BenQ SW270Cレビュー!USB-C給電にムラ補正機能を搭載したカラーマネジメントモニター【PR】

コストパフォーマンス良く写真編集の環境を作れるカラーマネジメントモニター筆頭のBenQからUSB-Cでの映像入力と給電に対応したSW270Cが発売されました。

特にノートパソコンとの接続は従来のモニターであれば色々なアクセサリーやケーブルを接続する必要があったのに対し、本モデルはUSB-Cケーブル1本繋げばいいだけというフットワークの軽さがあります。

その上表示できる色域もAdobe RGBカバー率99%、Display P3/DCI-P3 97%とシリーズ最高スペックで輝度ムラ補正もついた全方面で隙がない仕上がり。BenQハードウェアキャリブレーション対応のカラーマネジメントモニター史上最強と言っても過言ではないこのモニタをBenQさんからご提供頂いたので2回に渡りレビューします。

取り出しと収納が楽な箱

BenQ SW270Cの化粧箱

近年になりBenQのカラーマネジメントモニターは正確な色を再現するための規格AQCOLORを推進しており、箱にも「Photographer Monitor」と記載するほど写真編集にこだわりはじめています。

送られて来たときは何でこんなに無駄にデカイ箱なんだろうと思ったものですが、モニターもパーツすごく取り出しやすい。ギリギリにパッキングされているモニターで取り出しに苦労している人は感激するかもしれません。

取り出しやすいということは当然収納もしやすい。複数の撮影現場に持ち歩くような使い方にも適しています。

モニタの可動域

SW270Cの高さ調整

一番上まで上げて液晶のベゼルが地面から24.5cm、下げて9.5cmの実測です。可動域は15cmということになり普通のデスクならば最適なポジションが取れないということはないでしょう。

SW270Cの左右調整

スウィーベルは左右45度。カラーマネジメントモニタはキャリブレーションセンサーをつなぐために本体のUSBを使う必要があるため、どれだけ左右に動いてくれるのかは実は大事なことだったりします。

SW270CだとUSB端子へ楽にアクセスできます。

SW270の上下調整

ティルトは下に5度、上に20度です。この当たりは一般的なモニターとそう変わらないスペックです。

SW270の縦位置

ピポットは90度まで回転します。右回りにしか動かないのでその点は注意が必要です。

またSW271のように縦位置用の遮光フードもないため写真編集というよりかは縦位置の確認程度にするのがベターな使い方です。

スタンド

SW270Cのスタンド

効率家に工具は一切必要ない作りになっています。中央にある窪みはモニターの設定を楽に行うことができるOSDコントローラーの設置場所です。

上下の位置調整はモニタを取り付けて上に押したりして調整でき、その動き方が非常にスムーズで気に入っています。

SW270Cのマウント

BenQのモニタとスタンドはVISAマウント規格のため、液晶アームなどをそのまま装着することができます。

スタンドのハンドル

山岳写真が専門であることや、時々スタジオでも使うことからモニターを外に持ち運ぶこともあります。そんなときに便利なのがこのハンドル。

最近のモニタは24-31.5型が主流で、しかもカラーマネジメントモニタとなると重量もあるので取っ手がないと持ち運びが大変です。

SW270Cの入力端子

SW270Cの入力

HDMIx2 / DisplayPort x 1 / USB Type-C x1 が映像入力用になっており、あとはキャリブレーションのためPCと接続するUSB3.0(アップストリーム)とOSDコントローラー専用の端子となっています。

DVI接続がない最新の規格に合わせが構成になっています。

SW270Cの付属ケーブル

付属してくるケーブルはPD to miniDP / USB Type-C / 電源ケーブル / USBケーブルの4本。

HDMI入力が2つあるSW270Cですがケーブルがついていないので使用しているPCによっては別途HDMIケーブルを購入する必要があります。

SW270CのUSBとカードリーダー

モニタ横にはSDカードリーダーとUSB3.0x2がついています。モニタの裏にあるアップストリーム用のUSBとPCをケーブルで接続しておけば、この2つはハブとしても使用できます。

