一眼レフを買ってひたすら撮影をこなすこと。
最初は知識は必要ありません。好きなウェアを買って好きな山に登ればいいし、写真撮影ならオート設定で散歩がてら撮影を楽しむレベルで十分です。
経験上、リサーチをするのは時間の浪費になることが多いです。勉強は必要になったとき初めて身につけるものであって、最初から勉強する必要もありません。必要なときに必要な知識があれば十分でした。Need to knowの考え方です。知識は目標に向けた行動の中で活用したときのみ価値あるものだと捉えています。
失敗は形を変えた恩恵。どんどん失敗しよう
私の場合は写真と登山の2つですが、最初はろくに勉強せずに経験だけを優先させてました。
写真は最初オートで撮っていたので被写界深度がコントロールできずにロクな写真が撮れなかったり、シャッタスピードの理解もなかったため手ブレも乱発しました。その理由がわからずに現地で色々試しましたが結局解決しませんでした。
そして1日の撮影が無駄になったことを後悔して初めて露出に関する勉強をしました。そのとき初めて自分の間違った撮影方法と正しい撮影方法の理解ができました。
現地でどうしていいかわからずに四苦八苦することを勝手に「苦しみポイント(KP)」と呼んでいますが、このKPが高いほど同じ間違いは犯しませんし、技術習得の速度も早くなると感じています。
最初に勉強してから実地もいいですが、どうしても覚えた技術の範囲で物事を進めようとうするので失敗もない代わりに得るものも少ないです。なによりも苦しむことがないので技術や知識を忘れてしまいます。
失敗したら、その状況を分析する。何事にもこれが一番大事だと思います。とくに好きなことならば努力が苦になりませんので楽しむ気持ちで取り組めると思います。成功はトライアンドエラーの繰り返しの結果に過ぎません。
やりたいことを継続することが目標や願望を実現させる
受験勉強での偏差値の上げ方と同じです。継続してトライアンドエラーを繰り返していけば自然とその分野での知識や技術は培われていきます。
受験と違うのは自分で機会を作らないといけないことです。写真ならば結婚式に出席するときにカメラとスピードライトを持参してどのような設定だとどのような写真が撮れるのかの経験値を積んだり、登山ならクライミングジムに通ったり、山岳会に入って技術を習得したりと様々な手段があります。
成功を確信する人にしか成功は訪れない。明確な目標を持つ
ある程度の経験値が溜まってくるとプロとアマの違いや、その分野を仕事にするために必要なことなどが漠然と見えてきます。
「これを仕事にする」というのは定量データではありませんのでアプローチは様々です。けれども達成すべき目標です。できることは成功を確信してあらゆる方向にアンテナを張ることです。
写真だったらプロが開催する講習会に参加してみてコミュニティを広げる、激安価格で商品撮影などをクラウドワークスなどで受注して実務経験を得る。フォトコンテストに応募するなどして、自分のスキルが金銭価値を持つものだという証明をし続けることが大事です。
登山に関しては山の仕事である山荘でのバイト、商品知識を得るためにアウトドアショップでのバイトなどの選択肢があります。
登山メーカーの社員の方と山に登るイベントを開催したときは、そのメーカーに就職志望の若者が参加して頑張ってPRしていました。マーケティング担当や営業の方と仲良くなれば、山岳関係のイベントで何度も会うことになりますので、アウトドア業界に入りたいのであればかなり有効なアプローチだと思います。
忍耐強く目標に向かって経験値を貯めておくと必ず業界に飛び込む機会はやってきます。
プラスアルファの努力をすること
やりたいことを仕事にするために必要なことが、その分野で突出することとは限りません。やりたい仕事をするために必要なスキルセットを得ることも必要です。成すべきことに成すために何が必要なのかを分析するとは必要です。
日本は写真の価値が欧米に比べ低いので、撮影技術と登山技術の組み合わせだけで仕事をするのは成功確率が低いと感じました。そのためリクルートという会社に入り数年WEBデザイン・フロントエンド開発・ディレクションの経験を積みました。
後ほど詳しくご説明しますが、これが結果として現在の登山と写真で仕事をしていることに結びついています。
自分のスキルで価値を提供できる市場を探す
私の場合は登山+写真+WEBということで北アルプスの麓の観光協会に着地しました。登山で集客できる市場ですからスキルもマッチしています。
これは私の例であって、デザインに強く英語力があるならば楽天などTOEIC800点以上という敷居の高い会社が狙えますし、WEBデザイナーでありながらjavascriptとPHPが書けるならどのWEBサービスの開発現場でも高待遇で迎えらえるでしょう。
自身のコアスキルに重点を置きつつ、それを補助するスキルセットを持っておくと、やりたい仕事をするためにキッカケが桁違いに増えます。
自分がして欲しいことを、まず相手に提供して実績と信用をつくる
「チース!北アルプスにある観光協会っす!一緒に仕事しましょう」と登山メーカーやメディアに営業に行ったところで「帰れ!」と一喝されます。
