北八ヶ岳の標高2000mを超える場所にある白駒池。周りには原生林と苔が生い茂り【苔の森】と呼ばれています。
10月は紅葉シーズンで多くの観光客が池の周りには集まります。しかし高見石の山に入ると木々は冬の装いならがも足元はいつもと変わらない緑の世界。
それが恋しくなりプライベートの時間で森の緑を堪能してきました。
今回の写真は他者へ向けたものではなく、ただ純粋に自分の好みでありカメラとレンズを玩具のように扱い感性のままに撮影したもの。そこの意識した技術的なアプローチはありません。
よって三脚も使わずISO感度も考慮せず、ただ写真撮影を楽しんだものです。
Nikon D4Sと105mmマクロレンズ、FUJIFILM X-H1とXF16-55mm F2.8の2台で秋の苔の森を堪能してきました。
FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / 16mm | 1/80秒 | F8 | ISO2000 | Velvia
麦草峠から高見石へと至る登山道の入り口。木々の葉あ落ち冬の到来を予感させるが足元には青々とした苔が群生していて、緑に包まれた【あの匂い】に満たされている。

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/160秒 | F4 | ISO1600 |
苔が作り出すアートが森のあちこちに。他の山では滅多にお目にかかれない造形美。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / 21mm | 1/80秒 | F16 | ISO1600 | Velvia
光条の出方がピーキーなXF16-55mmF2.8 R LM WRの特製を逆に活かして紫の色彩を乗せて緑との色相対比を楽しむ。
FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / 55mm | 1/1500秒 | F3.2 | ISO400 | Velvia
森の中にはいくつもの「緑」が息づいている。しっとりしたもの、煌めくもの、深いもの。
FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / 55mm | 1/1500秒 | F3.2 | ISO400 | Velvia
微かに差し込む光と森の深部特有の暗さが調和して感じる、冬の一歩手前とは思えない生命感。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / 16mm | 1/80秒 | F8 | ISO2500 | Velvia
意識しなければただの枯れた木と足元にある苔。だけれども1つ1つにスポットを当てると瑞々しい生命力に溢れている。それを探す山行。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / 28mm | 1/80秒 | F11 | ISO1000 | Velvia
標高2200mまでいくとうっすら雪化粧。一足早い冬の訪れを感じる。色のない世界だからこそ引き立つ緑の生命力。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR /16mm | 1/420秒 | F2.8 | ISO200 | Velvia
数多の苔が群生する白駒池周辺の原生林は登山道の岩も緑に包まれる。岩の形が山の稜線のようでずっと見ていられる。

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/320秒 | F3.0 | ISO320 |
木の枝1本1本を細かく見ると多様な苔が生い茂っている。

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/320秒 | F3.0 | ISO320 |
切り倒された木も数年の時を経て苔に覆われる。そしてそれが緑の息吹を作り上げていく。

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/125秒 | F5 | ISO250 |
緑の苔は柔らかく鮮やか、好対照に木々は硬くてくすんでいる。

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/125秒 | F5 | ISO250 |
私がの目から見る麦草峠から高見石小屋へ至る登山道。岩と苔と木々。大自然の中にあるけれども登山者が迷わないようにしっかりと整備されている。

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/200秒 | F3.5 | ISO250 |
苔にスポットを当てると深い緑と白とのコントラストが美しい。

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/200秒 | F3.5 | ISO250 |
木と苔だけでなく様々な植物が森の中に息づいている。

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/200秒 | F3.5 | ISO250 |
木の表皮と苔が作り出す色彩が美しい。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR /16mm | 1/80秒 | F7.1 | ISO1600 | Velvia
鬱蒼とした登山道を進む。複雑に絡み合った生態系の中から息づく緑を探すのが楽しい。

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/400秒 | F3.5 | ISO250 |
コントラストの強い一部の日だまりをマクロレンズの世界で見ると明暗が分かれる。

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/400秒 | F3.5 | ISO250 |
枝の1本1本ですら緑の世界では生命力で溢れ散る

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR /55mm | 1/80秒 | F8 | ISO320 | Velvia
纏う苔のディテールを光だけが捉える

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/125秒 | F6.3 | ISO640 |
どこまでも続くエバーグリーン。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR /35mm | 1/120秒 | F8 | ISO200 | Velvia
白駒の奥庭を進む

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/125秒 | F7.1 | ISO250 |
白駒の奥庭に群生するマツにはちいさな松ぼっくりが。

Nikon D4S / AF-S 105mm Micro F2.8 VR / 105mm | 1/2000秒 | F6.3 | ISO640 |
登山道は霜が張り冬が始まることを予感させる。
秋でも緑の生命力があふれる森
紅葉の撮影で少し疲れてしまっていたのでどうしても感じたくなってしまった緑の匂い。
麦草峠から高見石小屋への登山ルートは標高差200m程度で冬季意外はほぼ苔に包まれた世界です。登山初心者もアプローチしやすい立地であるため、私も気分転換やギアのテストで頻繁に利用します。
今回は自分だけが楽しむためだけの撮影なので普段とは違ったアプローチで撮影してみました。
山に入って撮影するからには絶景を撮りたいという気持ちが先走りです。
しかし技術にとらわれることなく、逆に良くないとされている機材ありきの撮り方、ピントの撮り方などを積極的に使うことで結果として技術の幅がひろがりますし、なにより楽しい。
仕事柄、真面目な撮影が多い私ですがたまにはこのような形で撮影のリフレッシュをしています。
FUJIFILM 富士フイルム 2015-02-26
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