SW270CのODSコントローラー

モニターの操作を行うことができるOSDコントローラー「ホットキーパック G2」と名を変えてSW270Cからモデルチェンジしました。従来の操作に加えてダイヤル操作ができるようになり輝度や音量などを気軽に調整できます。

付属の遮光フード

SW270の遮光フード

BenQのカラーマネジメントモニタのコストパフォーマンスの良さの1つが遮光フードが標準搭載されていること。最も安価なSW240(1920x 1280)以外のカラーマネジメントモニターでは全て標準でついてきます。

組み立てが簡単になったSW270の遮光フード

BenQの遮光フードは一見すべてのモデルで同じ用に見えるのですが、装着のシステムが毎回進化していて今回のSW270Cはシリーズ史上一番ラクに装着できます。

モニタの左右でしっかりと支える仕組みになったため、コの字にフードを組み立てて上から被せてロックさせるだけでOK。

モノはいいけど装着にイライラするという弱点が克服されています。

60W給電のUSB Type-C接続

USB-Cによる給電と映像出力

BenQ SW270Cの最大の特徴と言ってもいいのがUSB-C(Thunderbolt3)接続による映像出力と給電が同時に行える点です。

例えば私が使用しているMacBook Proではケーブル1本つなぐだけ。

外出での作業から自宅でのデスクワークの切り替えが一瞬で行えます。給電は60Wなので純正のアダプタの87Wよりも少ない電力ですがキチンと充電されます。

もう1つの利点がキャリブレーションする際のUSBケーブルが不要である点です。

測色するセンサーを使用してデータを作るキャリブレーションはPCとモニタで正しい色の情報(ICCプロファイル)を共有する必要があるため、当然モニタとPCでデータ映像信号の他にデータのやり取りが必要になります。

従来のキャリブレーションシステムはそれを行うために、モニターとキャリブレーターをUSBでつなぎ、モニターとPCも繋がなければならないという手間があります。しかし映像とデータの両方の通信が可能なUSB Type-Cを使用することでケーブル1本で簡略することが可能になっています。

10bitパネルと16bit 3D LUTによる正確な色再現

16bit 3D LUT

一般的な液晶モニタは8bit(1677万色)であるのに対してSW270Cは10bit(10億7000万色)の表示が可能な高品位のパネルを使用しています。

10bitの出力にはGeforeceなどの特定のビデオカードとドライバが必要で、アプリケーションもPhotoshopなどとソフトウェアの対応が追いついていない現状ですがハードウェア面は申し分ないスペックになっています。

合わせてルックアップテーブル(LUT)も業界最高水準の16bitのものを採用しています。LUTとはPC側からの映像出力をディスプレイに表示する信号に変換するためのマッピング機能のことで、この精度が高いほど階調が豊かになり色のズレがなくなります。

SW270Cは最大で10bitの表示、普通に使用すれば8bitになります。それに対して16bitのLUTを使用しています。分かりやすく例えると1本の線をトレースするのに原寸ではなく数倍に拡大して丁寧になぞってから原寸に戻すような作業が行われます。こうしてズレが少ない色を作ることでBenQ史上最も色再現が正確な⊿E2以下を実現しています。(記事後半でキャリブレーションで実際に数値を取っています)

またPantoneカラーやCALMAN認証を取得しており、PANTONE認証製品とのカラーマッチの精度も向上しています。

速度が向上したキャリブレーション

i1 Display Proでのキャリブレーション

SW270Cはシリーズの中で最高速のキャリブレーションの速度ということで実際に測ってみました。

結果はWindowsが5分52秒、Macが6分35秒です。私は2週間に1回キャリブレーションを行っていますのでキャリブレーションの時間が速いに越したことはありません。

このくらいの時間であれば定期的なキャリブレーションも苦にならず、ちょっとした休憩時に片手間で行うことができます。

専用アプリケーションPalette Master Element

Palette Master Elementを使ったキャリブレーション

BenQのカラーマネジメントモニターのキャリブレーションは付属の専用アプリケーションを使います。

白色点・色域・輝度・ガンマ値が予め設定してあり、任意で選択することも可能。印刷目的であるならAdobeRGB、WEB専用にするならsRGBと使い分けすることができます。