実績も無ければ信用もないので企業としてはリソースを割く価値がないので当然です。よってこちらにも武器が必要です。そこでWEBのスキルが重要になります。
「うちのホームページのPVが◎◎でありまして、年間の宿泊者数が◎十万人。そのうちの◎%が登山客です。…でうちのHPに貴社の特集ページを組ませていただこうかかと…」となると話がだいぶ変わってきます。
明確に広告費として金銭で計算できるからです。そうなると「で…弊社とどのようなことをしたいのですか?」のような建設的なディスカッションに発展する可能性が高いです。
どの仕事でもそうですが、特にフリー・個人のレベルになるほど信用を作るために相手の要求を丸呑みしたり、無償でサービス提供をすることから始める方が無難です。実績もない中で金銭の話をするとたいてい長続きしません。
私の場合はマーケットを調べてHPを立ち上げ、企業が金銭を出してもよいと感じる程度の広告高価のあるコンテンツを事前に作りました。WEBサイトというのは自分で構築することができればほとんど経費がかからず莫大な広告効果を生み出すことができるツールですので、上手く運用すれば個人で大企業相手に交渉することも可能です。
失敗のリスクは考えず、とにかく行動をすることで成長する
一例になりますが、事業が回り始めると色々な企画提案を出したり受けたりします。イベント開催なんかしたことないのに「200万円くらい集めて100人山に登らせるイベントしよう」という漠然とした提案で「それできたらめっちゃ楽しいよねー!」というふわふわした要件の企画もあったりします。
- どうやってお金集めるの?
- 誰が何を担当するの?
- どのメーカーに声掛けようか?
- 山岳保険はどうしよう?
- どの山登るの?
- 宿泊施設の手配は?
- 雨天時は?
- 100人の前で挨拶とかちょっと…
など不安材料をあげるとキリがありません。理論的に考える前にノリで考えて行動することも重要です。成功を確信する人にしか成功は訪れないので成功するために必要なことをすべて洗い出します。
逆の考え方をすると、この事業を上手くこなすことができれば、次回から同じような事が起きた場合、すんなりとこなせるようになります。成功することしか考えませんが、失敗に終わったとして次回に活かすことができます。
「でも」「もし」というような言い訳を作って逃げることは簡単ですが、目の前にチャンスがあるならば思い切って飛び込んで力技でなんとかしようというノリも必要です。乗り越えられれば得るものは大きいです。
言い訳は自分の行動を束縛してしまうので極力使わないほうが建設的です。
自分に何ができるのか?を明確にする
やりたいことを仕事にするためには「自分にしかできないこと」を明確に把握する必要があります。事業規模が大きくなると手が回らなくなり作業の一部、大半を外注や他スタッフに振る必要があるからです。
自分がやるべきことをしっかりと把握するために必要なことは最初はすべて自分で作業を行なうことです。これらは経験ベースで知っておかないと自分がやるべき仕事を他に任せてしまったり、自分でやる必要がない仕事を抱え込んでパンクすることになります。
- 登山
- 写真撮影
- 企画
- ビジネス検討(マネタイズ構築)
- 折衝、交渉
- 営業
- WEBディレクション
- WEBサイト要件定義
- WEBサイトワイヤーフレーム
- WEBサイトデザイン
- WEBサイトコーディング
- WEBサイトバックヤードシステム構築
- WEBサイト運用
事業が大きくなると1人では手が回らなくなるので、半自動的に一部の仕事を他に振るようになります。その結果最後に残ったものが自分がやるべき仕事です。私の場合は「登山、写真撮影、WEBディレクション」が残りました。
当たり前のことですが、最終的には自分のやりたいことのコアな部分が残ると思います。
お互いに刺激し合える仲間を作る
やりたいことを仕事にするためには、自分の得意分野に価値を与え続けないといけません。私の場合だと山に登って写真を取ってWEB展開することに金銭的価値をつけなければなりません。
1年2年の短期間ならば自信の考えのみで成果を上げることもできますが、変化無くして成長はなく、衰退するのは目に見えています。変化するには新しい着眼点や技術・営業力・マーケティング力などがどうして必要不可欠です。
それらすべての知識をもつ必要はありません。専門としている人材を仲間に引き入れれば解決します。昔一緒に仕事をした仲間であったり、採用した人材であったりします。
現在の仕事の取引先の人かもしれません。見返りを提供することが最低条件にはなりますが、困ったときに意見を仰げる仲間が多いと心強いです。
やりたいことで仕事にするためにやってきたこと
実践できているか微妙ですが心がけてきた結果、なんとか登山と写真撮影をしながら生活しています。即行動・目標の明確化・忍耐力。これに尽きると思います。諦めなかったもの勝ちです。
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