豪雪地帯の雪山を楽しむためにはスノーシューは不可欠です。
これがないと登りの斜面にたどり着く間でラッセルして歩くことになります。 歩行距離が長い山行や斜面を登り下りする登山では抜群の性能を発揮するスノーシューです。
私が愛用してるのがMSRのライトニングアクシス。ちょっと古いモデルですが当時の技術の粋をあつめたスノーシューです。 より快適な雪山登山を求めるのであればおすすめのシリーズです。
360℃にブレードがあることによるトラクション力
足を囲むように全体がブレードになっているためトラクションがとても良いです。
前部にクランポンがあるため硬い雪でもしっかり噛み付く
つま先に2本の爪があるため、アイスバーンでも安定して歩行することができます。スノーフィールドは常にふかふかの雪というわけではなく、岩が出っ張っている部分に積もった雪は風で固くなったりもしていますので、標高の高い登山道をスノーシューで歩くときは重宝します。
中央にもブレードがあるため登坂で滑りにくい
MSRのスノーシューは総じてトラバースに強い性能を持っています。360℃のブレードに加えて中央にもブレードが入っているためトラバース時にズルズルと下に滑ってくようなことは少ないです。
ヒールが自由なため登りでの疲労が少ない
つま先から足首あたりまでを固定しますがヒールは固定されません。これにより運動性能が高くなり不自然な歩行スタイルになりません。この機能は登りでも下りでも、斜面になると効果を実感することができます。
ヒールリフターを使い登攀での疲労を軽減できる
かかとの高さのデフォルト位置を高くすることができます。
これは豪雪&急登で威力を発揮し、スノーシューを履いていてもガンガン登っていくことができます。トレッキングで使用することは少ないですが、厳冬期の豪雪地の登山には魅力的な機能です。
ビンディングの角度調整機能
歩行にクセがある人ように足を固定する角度を調整する事ができます。これはできるのは現行のMSRのスノーシューでは、ライトニングエクスプローラーになります。
角度調整の手順
つま先にあるツマミを引っ張り上げて足の固定部分を回すだけで自分の歩行スタイルにあった角度にすることができます。
スノーシューは足を真っ直ぐ前に出さないとスノーシュー同士が絡み合って転倒あります。感覚としてはスキー板と同じです。 自分の歩行に癖があると自覚している人は安全性から考えて優先してもいいと思うくらい優秀な機能です。
ワカンと比べてスノーシューはどうなのか
しっかりとしたスノーシューはそれなりの価格であるため最初に買うのどちらかにしようか迷うこともあるので、特性を簡単にまとめてます。
ワカン | スノーシュー | |
---|---|---|
重量 | 軽い | 重い |
容量 | 小さい | 大きい |
浮力 | ☓ | ◎ |
傾斜対応 | ☓ | ◎ |
価格 | ◎ | ☓ |
ワカンはコンパクトなので持ち運びに便利なかわりに浮力や歩きやすさがありません。
重たい荷物を背負うと雪を踏み抜いてしまい役に立たないこともありますので、軽量な装備でスノーフィールドを楽しむ分には向いています。 他も積雪量がそれほど多くない登山道で急登が始まる前のアプローチとして持っていくと便利です。
八ヶ岳の赤岳の残雪期などではよく見かけます。 対してスノーシューは浮力を得てどれだけ降り積もっても歩けるように設計されていますので、12月〜3月の豪雪地帯での登山には向いています。…というよりもこれがないと基本ラッセルをしながらの登山になります。
現行のMSRライトニングシリーズ比較
私の使っているMSRライトニングアクシスはすでに生産が終了しているため、販売店にある在庫を探すしかありません。
機能を詰め込んだ傑作だと個人的には思っています。
現行だと使用用途によりライトニングアッセントと、ライトニングエクスプローラーに分かれます。
ライトニングアッセント
特徴
- ポジロックATバインディングでがっつりロックできる
足をガッツリロックできるためよりハードな使用に向いているスノーシューのシリーズでライトングシリーズのフラッグシップモデルとなります。 登山が目的で超重量の冬の装備を持っていくならばこちらのシリーズになります。
ライトニングエクスプローラー
特徴
- ラチェット式のストラップで素早く装着できる
- 角度調整機能がある
装着の素早さや使い勝手の良さ重視のスノーシューです。
初めてのスノーシューや上高地や霧ヶ峰といったスノーフィールドを楽しむならばこちらの方が使い勝手がよいでしょう。
スノーシューを履いてラグジュアリーなトレッキングから
厳冬期登山を楽しむ私はラッセル大好きマンですが普通冬山を楽しみたい人にはタダの重労働&凍傷リスクでしかありません。
ふかふかの雪を歩きながら澄んだ空気を楽しめるのは冬山のみです。気温が低いので写真のシャープネスも上がりますので、夏山で登山に魅力を感じた人は冬山のトレッキングはおすすめです。
私は去年は厳冬期車山でラッセルを楽しみましたが、今年はスノーシューに変更する予定です。
東京からも近い八ヶ岳付近ですし、車で標高2000m付近まで行けてしまうので初めてのスノーシューにはおすすめの場所です。
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