キャリブレーションの設定

キャリブレーションした色は「校正」に適応されます。SW270Cは校正を3つ作ることができますので複数のモニタで色を管理したり、色域を使い分けすることが可能です。

キャリブレーションの結果

目標値に設定した輝度120、色温度6500Kに対して結果は輝度119.554、色温度6521Kという仕上がりでした。

この数値はモニタが置かれている環境やキャリブレーションに使用するセンサーで精度がことなってきます。今回は一般的な室内照明にi1 Display Proを使用してキャリブレーションしています。

キャリブレーションが終わったら色をチェックする

モニタの品質チェック

キャリブレーションの結果、色のズレを表す⊿Eは最大で2.25、平均で1.23という良好な数字が出ています。これは10bitのパネルと16bit 3D LUTの採用により実現した高精度な色再現です。

⊿Eはだいたい4以下であれば目でその違いが分からないのでBenQはカラーマネジメントモニタとして使用できる⊿Eを4以下で評価しています。

今回のSW270Cは最新テクノロジーを搭載して⊿E2以下を謳っている製品で、カタログスペック以上の1.23。色再現に関してはハイレベルな仕上がりです。

カラーマネジメントモニターはキャリブレーションを行ったあとは必ず色をチェックすることをおすすめします。なぜなら故障のパターンとして特定の色が崩れるというパターンが多いからです。

慣れていれば目視で違和感を感じることがありますが、初めて使う人だと気づけない可能性がありますので必ずセンサーを使い色を数値で表示してテストに合格しているか確認しましょう。

ムラ補正の精度

キャリブレーションデータ

SW270CはPV270に続くムラ補正(ユニフォーミティ補正)が搭載されています。

PV270はパネルにムラ補正のセンサーを入れていて常に補正されている仕組みに対し、SW270Cは出荷時にムラ補正を行いモニターの使用時には補正機能は動いていないという違いあります。

よって色ムラに関して言えばPV270の方が精度は高いということになります。

使う側として気になるのはSW270Cの色ムラどの程度なのかという点。これをX-riteのi1 Display Proとi1 Profilerを使用して計測しました。

ユニフォーミティのチェック

結果は最大で4%の輝度差がありました。120cdにキャリブレーションしたモニタで120〜123cdの範囲で収まっている非常に優秀な結果です。

ユニフォーミティ補正が入っていないBenQの4KカラーマネジメントモニタSW271は最大で7%の輝度ムラがありましたから、2倍近く精度が高くなります。

輝度ムラがあるとレタッチが難しい写真

編集する写真によっては輝度ムラが気にならないものもありますが、上記作例のような繊細は光を表現した写真をプリントしようとすると気になり始め作品の質にも影響し始めます。

プリント目的であるならば輝度ムラのない高品質のモニタが必須となり、その点BenQ SW270Cは合格点に至っていると思います。

広色域のパネルを使用しているSW270C

SW270の色域

SW270Cの設定にはPanal Native(色域を限定せずにすべてを使うモード)があります。その色域とAdobeRGBを比較してみたのが上記の図。

カタログスペック通りAdobeRGBカバー率は99%で、レッドからブルーにかけてはそれ以上を表現できるスペックです。

ちなみにスマートフォンの多くで採用されているDCI-P3の色域のカバー率は97%。今までのBenQのカラーマネジメントモニタはDCI-P3カバー率96%が最高だったので色域から見てもシリーズ中最高の色ということになります。

2つの色域を同時表示させるGamutDuo

2つの色域を表示するPIP

1つのPCで2つの色域を表示したり、2台のPCを接続してそれぞれの画面を出すことができます。

一見何に使えばわからない機能かと思うのですが、写真を人に見せるためには必須の機能です。

例えばスマートフォンのSNSで見る写真と一般的なPCモニタで見る写真の色はまったく違います。それはスマートフォンの多くはDisplay P3という広色域であるのに対してPCのWEBコンテンツの多くは狭い色域のsRGBを基準にしているからです。

