フリー写真素材サイトぱくたそに写真を提供している理由

ぱくたそ

フリー素材サイトの「ぱくたそ」に写真を提供し始めてから1年くらい経とうとしています。時々「プロでやってるに写真をフリー素材にしても大丈夫なのか」という質問やご忠告をいただくこともありますので、経緯をご説明します。

国内クライアントが圧倒的に少ない、国内で営利のクライアントワークスは極力受けないようにしてることもありますが、私が写真を提供し続け、一緒にコラボ企画などを行っている理由は「なんか楽しいから」に加え、多面的に私の目的を達成するために優れたツールだからです。

クライアントの利益につながる

クライアントの利益に繋がる

フリー素材として公開されることがプロモーションになること。

例えば私のCSRの事業1つである奥飛騨温泉郷の平湯温泉。岐阜の山奥のこの温泉地を知る人は少ないですが旅館・温泉・食事の写真をフリー素材化することで情報発信を仕事とする人に使用してもらえます。

奥飛騨温泉郷平湯温泉という名前は知らなくても「いい写真だから使おう」→「この温泉どこだろう」→「平湯温泉っていうのか」という認知を広める事ができます。

また温泉旅館に訪れた人が旅の思い出をブログに書こうと思ったとき、平湯温泉のたいていの写真素材は無料で手に入ります。万が一写真を取り忘れてしまっても問題ありませんし、WEBサイトやパンフレットに使用されるクオリティの写真が使用できるため、閲覧者への訴求力も高くなります。

メディアを誘導できる

メディアを誘導できる

温泉地のほぼすべてを網羅することで、予算がない旅メディアが特集を組みやすくなります。写真はすべて揃っていて無料で使用できるため現地取材だけすればいいだけです。

基本的にはガッツリ撮影して欲しいところですが、メディアとしては「天気が悪かったときの保険になる」というリスク回避ができます。

またページの枠を埋めないといけない、予算がないときに「平湯温泉」という選択肢が生まれます。実際にとあるメディアがぱくたその写真を使用して温泉地の特集などを組んでいます。

いい意味での遊び場

ぱくたそは遊び場

写真を撮ることを仕事にしていますので業界的にはおそらくはプロと呼ばれる部類です。…日本の写真業界全然わかりませんけど。

本職の方は求められる写真の難易度が高いため本気の撮影は楽しさよりもプレッシャーが先にきます。よって自分の経験と技術の中で確実なものを使用するため必然的にアウトプットベースの仕事になります。

新しい機材のテストや撮影手法などを試すインプットの場としてぱくたそは最適で、楽しく撮影できるもの(手を抜いているわけではなく撮影の質が違う)が多く得るものがたくさんあります。

専門はネイチャーフォトですが、ブライダル・スタジオ・ブツ撮りと一通りの経験はあるので腕が鈍らないようにしたいですし、そこから得られる技術が本職で活きることも多くあります。とはいえ仕事としてガッツリコミットするわけにもいかない。そんなときぱくたそコンテンツが活きてきます。

例えばグラビアアイドルの茜さやさんを撮影したときに「やっぱり85mm F1.4あったほうがいいなー」と思いとりあえず購入しておいたら、すしぱくさんから「磯野ー、野球行こうぜー」と同じノリで「そのレンズ使ってたけべさん撮りに行こうぜー!」とお誘いを頂いたりと、本職の死地に挑む前の実験・検証の機会がとして非常に助かっています。

ぱくたそ運営者が面白い人たちばっかり

ぱくたその運営者

ぱくたその運営者の方々は面白い人が多く、居心地がいいというのがあります。

代表のすしぱくさんはプロカメラマンであると同時にプロデューサーでありディレクションは鬼のレベルなので、WEBディレクターの私としては非常に勉強になりますし、多くの刺激をもらっています。

テクニカル・ディレクターのYuuさんは、フロントエンド・バックヤードの両方に長けるエンジニアなのでWEBサイト構築の手法や運用の勉強になります。私も定期的にWEBの最前線でUX設計やデザイン・コーディングをするので困ったときに相談できる自分よりも遥かに仕事ができる人の存在はありがたい限りです。

彼に刺激を受けてCSS設計の手法を変えてみたり、gulpなどのタスクランナーを色々検証したりなどこのブログ運営にも影響が出ています。

アップル製品・ガジェットのメディアといえばgori.me。主宰のg.O.R.iさんはぱくたその運営にも関わっています。g.O.R.iさんはブログの運営の仕方やSEOの技術など、理論だけではなく実際に結果を出している方なので、企業の行うマクロ的なSEOがベースの私には何もかもが面白い話です。

副業でWEBの仕事をしてるため、そのすべてにおいて自分よりも上位にいる人達とコミュニケーションが取れるという価値は計り知れません。

地方創生事業に積極的であること

地方創生事業

はじめてぱくたそと仕事をしたのも地方創生コンテンツ。私は内部の人間でありながら他の地域も支援するという変わった立ち位置なので、マクロとミクロの両視点で地方の問題を感じています。

そこから言えることはほとんどの地方は自力だけでは無理であるということ。それは経済、人材、風習、コンプライアンスなどが多くの人が働くビジネスの世界からは乖離しているからです。

