10歳から登山をはじめ、すでに登山歴が20年を超えました。奥多摩で登山デビューして夜の山の中で調査したり、ヒマラヤ行って写真撮ったり色々とアウトドアメーカーを使って来ましたので、独断と偏見による私のブランドイメージと当時のネタをまとめてみます。
登山用品は体型・使い方・相性などで使い心地や求められる機能が違いますのでメーカーの優劣を語るものではありません。
mont-bell(モンベル)
国内最大手のアウトドアメーカー。実店舗展開を推進していて小売店からどんどん商品がなくなっている。mont-bell製品が欲しい人はmont-bellショップに行くしかない。地方活性事業推進をしている行政からの依頼で地方に出店するイメージ。
雪山用のギアを作っていたカジタックスを吸収。何気に旧カジタックスも有料ながらサポートしてくれることはありがたい。
登山用品としてはダントツで安いので、これから登山を始めようとする人におすすめ。ウェアの性能は価格からすれば十分だが高額ラインナップがないため、ガチな人には物足りない。
上級者は小物やアクセサリーなどを購入している印象。
finetrack(ファイントラック)
素材自社開発、メイドインジャパンにこだわるキワモノのアウトドアブランド。良い物を作っているが、他社製品を十分に使用した経験と比較しないと良さがわからないため、上級者向き。
汗冷えを防ぐドライレイヤーと登山ウェアの常識として浸透させた。多くのメッシュウェアが出ているが経験的にfinetrack製のものが一番臭いが残らずに快適な夏山縦走が可能。
スタッフグログが基本ガチで面白い。
MIZUNO(ミズノ)
上下セットのレインウェアが15000円から売られており、時々セールでお得に買うことができる。昔からのファン多くガチは人もシャツなどを愛用している印象。
アウトドア業界の眠れる獅子。日本代理店を持つ海外のブランドがもっとも恐れている国内メーカー。
アシックス(ホグロフス)
アシックスはGORE-TEXのトレッキングシューズを出しおり、トレッキングでの愛好家は多い。最近高級アウトドアメーカーであるホグロフスを買収したため、どのようにアウトドア業界に切り込んでいくか注目
THE NORTH FACE(ノースフェイス)
アウトドア業界でもっともお金を持っていると有名なゴールドウィン。三浦雄一郎氏のエベレスト登山のサポートを行なうなど大きいプロモーションが得意。
登山用品店やオッシュマンズといったおしゃれ寄りのアウトドアショップ・量販店にも商品を卸しており隙がない。
街着やフェスのウェアとして人気。登山用ウェアとしては際立った特徴はない
がマクマードパーカーなど極地で使用する防寒具に強い印象。特にヒマラヤンパーカーは本当にヒマラヤでお世話になった。
PATAGONIA(パタゴニア)
常に何かと戦っているメーカー。本社の人が日本に来た際はアウトドア用品の売上よりもCSRの進捗の方を先に報告させられるんだとか。
一時期のフリースブームの火付け役。高級フリース=パタゴニアとしてのブランディングは非常に上手い。しかし海外ではパタゴニアのフリースはそれほど高い価格で販売はされていない。
販売価格をばらされたくないのか、日本からアメリカ本社のパタゴニアにアクセスできなくなっていたりとマーケティングに関して話題に上がることが多い。
MILLET(ミレー)
中高年に支持を受けているアウトドアブランド。
クセのないデザインで受け入れやすい。特に白を基調としたウェアのカラーは他のメーカーでは中々出ないが、ミレーは積極的に出している。
ウェアの他のもザックやシューズ展開もしているので、好きになれば一通りのギアは集まられるので非常に楽。
以前は栗城史多さんのエベレスト挑戦のサポーターをしていたことから、現在はよくも悪くもネタとしていじられることが多い。
MAMMUT(マムート)
スイスに本社を持つアウトドアブランド。元々はロープの製造からスタートした経緯があり、ギアに力を入れている。セブンサミットを達成した竹内さんが使用しているブランドであり、多くの登山ガイドが愛用している。
細身のシルエットのウェアを多くつくる傾向があり着る人を選ぶ。
同国のアウトドアシューズメーカーであったライケルを買収するなど、現在では総合アウトドアメーカーになっている。
ハイエンドモデルの性能は折り紙つきだがとにかく高価。高級アウトドアブランドとしての印象。最近はスキーに力を入れている。
今年の冬からのブランドコンセプトは「生活とクライミングの一体化」とのこと。東京オリンピックのスポーツクライミングを意識しているのだろうか。
Arc’teryx(アークテリクス)
モノづくりの関してはアウトドア業界の最高水準の技術と評されることが多い。軽い・高機能・立体裁断での着心地で名を馳せたハードシェルTheta ARのインパクトはすごかった。
一方おしゃれ着としてBEAMSとコラボを繰り返した結果か、ハードシェルを来た若者・Arrow22を背負った大学生を原宿でよく見かける。
着る必要もない東京の電車の中でもハードシェルを若者に来させてしまうほどのブランド力は驚愕のひとこと。
Columbia(コロンビア)
アメリカのオレゴン初のブランド。
パルコやZOZOTOWNの中にお店があったりとオシャレ寄りのアウトドアブランド。ドット柄のレインウェアが1万円程度で購入できることから、街でよく見かける。
街着のファッションと低山トレッキングを両立できるため、ゆるく山や森を楽しむならば個人的にはおすすめ。
MOUNTAIN EQUIPMENT(マウンテンイクイップメント)
イギリスのアウトドアブランド。一時期はヒマラヤ登山家の憧れとしての地位を築いた。それもあってかダウン製品の評価が高い。
