フォトグラファーの意欲を掻き立てる秋の紅葉シーズン。みなさん満足のいく写真は取れていますか?撮影に出かけるときどのようなレンズを使用しますか。
秋の風景写真で1つ上のレベルに挑戦したい方はマクロレンズを使用することをおすすめします。実は秋のネイチャーフォトはマクロレンズによる接写・中望遠による浅い被写界深度で魅力的になる被写体がたくさんあります。
普段あまり出番が多いとはいえないマクロレンズが主役となるのが秋から晩秋にかけての紅葉シーズンです。今までの紅葉の写真に満足していない方はぜひともお試しください。日中ならば三脚なしで綺麗な写真を撮ることができます。
マクロレンズは高品質の標準~中望遠レンズ
みなさん忘れがちですがマクロレンズは超高品質のレンズです。精密描写においては右に出るものはありません。ただフォーカスが遅いため動く被写体が苦手なだけなのです。
自然を撮影するときはフォーカスの速度は関係ありません。APS-Cなら60m、フルサイズならば105mmの画角のマクロレンズが紅葉シーズンでは大活躍します。普段は三脚固定で一切使うことのない手ブレ防止機能が日の目を見る機会でもあります。
マクロレンズは世界観を作る
標準レンズで紅葉を切り取るとこのような写真が多くなりますね。枝についている紅葉は範囲が広くどこを切り取ればいいのか、画角はどれがベストなのかの選択しが曖昧になりがちです。
秋の空気感、空との対比で美しさを表現することが多いと思いますが、有名な公園だと人が多くて背景の処理が難しかったり、純粋に構図の取り方で悩んでしますことがあります。
対してネイチャーフォトでマクロレンズを使用しての切り抜き方は独特です。
浅い被写界深度の中で1つの被写体にピントを合わせて切り取ることで、背景が同化して1つの背景となります。
特に色彩鮮やかな秋で紅葉を切り取れば赤、銀杏を切り撮れば黄色といった世界を演出できます。
もう1点、マクロレンズを使う利点があります。それはズームを使わずに足で距離を詰めることを自然と行うようになることです。広角から望遠領域までのズームができる高倍率ズームレンズは便利ですが、足で距離を詰めるという機会損失があることから、広角で被写体に寄るといった写真技術の習得が遅くなります。
1日マクロレンズをつけて撮影するだけで、1つの画角であってもワーキングディスタンスの違いで様々な写真が撮れることに気づくでしょう。
被写体はどこにでも。足元にさえもある
普段の撮影で足元をきにしていますか?
大自然の中では枝葉の紅葉や秋空に気を取られがちですが、被写体は足元にもあります。
素通りしてしまいそうなただの落ち葉ですが、マクロの世界では芸術に彩られています。イチョウの木の下には銀杏があり構図の主題にすることができます。
幅10cm以下のとても狭い範囲の撮影ですが、一眼レフを手にしてから勉強してきた構図を実践することができます。このように広角・標準レンズとは撮影の仕方も被写体そのものも違います。ネイチャーのフィールドでマクロレンズを使うことは新しい着眼点を手に入れることです。
縦の構図で背景をぼかして世界観を出す
落ち葉で多用できるテクニックです。秋を象徴する色彩を1つか2つに統一することで、超接写でありながら季節の雰囲気を出すことができます。
なにより葉っぱの繊維までビシっと描写できるマクロレンズでの撮影は撮っているだけで楽しいです。
被写体への距離を少しとってやんわりとぼかして上げるの楽しいです。これは純粋に100mmの画角でF2.8付近の絞りで撮影できる中望遠レンズとしての優秀さです。
そのまましゃがみこんで落ち葉の一枚にスポットを当てればこれから始まる冬を予感させるような雰囲気の写真になります。
画角もさることならば被写体に「寄り切れる」というマクロレンズにしかできない表現です。
一眼レフにマクロレンズをつけて新しい撮影領域へ
「毎年紅葉シーズンに撮影に行くけれども同じような写真になってします」 「構図が作れなくて納得行く写真が撮れない」そのような方はマクロレンズを片手に公園に出掛けてみましょう。
独特の世界観にハマることができれば撮影技術もあがり着眼点も増えます。被写界深度を活かした世界観の構築、楽しみながら一眼レフが上達できる季節。それが秋です。
Canon 単焦点マクロレンズ EF100mm F2.8L マクロ IS USM フルサイズ対応
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