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旅館支援してる立場からするとreluxの考え方は1つの到達点

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relux

奥飛騨温泉郷の上の方という色々とホットな地で集客支援の仕事をしています。半分旅館に住み込ん出いる源泉掛け流し露天系のノマドワーカーです。仕事は地方創生業になるのでしょうか。

reluxという宿泊サイトをご存知ですか?数年前に誕生した会員制の宿泊予約サービスです。ざっくりいうとじゃらん・楽天・一休の亜流です。

reluxの旅行業に対する考え方は旅館経営の視点からみても参考になることが多く、宿泊業の本質を付いているものが多いのです。

顧客志向がreluxの価値であると打ち出しています。後続にもかかわらず相当な人気でソーシャルの領域では独壇場ではないのではと思います。理由としてはいい感じにキュレーションしているからなんだと思います。ではreluxの特徴をまとめてみます。

満足度の高い宿のみを掲載

reluxが独自の規定に基づき掲載に厳しい制限を設けています。掲載審査通過率はおよそ10%前後とのことで、必然的に高級な宿泊施設が最初に選ばれていくかと思います。私のいる地域からは1件掲載されています。

最近では中価格帯の宿の掲載も目立つようになってきました。あまりお金をかけずに旅行をしたい人たちにもreluxが広がっていくことが予想されます。

写真の質が圧倒的

全体をならして見るとネットエージェントとしてはずば抜けて写真の質が高いです。プロの私からみても『コレ撮るのにどんだけ粘ったんだよ…』と撮影日数を小一時間くらい問い詰めたいくらいの写真があったりします。あと写真の感性が私と似てるのが多いんですよね。写真選別してる人もしかしてヨーロッパでのメディア経験あるのかな?

写真を全面的に打ち出して魅力を訴求してくれるのは、それが専門の私としてはとても嬉しい限りです。reluxのサイト設計も写真をメインに出すことを前提にミニマルでユーザビリティに特化しているようにも見えます。

私も某R時代でフロントエンドしてたころは『写真さえよければ装飾いらないよね』と仲間内で愚痴をこぼしてました。

あ、でもなぜかうちの地域の施設の写真よくないです。言ってくれれば撮り直して送ります。

考える必要がないという最大のメリット

最大の特徴は宿泊プランがほぼないということです。宿そのものの魅力を出来うる限り出して宿泊に結びつけるというものです。

reluxのコンテンツのすべてを信用できるというブランディングが成立すれば、ユーザーは宿泊施設に迷う必要がないのです。そのための返金システムやコンシェルジュシステムなのでしょう。

じゃらんや楽天とは違うのです。

このアプローチはAppleのMacに非常に似ています。スペックだけで見ればwindows搭載のパソコンを買う方が選択肢の自由もあるし、高スペックなものが買うことができます。それはMacユーザーも十分に理解しているのです。

ではなぜMacを買うか。それはAppleという会社を信用していることと、Macを買えばいいという選択肢の少なさです。現在のiMacを見ても買うことに迷うほどのシリーズは出ていません。

そして数年後に新しいパソコンを買う必要が出てくるとき、またMacを買えばいいという選択肢のなさがあります。

『悩む必要がない』というのは現代社会では貴重な価値です。

若いうちは『安くていいもの』をもとめて数百円単位のコストパフォーマンスに悩んだりもしますが、30歳を過ぎた社会人からすると、膨大な選択肢の中から1つを選ぶというのはむしろリソースの消費であり、その分仕事は休暇に回せると思うとかなりの出費に相当します。

じゃらんや楽天も、これみよがしに口コミ評価などを掲載していますが『で、結局どこがおすすめなのですか?』というある意味個人的な意見は出せません。これは掲載できる宿を片っ端から契約して載せているビジネスモデルの弱点ですね。

そんな中出てきたのはrelux。『俺のオススメを見れくれ!コレだ!トラストミー!』なんて断言されちゃたらそりゃキュンと来てしまうわけです。

旅館そのものの魅力を訴求する考えは旅館にこそ必要

平湯館露天風呂 山伏の湯

reluxは旅館の魅力を訴求して、いい写真を使い意欲を高め、予約へと結びつけるのですが、この考え方はむしろ旅館にこそ必要なのではないかと思っています。

現状、悲しいことに宿泊プランを乱立させて様々な需要を取り込もうとする戦略がほとんどです。しかもついてもつかなくても変わらないようなプランで、宿泊者が+1000円出せばどうにでもなるような内容です。

『私の宿はコレだ!トラストミー!』っていう意見がないのが現実です。『へい!ワンドリンクつけちゃうよ?どう?』『おっと、そこはワケありだ。お安くするぜ?』『スキー行くのかい?リフト券つけちゃう』

新聞の営業や歌舞伎町の居酒屋の客引きと同じスメルが漂っています。芳しいほどに。

ああ、うん。安いのは嬉しいし、スキー目的の旅行ならスキー券つくのは嬉しい。けれどなんだろう。そんなにお客様の需要に合わせちゃっていいのだろうか、ということは常々感じる。なぜなら宿泊者の需要に対応しようとすると宿泊プラン数が増え続けるから。

サービスの量が増えると質が落ちる

薄利多売の集客戦略

いまうちの温泉郷で危惧してるのはこれなんです。多くの宿泊者を入れるために様々な施策をします。それこそ宿泊プランを10,20持つことなんて珍しい事じゃない。

けど、現場をみてると確実にサービスの質が落ちています。従業員やフロントなどにもプラン別の対応を告知したり、教育したりしないといけない。しかもこれが季節ごとに変わるってことになると負担が尋常ではなくなります。

宿泊業全体ではこういう消耗戦をしてる状態です。ニーズを追いかけてシーズを探らず、プロモーションしてこなかったツケがまわってきてるのかもしれません。

サービスを絞れば絞るだけ質も上がるし金もかけらえる

仮に1つの宿泊プランで現状と変わらない宿泊者数が得られるのであれば、旅館としてもそのプランだけに注力すればいいので質も上がるし、資金も投入できる。料理宿であれば2品くらいは余裕で追加できる。

そうすると顧客満足度も向上し自社の強みをどんどん強化していきエッジを立たせることができる。それが刺さるお客が増えていくという好循環が期待できる。

reluxの考えは宿泊者にも旅館にもメリットがある考え方なのではないかと数年旅館経営を見て感じています。ただエッジのない旅館が短絡的にreluxのような考えにシフトしても成功はしないでしょう。徐々に宿のエッジを立たせていく長期的戦略になります。また資金がショートしないために短期的な戦略を考える必要があります。

という旅館側からの視点からみてもreluxには色々期待してしまうのです。旅館業の市場ごと変えていくことを期待しています。

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