登山を題材にした漫画や映画で身体を温めるために冬山で酒を分けあって飲むシーンなどがありますが、アレは割とリアルガチです。といっても映画みたいに稜線などでは絶対にやりませんけれど。天候が荒れたテントの中とかですね。山にお酒を持っていくメリットはたくさんあるんです。賛否が分かれるとこですけれど。
度数の高いアルコールの方が何かと便利です。画像が日本酒「穂高」なのは、岐阜側の人間だからです…よ?決して穂高の回し者ではありません。Maybe.
身体が温まる
アルコールを摂取すると身体が緩みます。筋肉から血管までゆるみますので身体の隅々まで血液が回ります。これが身体がポカポカしてくる理由です。冬山などでテントを張っても基本的には設営してしばらくは外気温と同じです。マイナス20度くらいはあります。
寝るまでの時間に食事したり、翌日の計画を確認したり、電子機器の電池を交換したりと色々やることがあるので、シュラフに入るまでの度数の高いアルコールを飲んでつなぐことはよくあります。
緊張をほぐす
北アルプスの岩場などを危険箇所を越えてテント場まで行くと神経が高ぶって中々寝れないことがあります。西穂高からの奥穂高や大キレットなどですね。アルコールが入ると思考回路が麻痺してくるので、緊張している自覚があるときはアルコールを飲むようにしています。
睡眠が取りやすい
疲労凍死と同じ原理ですが、温まった体温が冷めていくと強烈な眠気に襲われます。普通だったら寒くて寝れないところでも、一度温まってから体温が下がると眠くなります。人体って不思議ですね。
家庭でもお風呂に入った後すぐ布団に入ると眠りにつきやすかったり、布団から足だけ出して寝ると眠くなります。これと全く同じ原理です。
アルコールは睡眠の質を落とすから寝酒はオススメしないという医学的な見地もありますが、冬山は別物です。酒がないと一睡もできないことがあるので、それに比べればアルコール入れて少しでも睡眠をとった方がマシです。強い酒をガッと飲んでベロベロになってシュラフの中に入り込むのも個人的には安全登山の1つのやり方だと思っています。
恐怖を忘ることができる
普通に登山をやっているとそれほど陥ることはないのですが猛吹雪で2日間くらいビバーグしていると「これやヤバイかも」と死を予感することがあります。そんな時は酒の力を借りてとっとと寝るに限ります。
山にお酒を持って行く時はスキットルで
金属でできている度数の強いお酒専用の水筒みたいなものです。最近はステンレスやチタンが主流みたいです。アルコールを小分けにする水筒もありませんし、150ccくらいあれば十分なので色々代替品を探しても結局スキットルにいき着くと思います。
登山に持って行くなら蓋が本体にくっついているタイプの方が便利です。手袋をしていて雑に扱ってもロストする心配がありません。スキットルに直接口をあてグイっと行きます。山で衛生面や清潔感のことは言ってはいけません。
お酒を入れるにはロートを使用します。スキットルの中はとくに洗うことはありません。度数の高いアルコールが入っているので消毒作用がありますので。日本酒だとちょっと危なかもしれません。
気になる人は、漂白剤を少しいれてお湯で漬け置きするか、小石や砂利などと水を入れて振ることで汚れを落としたりするといいかと思います。
スキットルに入れるお酒
ウィスキーなどの度数が高い蒸留酒が基本みたいです。確かにすぐ酔うことができますし、スキットルを洗う必要もなくなるので色々便利です。
これからの季節、ぜひ山にお酒を持ち込んでいただきアダルティーな山行をお楽しみください。
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