ネイチャーフォトを趣味にしていて登山に興味がある人はどのくらいいるのかの実験を先月Twitterで行いました。これは山岳写真市場の見込み客がどのくらいいるのかの参考値にもなるかもしれません。
結果は大反響で大成功。これはアウトドアメーカーや販売店がプロモーションに使ってもいいレベルのコンテンツじゃないと感じました。アウトドアウェアを求めるネイチャーフォトグラファーが多いことから新規客へのアプローチとしても有効じゃないかと思います。
記憶に新しいプレゼント企画のご報告と、この施策の狙いをご説明します。
登山用品のプレゼント企画
【プレゼント告知】
ネイチャーフォトを愛する3000人のフォロワーさんの中から抽選で1名MAMMUT アルティメットフーディ(テストで数回使用)と、MHWのReturnia Insulated Pantとmont-bellのマグを3点セットプレゼント!応募はこのツイートにリプライで自慢のネイチャーフォトを貼り付けるだけ! pic.twitter.com/rR2d70yE2P— 山写 (@Photograph_mt) February 19, 2018
考えたのが自慢のネイチャーフォトをリプライするだけ、というもの。その報酬がMAMMUTのアルティメイトフーディとMOUNTAIN HARDWEARのシェルパンツ。mont-bellのマグカップ、あとカラビナ。
市場価格にすると大体5万円程度くらいでしょうか。今回は個人で企画したので身銭を切っていますがメーカーやアウトドアショップさんがやれば費用はそれほどかからないはずです。
ネイチャーフォト貼り付けてリプライすると登山用品がもらえる
最近感じている写真愛好家と登山の関係。
登山から入り写真を撮りたくなった人はさほど心配していません。その逆の写真から入り被写体を探すために登山に入ってくる人が心配です。山をただの被写体と考えると登山の装備は最低限にして撮影機材に投資したくなってしまうかもしれません。
大きなお世話と言われればそれまでなのですが、しっかりと登山の知識と装備をゲットしてから山に入るとより安全に山岳写真を楽しむことができます。
そういうコンテンツが作りたくて色々と動いていて、今回の企画もテストマーケティングの1つです。
これは写真愛好家がアウトドア業界とコミュニケーションを取るための有効な施策だと感じました。
企画のポイント
- フォトグラファーもウェアは欲しい(予測)
- もらえるコンテンツがあれば応募する
- ネイチャーフォトを貼ればたくさんの人が見てくれる
- 結果たくさんの写真好きにリーチできる
登山のウェアが必要だから買いなよ!危ないんだよ!と上から目線になってしまうとイラッと来てしまうので、「こういうウェアがオススメなんだよ、山岳写真にはすっごくいいんだ」という情報をプレゼント企画として発信しました。
当選するのは1名だけですが、恐らく数千から数万人にリーチできているはずです。
これから山岳写真を始めようとしている人がいたら「そういえばあの時MAMMUTのアルティメイトフーディが出てたよな」と思い出し購入を検討してくれるかもしれません。
典型的な草の根活動なのですが、登山と写真を結びつけてシームレスにするにはこういう草の根活動からだと最近思うようになりました。
サイコーなネイチャーフォトが集まる
https://twitter.com/kikiprio/status/966936493234176000
3000人おめでとうございます\(^^)/ pic.twitter.com/InN7DBDnGV
— Taishi T@TEAM ASO (@Deeper_xt2) February 20, 2018
八ヶ岳での自慢の1枚です!!
素敵な企画ありがとうございます! pic.twitter.com/src9p7g761— 晴れろ週末 (@cooopop1) February 23, 2018
一部抜粋しただけでも幸せが溢れ出る。サイコーの企画だ。写真集作りたいくらい。
フォトコンにしてしまうと技術的に優れた写真が集まってしまうので多くの人が萎縮します。なので楽しさがなくなってしまいます。
この考えからプレゼント当選者は技術的な要素は選考対象に入れずに完全ランダムで当選者を決めることにしました。
技術的な意味で美しい写真というのは時間をかければ再現できるものがほとんどで、少なくない人生を写真に費やしてきた経験からそこに本質はないと思っています。
そこに楽しさはあるのか、これを見た人がその山に行きたいと思うか、登山が好きなのか。そういうものを重視しています。いい写真を撮ろうとアプローチした写真に価値はないと思っています。
当選者をランダムで選ぶことが功を奏したのか、色々な写真が集まりました。もうニヤニヤがとまりません。
祭りに参加した人たちも同じではないでしょうか。リプライで飛んでくるナイスネイチャーの数々…まだまだ日本の山岳写真業界は終わってないぞー!
当選者の発表
今回のプレゼント企画の当選者はsaka_oym@チーム房総さん。
https://twitter.com/saka_oym/status/971233800012353537
千葉に住む写真好きの方たちが集まってチームを作っているらしいのです。ネイチャーフォトが多いのがとっても嬉しい。
その他、十勝さん・阿蘇さん・石川さんなど色々な集まりが日本にはあるらしい。ぶっちゃけ羨ましい。私もチーム・カンチェンジュンガとかチーム5.12bとか作りたい…。
山岳写真の魅力とリスクを伝えるよい手段
自慢のネイチャーフォトを貼り付けることが条件でリプライ219というのは、個人で企画したキャンペーンにしては凄いことだと思います。
私個人としてはナイスネイチャーフォトが集まれば大満足なのでこれ以上の成果を求めませんが、アウトドア業界側が写真愛好家へアプローチする手法としてはいい施策ではないかと思います。(当選者の写真の版権ほしいとか言い出すとややこしくなりそう)
写真の業界は登山領域でのプロモーションはできていませんし、登山業界側も写真領域でのプロモーションは上手くできていません。この2つを両立できればブルーオーシャンを手に入れることができます。
分母が少ないのでマーケット的な価値は要調査の必要がありますけれど。
そんなわけで登山メーカーさんや、アウトドア用品店さんはTwitterでネイチャーフォトを貼り付けることを条件に登山用具プレゼントするととてもいいプロモーションができますので、真似してみてはいかがでしょうか。真似してくださいお願いします。
もっと写真愛好家に登山をアッピールしましょう。登山の安全のために知識やギアをアッピールしましょう。
この企画は継続していこうと思っていますので、またTwitterのフォロワーさんの数が節目を向かえた段階で開催しようと思います。
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