つまり自分がいいと思った色は見る側のデバイスによって再現できないというのがデジタルコンテンツのジレンマです。そこでバランスを撮るためにスマートフォンで見た写真、PCで見た写真の2つを表示して差を確かめたりレタッチするということが必要になってきます。

その際に写真をスマホとPCの2台で確認するのは大変なのでGamutDuoを使って確認するというワークフローになります。

HDR10対応

PlayStation4のHDR対応

最近の動画のトレンドであるHDRにも対応しています。動画編集する人が安心できるのはもちろんですが、私個人としてはPlay Station4のHDRが使えるということです。

例えばMONSTER HUNTER WORLDはHDR対応のゲームですので、プレステ4とSW270Cを接続してゲームを起動すれば画面も自動でHDRに切り替わります。

大画面でたくさんの入力が必要なモニタならPD3220Uがおすすめになりますが、写真や動画編集用として正確な色再現が必要なモニタが必須で息抜きでゲームもしたいという人にはSW270Cはいうことになります。

業務で使うBenQのカラーマネジメントモニタの問題

総合的にみてよくまとまっていてハードウェア面からみれば申し分ないモニターです。しかも現在カラーマネジメントモニターは3年保証で故障時には5000円で代替機を手配してくれるセンドバックサポート対象になっています。

プロフェッショナルな現場との相性も年々良くなってきています。

そこでそろそろ頑張ってほしいことが数点あります。それはキャリブレーションソフトPalette Master Elementの日本語の最適化。

例えばキャリブレーションが終了した時点でモニターは校正され自動で最適な色になっているにも関わらず「キャリブレーションを有効にする」というボタンが現れ、それをクリックするとモニタの色テスト画面に入ることなどです。初めての人からすると「色は直ってるの?直ってないの?」とわからなくなってしまうことが予想されます。

非常にコストパフォーマンスが良く個人用とであれば最適なモニターの1つですが、ところどころソフトウェアの作り込みが甘いのでカラーマネジメント初心者が戸惑ってしまうことがあります。

ノートPCとの連携に考えている人には最有力候補のカラーマネジメントモニター

ノートパソコンと相性のよいSW270C

SW270はBenQのカラーマネジメントモニタの中でも最高画質でかつ色ムラ補正がついています。それでいて60WのUSB給電と映像入力に対応している。メインモニタとしてもノートPCに接続するモニタとしても申し分ないスペックです。

この性能と使い勝手の良さでが10万円を切る価格で買えるのは長年カラーマネジメントモニターを使い続けてきた私としてはかなり衝撃的です。

注意点としては解像度がWQHD(2560×1440)であること。高画素機の写真をバリっとみて作業したい人は注意が必要です。

個人的には2560×1440という解像度は一般的なノートパソコンに接続するには現状ベストバランスだと思っています。GPUが強くないPCで4Kモニタを使用するとPCの負荷が高くなり発熱しすぎたり画面がカクついてしまったりします。

MacBook Proのスペック

例えば私が普段使用しているMacBook Pro 2017 15インチモデル。持ち運びのしやすさとパフォーマンスのバランスが良いスペックですが4Kモニタに接続して作業をすると負荷が高くなります。

このようなノートPCをメイン機にしている写真愛好家の方も多いと思います。そんな方がUSB-C1本で電源供給しながらWQHD(2560×1440)の解像度で作業をして見ると快適さにびっくりすると思います。

どのようなPC構成であっても快適に使うことができるので初めて使うカラーマネジメントモニターとしてSW270Cは最適だと感じました。

私の制作環境ではSW2700PT / SW271 / PV270 / SW270CとBenQのカラーマネジメントモニターがたくさん稼働しているので、次回はSW270Cの使い心地と、他モニターとの徹底比較検証をしてみようと思います。

BenQ SW270C製品ページへ

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