ソフトシェルでも摩擦が多い部分い方や肘に補強材を使用したりとガチな人には受けのいい製品作りをしている。
日本ではセール対象になることが多いため、質実剛健なアイテムを割安で狙うならばおすすめできる。セール購入で考えればコストパフォーマンスは最強の部類。
MOUNTAIN HARDWARE(マウンテンハードウェア)
MOUNTAIN HARDWEAR
アルパインでガチな商品作りをしているアウトドアメーカー。超低気温でのアタック用にメッシュ素材を一切使わないザックを開発したりと、極地・アイスクライミングでのウェア・ザックに定評がある。
Foxfire(フォックスファイヤー)
安くもなく高くもなくの中価格帯でオシャレなアウトドアブランド。一時期に比べて登山に力を入れている印象はなく、フィッシング方面にシフトしている模様。
セールも多いので街着とアウトドアを両立したい人は狙い目。
Black Diamond(ブラックダイアモンド)
通称BD(ビー・ディー)ピッケルやアイゼン(クランポン)が日本で流行っている印象。日本の代理店であるロストアローが価格を頑張っているため、一時期の円高時でも並行輸入をするよりも日本で買ったほうが安かったりする商品が多かった。
製品はグリベルなどよりもカスタマイズや微調整ができないかわりに低価格。デフォルトの設定が無難で使いやすく初心者から中級者の初めての冬山用ギアとしておすすめのブランド。
昔、Black Diamond Japan いきなり解散してしまったため業界が騒然としたことがある。
NANGA(ナンガ)
日本にあるダウンシュラフ製品永久保証を謳っているメーカー。社名の由来はヒマラヤのナンガパルバット。シュラフカバーの必要ないオーロラDXというシュラフを販売してる。
国内メーカーだけあってシュラフのダウンの増量を発注できたり、ユーザー登録をすると粗品が届いたりユーザーを大事にしている印象。
近年ダウンジャケットやパンツ、街着などの製造販売も行っており取り扱う商品が増えてきている。
イワタニプリムス
登山用のストーブで多くの人に愛用されている老舗メーカー。山で料理をするのであればジェットボイルは不向きであるため、イワタニプリムスのストーブを使う人は多い。
P-153は軽量コンパクトながら十分な熱量を出すことができるため初めてのストーブにはおすすめ
多くのイベントに参加・協賛しているため登山業界の中ではかなりアクティブに活動している印象。
snow peak(スノーピーク)
「過剰品質」と言われるくらいに商品を作りこむメイドインジャパンのメーカー。海外では日本以上の高価格で販売されている。
登山用品ではなくキャンプを主としたアウトドア用の商品だが、商品に品質の良さや信頼性によって多くのクライマーに愛用されている。
特にチタン製の食器、特にマグカップは高価だが上部で軽いため登山にはもってこい。
エスパース(ヘリテイジ)
カモシカスポーツが展開しているエスパースというブランド。日本の長野県安曇野でテントを作っている。
モンベルなどの低価格で使い勝手の良いのテントに押されて新規ユーザーの獲得に苦戦している印象を受けるが、以前は日本のテントの代名詞としてヒマヤラでは名が売れていた。
テントの特徴としては少重いが天井が高く居住性がいいことと、何より丈夫。経験上7000mクラスの山での強風でも耐えることができる。
いい商品を作っているが、流通がほとんどないので実物を見てから買いたい人に提案する術が少ないのがもったいない。
サーマレスト
アウトドアマット業界のロールスロイスと微妙な評価を受けているメーカー。マットを作っているメーカーが少ないため適当なマットを買ったらそれがサーマレストであったということも多い。
エアー式で中に反熱シートが入っているシリーズの評価が高く、冬山で使用すれば地面からね熱は遮断され、背中の熱は反射されて返ってくるというガチなら垂涎の商品がある。
エアー式は登山でのホスピタリティを求める人が使う印象。
MSR(エムエスアール)
日本ではテントとスノーシュー。
いち早く参入したせいか国内でのスノーシューシェアは高い印象。
テントは日本の湿潤気候を考慮していない作りのせいか、シーム処理が甘く雨漏りが多い。お国柄の違いだけでものは良いので自分でシーム処理を行えば優秀なテント。
ガソリンストーブや浄水器などのラインナップからアメリカンでダイナミックなアドベンチャーが好きな人の琴線に響きそう。
NALGENE(ナルゲン)
堅牢なケースの代名詞。真冬はゴムを多用した水筒は使えないためウォーターサーバーはナルゲンの1択。
少し重いしフィルム素材のように畳むこともできないが、命を預けられる安心感がある。
SUUNTO(スント)
SUUNTO
軽くてオシャレなアウトドア用の時計。洗練されたイメージだが造りはわりと大雑把。年1回以上の電池交換が必要になるため数年経つと防水性が不安になる。ついでにゴムバンドも壊れやすい。
それでも欲しくなるデザインは流石ヨーロッパ。機能性重視のプロトレックなどの国内アウトドアウォッチと好対照。
使用するアウトドアブランド選びも楽しみの1つ
一通り使ってみた結果、このようなイメージを持っています。アウトドアブランドは好みと相性によって評価がバラバラです。好みのブランドで統一しても良いですし、色々なブランドを組み合わせて独自スタイルでいくのも面白いです。
現在はMAMMUTとfinetrackをメインにしています。4000mm以上の山を登るときはフランス・イタリア・スペインを拠点にしていました。その時はMAMMUTがヨーロッパではダントツのNo1ブランドでした。日本に帰ってきてからはfinetrack製品を使い始め、今後割合を増やしていきます。
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