アウトドアで使用できるスマートウォッチの中でダントツでスタイリッシュなデザインをしているSUUNTOのSPARTAN ULTRAシリーズ。
このスマートウォッチがベストマッチする人は日常生活の基準が登山・ランニング・ロードバイクなどのアクティビティである人。週末のスポーツアクティビティのために普段の生活を頑張っている人には自信を持っておすすめできます。
まだ登山とロードバイクで試用を開始したばかりなので、まずは基本的な使い方とファーストインプレッションからレビューしてきます。
こちらもカシオのPRO TREK Smart WSD-F20同様、長期連載記事として詳細な機能説明に関しては後日記事にします。
所有欲を満たす特別感と高級感のあるデザイン
デザインは好みが分かれると思いますが、GARMIN・エプソン・PRO TREKに比べれても洗練さが1つ抜けている感じがします。無駄を省いたデザインはApple製品を彷彿とさせます。
そしてSUUNTO SPARTAN ULTRAはフィンランドですべて手作りされているということ。そう考えると高額な価格設定にも納得感が出てきます。
さらにSUUNTO SPARTAN ULTRAのベゼルはグレード5チタン、レンズはサファイアグラスを使用しています。サファイアグラスは硬度が【9】と実際のサファイアと同等で傷がつきにくい素材。その分高価であり加工が難しいため、廉価な時計では使用されることは少ないです。
アウトドア用スマートウォッチは大きくぶつけやすいことは確かなので、サファイアグラスの安心感は絶大。どんなアクティビティにも安心して装着することができます。
全体的に丸みを帯びていて曲線美の際立つデザインをしています。ベルトはシリコン製になっており、スントコアの欠点の1つであったベルトの破損リスクはなくなっています。
ボタン配置は上・中央・下のシンプルな3つ。上と下で選択、中央で決定ボタンと感覚的に操作できる設計になっています。無駄を削ぎ落としたデザインです。
ベルトの留め具は金属製。細かいところまで高級感が出ています。
スタイリッシュなデザイン、堅牢なハードウェア設計。すべてのシチュエーションに対応できるアウトドア用スマートウォッチです。
SUUNTO SPARTANの仕様と特徴
GPS | 2点測位(アメリカ・ロシア) |
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OS
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SUUNTO独自
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防水性能
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10気圧(100m)
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耐環境性能
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表記なし
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液晶
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フルカラー320×300
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センサー
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気圧・高度・加速度・方位・心拍(センサー別売り)
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無線
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Bluetooth Smart
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充電
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表記なし
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電池寿命
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GPS毎秒測位18時間、GPS OFF時計のみ15日以上
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重さ
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バンド含み73g
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SUUNTO SPARTAN ULTRAの特徴機能
FusedAlti | GPSの高度と気圧計の高度を組み合わせてより正確な高度を算出する技術 |
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FusedSpeed
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GPSと加速度センサーの組み合わせで移動速度を正確に測る技術
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- リカバリータイム:トレーニング負荷から回復時間を算出
- 歩数カウント(万歩計機能)加速度計を使用している
- 消費カロリーモニタリング(身長・体重入力)
- 基礎代謝量 (BMR) とフィジカルアクティビティの2 種類の数値の合計で算出
SUUNTOのアウトドアウォッチの特徴はFusedAltiとFusedSpeed。GPSと気圧計や可読度センサーのデータを組み合わせてより正確なデータを出すことができるシステムです。
日常生活から登山に関してまで、初期設定のまま一番正確な数値を出すのは私の経験上SUUNTOです。
別売りのSuunto Smart Sensorを使い心拍を測定することで正確な消費カロリーやリカバリータイムを算出することができます。
スマートウォッチのみで心拍のモニタリングを日常生活で行いたい方は新発売されたSUUNTO SPARTAN SPORT WRIST HRになります。
GPSフル稼働でもバッテリーが長持ちする
GPS1秒毎更新 | 最大18時間 |
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GPS1秒毎更新(パワーセーブ) | 最大26時間 |
GPS60秒毎更新 | 最大65時間 |
GPS OFF | 最大15日 |
時計として日常使用するとき、1日でバッテリーがなくなると使い勝手が良いとはいえません。
その点でSUUNTO SPARTAN ULTRAはフルパワーで使っても1日の行動でバッテリーがなくなることはありません。
使用するアクティビティを選択することでGPSの受信が始まるため日常生活においてモバイルバッテリーを持ち運ぶ必要はありません。
Bluetooth接続で常にスマホとテザリングしつつ、通知を受け取る使い方をするだけであれば1週間ほど充電せずに使用することができます。
必要なときのみGPSを受信する仕様