しかし現在は大多数の人がWEBで情報収集をして観光地や移住を検討します。WEBという世界の中で戦って勝てるのはそれに精通した人たち。残念ながらそこに地方自治体が自力で食い込む手段は私は思いつきません。

そうなると必要になるのが外部連携。それを仕事にする広告代理店や企業もありますが中間マージンを取られすぎるため予算がない地方自治体にはコストパフォーマンスが悪すぎます。

例えば2000万の予算で中間マージンで1000万抜かれても使用できる資金自体は多いため改善幅は大きいです。これが300万の予算で150万のマージンを抜かれたとしたら、ロクなプロモーションはできません。

残念ながら現在の地方はどこも予算が厳しいのでこの手のプロモーションに乗っかってしまったところは高確率で失敗します。結局は金を持っている地域が勝ちます。

対してぱくたそは個人運営という弱点はありますが、中間マージンがないため払った金額に見合う仕事ができ、成果物として写真が残せるという強みがあります。やりようによっては低予算であっても大きな成果を出すポテンシャルを持っています。

私自身も地方の状況に危機感を感じていてため、地方創生業の内容によってはCSR事業として支援しています。その事業に積極的に取り組むぱくたそと共同で支援に入るということで、より成果を上げやすい体制ができました。

山の魅力を伝えることができる

山の魅力を伝えるぱくたそ

このブログのコンセプトもそうなのですが、私の目的は多くの人に山を知ってもらい、登山へと誘導し、そこで写真の楽しさを知ってほしいということです。

それが叶うのであれば、達成するのが私である必要性はないのです。むしろ個性のないコンテンツで多くの人にフラットな目線で「山っていいよね」と思ってもらうことが理想的です。

その写真は誰が撮影したのかなんて情報はバイアスがかかるので邪魔なだけです。

そういうこともあり撮影した山の写真にクレジットを入れることはあまり好きではありませんし、大人の事情以外はむしろお断りしてるくらいです。多くの人に知ってもらい、使って欲しいので会員登録が必要なフリー素材サイトに写真を提供する気も一切ありません。

現在「山 写真」のワードでぱくたそはGoogle検索1位。テクニカルエンジニアのYuuさんが元々SEOに強い設計で作っていたので、そこそこのクオリティの山の写真がある程度の数になれば検索上位に来ることは分かっていました。

山の写真を見たい・使いたい人にとってぱくたそは現在日本No1サイトといっても語弊はないと思います。ぱくたそに山の写真をアップすれば自然と山の魅力が広まっていくというキレイなスキームのできあがりです。

個人的な問題として仕事で山に登り撮影した写真が公開できないのが課題なので、来年はプライベートの登山を増やす予定です。

優れたカメラマンの成長の場

カメラマンの成長の場

30歳を超えると少しだけ業界こと、将来のことも考え始めます。

日本の写真業界は玉石混交で、プロライセンスもないため名乗れば誰だってカメラマンです。モラルのないカメラマンに捕まり悲しい目にあう人もたくさんいます。

個人的な意見をいうと腕のないカメラマンは淘汰されるべきで、無名で経験が短くても実力のある人は仕事ができる市場であるべきだと思っています。才能はいつか尽きるものなので、若い人がどんどん台頭し先代はとっとと引退するのが理想です。

デジタル一眼レフの時代に入り、ミラーレスが業務レベルに昇華し、これからもどんどん撮影手法や技術が変わりいつか私達もついていけなくなります。そのときプロの肩書にしがりつき食いつなぐのは滑稽ですし、山岳写真でいえば後継者がしっかり育ってないと時代に取り残されながらもプロカメラマンを演じ前線に立ち続けなければいけません。

そんなストレスは全力でお断りです。

ぱくたそカメラマンの中にはアマチュアでも企業案件に結びついたという実績のある人もいるので、ぱくたそに限らずいい写真さえ撮れれば掲載されるプラットフォームが増え、それを企業が見つけ契約しプロカメラマンへの道が拓けるという流れができれば、いいことだと思います。

ぱくたそに掲載される基準も厳しくフリー素材という観点が抜け落ちて適当に撮った写真は採用率が低いらしいことから、自分で考えて作品(ぱくたその場合は商品に近い)を作らないといけません。すべてを教えてくれる学校とは違い基本的にフィードバックもないスパルタですが、写真撮影を仕事にするならいつかは経験することです。

海外なんて日本人というだけで仕事させてもらえないことは日常茶飯事です。

楽しければいいのです。

所属している組織があるため、撮影した写真のすべてをぱくたそにアップするというわけにはいきませんが目指す方向が一致している分野に関しては可能な限りフリー素材にしています。

実は掲載している山の写真も本腰を入れて撮影したものではなく、これから始める日本でのネイチャーフォトのロケハンのものだったりします。それでも結果が出はじめているのでそろそろちゃんとした山岳写真を掲載したいなと思っています。

運営者の方は楽しい人ばかりだし、こちらも仕事に対するストレスもないし、楽しく写真撮影ができる潤いの場としてぱくたそカメラマンYamashaをやっている次第です。

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