ブレの原因シャッタースピードを攻略して一眼レフ初心者を卒業しよう

シャッタースピードの解説

一眼レフの自動設定で撮影していたら、手ブレや被写体ブレでまともな写真が撮れなかった経験は誰もがするものです。特に結婚式などの室内で照明が暗いところで苦い経験をされた方も多いと思います。被写体の「ブレ」に関しては一眼レフの設定の中でもシャッタースピードの担当です。

写真の露出はシャッタースピード・絞り・ISO感度の3つで決まります。この3つは相互関係にありますが、まずは1つのことを深く理解しないとややこしくなります。
今回はシャッタースピードとブレに関してまとめます。

シャッターが開いている時間だけカメラはレンズから光を取り込みフィルムに相当する撮像素子と呼ばれるセンサーに光が当たります。これによって写真ができあがります。

シャッタースピードの考え方は2つ。高速シャッターで被写体を止めるか、スローシャッターで被写体を動かすかのどちらかです。

高速のシャッタースピードで手ブレをなくす

高速シャッターで手ブレをなくす

1/20秒で撮った写真は手ブレを起こしていますが、1/160秒の写真は手ぶれていません。このようにシャッタースピードは早ければ早いほど手ブレを起こしません。

ブレないことだけを考えればシャッタースピードは早ければ早いほどよいです。

また手ブレしないシャッタースピードは1/画角mm秒という目安があります。これよりも遅いシャッタースピードだと手ブレをおこします。

例えば18mmの画角ならば1/20秒というスローシャッターでも手ブレはしません。対して200mmの望遠の画角だと1/200秒という高速シャッターを使用しないと手ブレを起こしてしまいます。

この目安は35mmフィルムカメラがの時代にできたもので、フィルムと同じ大きさの撮像素子を持つフルサイズと呼ばれるデジタル一眼レフにこのルール「手ブレ限界値:1/画角mm秒」当てはまります。

参考画像のように絞りを変えずにシャッタースピードだけを帰変えると光を取り込む時間が短くなりアンダー(暗い画像)になるので、ISO感度を上げる必要があります。
絞りを変更する場合は「絞り値(F値)の理解が一眼レフ上達の最短の道。余すことなく解説してみよう。」をご参照ください。

APS-Cのデジタル一眼レフでは手ブレしやすい

aps-cは望遠になり手ブレしやすい
このように35mmの撮像素子の中心部を切り取ったものがAPS-Cのデジタル一眼レフです。同じ3000万画素でも、フルサイズは35mm撮像素子を3000万分割するのに対し、APS-Cは35mmフルサイズの中心部分を切り取ったものを更に3000万分割します。

よって同じレンズを使用してもフルサイズよりも望遠になります。数値でいうと1.5倍程度望遠です。
よって手ブレの限界値も1/(画角x1.5)秒となります。

100mmの画角ならば1/150秒が手ブレの最低ラインと考えてください。

手ブレ補正レンズとボディ

手ぶれ補正レンズ
1/画角mm秒以上のシャッタースピードが基本ですが、それよりも遅いシャッタースピードでも手ブレをしないように各メーカーが手ぶれ対策を行っています。

現在のデジタル一眼レフは手ぶれ補正搭載したボディやレンズがあります。

レンズ内補正

Nikon:VR(Vibration:振動 Reduction:減少)4段の手ぶれ補正
Canon:IMAGE STABILIZER=約3段分

ボディ内補正

SONY:2~3.5段分
オリンパス:5段分
ペンタックス:SR(シェイクリダクション)=2.5~4段分

カタログスペックを信じると2段〜5段の効果を公表しています。
1/60秒が限界値の60mmの画角でも1/15秒のシャッタースピードが使えるということですね。風景撮影には強い武器になりますが気をつけなければいけないことは被写体ブレにはまったく効果がないということです。

高速のシャッタースピードで被写体ブレを止める

被写体ブレをなくす
手ブレを起こさないシャッタースピードを確保していても、被写体が動いているとブレてしまった写真になってしまいます。
これを被写体ブレといいます。人物撮影だと1/60秒で十分の場合もありますし、モータースポーツの撮影だと1000/1秒以上のシャッタスピードが必要であったりと、シチュエーションよってまちまちです。

被写体ブレはひとくくりに失敗というわけではなく、
動きのある写真を撮るために意図的に被写体ブレを起こさせることもあります。

動きのある写真を撮るスローシャッター

slow_and_fast
水の流れなどを表現したい場合は意図的にシャッタースピードを遅くすることがあります。スローシャッターを使用すると動いている部分が平均化し、1つの流れになるように表現できます。

このような写真は三脚を使用することを前提とします。またスローシャッターにはこのような特性があります。

スローシャッターのテクニック

  1. 雨が降っているときにの池をスローシャッターで撮ると水の跳ねが消える
  2. 人通りが多い場所でスローシャッターを使うと人を消すことができる

長時間露光

星を撮影するバルブ撮影

星の撮影などでは30分間ずっとシャッターを開けっ放しで撮影することがあります。このように長時間シャッターを開けて撮影数技術を長時間露光といいます。シャッターが開いている間カメラが動いてはいけないので三脚を使用します。

バルブ撮影

カメラの液晶画面に「BULB」と表示され、シャッターボタンを押している間ずっとシャッターが開きます。

数十分シャッターボタンを押しっぱなしというのは現実的ではないので、バルブ撮影はリモートのケーブルを使用します。
ケーブルを一眼レフのボディにつなぎ、ケーブルのボタンを押し込むとシャッターが開きます。安価なケーブルでもボタンをロックする機能がありますので数十分間放置するだけでバルブ撮影が可能です。

画素ピッチが狭いほど手ブレが目立ちやすい?

ドットピッチと手ブレ

一眼レフの細やかさ(解像度)が画素数で表しています。例えば私が使用しているNikon D4sは1620万画素です。D810は3635万画素ですから画素数は2倍以上あります。D810の方が細かく撮れることは間違いありませんが、「ブレ」だけで見ると画素ピッチで違いがあります。

同じ大きさの撮像素子を画素数で分割するので1pxを構成する面積がD4sに対してD810は半分以下になります。この1pxの面積の大きさを画素ピッチと言います。
画素ピッチが狭いほど手ブレに関してはシビアと言われています。

ただこの問題はプリントする場合は関係ありません。Nikon D4sの1620万画素でも Nikon D810の3635万画素でも、同じブレでしたら同じくブレます。

この違いは等倍で見た時です。PCのモニターで等倍を見ると1620万画素よりも3635万画素の方が2倍の細かさを持つため、ブレ幅は一緒だけれども、高画素の一眼レフほどそれも細かく記録されてしまうということですね。

等倍で見るとブレも倍で見えます。PCモニタで等倍で見た時にモヤっとした緩い画像を見たくない人は、高画素のデジタル一眼レフを使うときにはシャッタースピードを早めに設定した方が精神衛生上いいと思います。

まとめ

シャッタースピードの使い方は写真を「止める」か「動かすか」の2つなので考え方は簡単です。止めるのであれば手ブレや被写体ブレに注意し、写真を動かすのであれば、三脚でカメラをがっちり固定する。これだけ覚えておけばシャッタースピードの基本はマスターです。

写真の勉強をオンラインでもできる時代なので、色々なWEBサービスを探して見るもの面白いかもしれません。

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