SUUNTO SPARTAN ULTRAの素晴らしいところはスマートウォッチとして使いやすいという点です。GPSは基本的には受信しておらず、アクティビティモードにすると受信を開始してルートマッピングを行なう使用になっています。つまり日常生活においてマップを使用することはありません。
好対照なのがPRO TREK SmartのWSD-F20。こちらはGPSをフル稼働させてインストールされているルートを見ながら生活やアクティビティを楽しむため、デフォルト設定だと1日でバッテリーの限界が着ます。短時間に限定して最高のパフォーマンスを出す設計だと感じています。モバイルバッテリーを携帯することに抵抗がない人向けかもしれません。
完全に差別化されていると感じているので好みと使い方の問題です。

SUUNTO SPARTAN ULTRAの初期設定
- SuuntoLinkをPCにダウンロード
- SUUNTO SPARTAN ULTRAをケーブルで接続する
SUUNTO SPARTAN ULTRAの充電とデータ転送は専用のケーブルを使用して行います(ワークアウトのデータ転送はスマートフォンアプリとBluetoothで可能)。
時計の裏側の4つの接触点にケーブルを装着することで充電とデータ転送が開始されます。AppleのMagsafeのように磁石でくっつく仕様になっています。
近づけるとカチっと装着されます。かなりしっかり装着されますので、ケーブルを引っ張っても持ち上げても時計が外れることはありません。縦走登山をするときも安心してテントの中で充電することができます。
まずはSPARTANをのプログラムを最新の状態にします。アプリケーションがインストールされているPCにつなぐと自動でアップロードされますので特にこちらで難しい作業を行なうことはありません。
必要になるのがログイン情報です。取得していない人はこの設定画面からSUUNTOのMovescountに登録できます。ユーザー登録が完了したらSUUNTO SPARTAN ULTRAを最新の情報にアップデートできるようになります。
スマートフォンとペアリングする
SPARTAN ULTRAとスマホはBluetooth Smartで接続します。ここで注意したいのがSUUNTOのアプリであるMovescountをインストールし、アプリからBluetoothペアリングをすることです。6桁の数字がSPARTANに表示されますので、それをスマホに打ち込みえばペアリング完了です。
私の使用しているiPhoneでは、iOS設定のBluetooth設定から接続するとアプリからSPARTAN ULTRAが認識できなくなりました。間違ってiOS設定から接続してアプリで動かないときは、一度設定からSPARTANを削除して、Movescountアプリからペアリングを行いましょう。
スマホとBluetoothでペアリングが完了すると、電話やメール、SNSの通知がSPARTAN ULTRAに表示されます。ここまで設定をすることで日常生活で便利なスマートウォッチとしての利用が可能になります。
日常生活で便利な消費カロリーの可視化
Nシリーズは加速度センサーを使用して万歩計機能、身長・体重を入力することでカロリー計算をすることができます。
1日の消費カロリーの目標値を設定することもできますので、計画的にダイエットしたい人には非常におすすめです。これはアクティビティモードとも連動しており、アクティビティ専用のモードで計測しても累積してカウントされていきます。
多彩なアクティビティモード
SPARTANの特徴のもう一つは80種ものスポーツモードがあり、最適化された表示とモニタリングが行えることです。
私が主に使用するのは登山・ランニング・サイクリング(ロードバイク)の3つですが、スイミングやスキー・トライアスロンなど多くのワークアウトに対応。ジムでのトレッドミルにも対応しています。
私は山に特化していますが、楽しみ方としては走ったり自転車だったりと複数のアクティビティをしています。このような方は多いと思いますので、すべての分野でモニタリングを行いたいというアスリートの方はSUUNTO SPARTAN ULTRAでマネジメントしてみると総合的なパフォーマンス向上が期待できます。
専用サービスMovescountでルート検索・トレーニングマネジメントしやすい
movescountを使用するとアクティビティごとに他のSUUNTOユーザーがアップロードしたルートをコピー・エクスポートして自分のSUUNTOのスマートウォッチにインポートすることができます。自分のアクティビティで使用したルートは自動で記録されていますので、公開設定をすればSUUNTOユーザーと共有することができます。
ルートをmovescountで作成してSPARTANに登録してから登山を開始するときにナビゲーションを立ち上げるのが、SUUNTO SPARTAN ULTRAのGPSを使用した登山に楽しみ方になります。
SPARTANの液晶上に詳細地図を表示することはできませんが、簡易マップとルートはしっかりと表示されますので、タイムスケジュールの調整や遭難回避に役立ちます。しかしGARMINの登山用GPSの様な遭難しないことを第一に考えて使用するべきものではありません。大まかなルートがあっているかの確認程度が精一杯です。
登山では紙での地図を持っていくことは基本ですので、GPS連動した簡易マップさえあれば行動でのパフォーマンスは充分です。強いて言うなら等高線があると便利かなと思います。
それをスマートウォッチに求めるのであれば手に入れやすいモデルはPRO TREK Smartになります。
トレーニンングの記録画面が詳細
試しにロードバイクでデータ計測をしてみましたがとにかく詳細なデータが出ます。写真を8枚アップロードできたりとユーザーのモチベーションを維持するための工夫が随所に見られます。
スマホアプリのMovescountからSUUNTO SPARTAN ULTRAの設定ができる
ペアリングしているスマホからMovescountを立ち上げるとGPSの最適化が自動で行われます。ウォッチフェイスや画面の明るさなどの設定を変更することができます。
アウトドアに生きるスパルタンな人にオススメのスマートウォッチ
SUUNTO SPARTAN ULTRAは登山・ランニング・サイクリング・水泳などが日常として当たり前のレベルにある人向けのスマートウォッチです。
フィンランドで手作りされている洗練されたデザインは日常生活でも違和感が出く、会社の中で装着しつつ自身の消費カロリーをモニタリング。仕事が終わった後はアクティビティで汗を流し土日は登山やロードバイクをホンキで楽しむ。そんな生活をしている人にベストマッチ。
ワークアウトの成果を可視化して、次のトレーニングまでのリカバリー時間までMovescountで目標設定、他のSUUNTOユーザーのルートを参考にしたりエクスポートして、次のアクティビティに備える。
そんな根っからのアウトドア派・アスリートの方が使用すると最高のパフォーマンスが出るアウトドア用スマートウォッチ、それがSUUNTO SPARTAN ULTRAです。
日常生活と普段トレーニングでの計測と使用感のみですが、かなりのポテンシャルを感じます。これからハードなアクティビティでの運用を開始して、機能面・管理面を重視したレビューを行おうと思います。
登山やロードバイクなどアウトドアフィールドで使い込んだ実践的なでのレビューはこちらから。

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