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冬山初心者向けの蓼科山で登山したあと温泉を楽しんできた

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冬の蓼科山

海外遠征から帰ってきて満身創痍だったので休養しようかと思いましたが、消耗しきっているシミュレーションで登山をする経験値も必要だなと思ったので靭帯損傷している膝を引きずって厳冬期の北八ヶ岳にある蓼科山に登ってきました。

と、理由を無理やりつけましたが山に行きたかっただけです。

撮影機材は基本装備、登山用具も日帰りといった無茶をしないウルトラライトなパッキングです。

多くの方からご要望いただいたので今回の山行記事から山岳写真専用ページ「Yamasha Professional」をβリリースします。今回の蓼科山の山岳写真をご覧になりたい方、撮影機材や撮影手法について知りたい方は下のバナーからどうぞ。


山岳写真-冬の蓼科山-

冬季一般ルートの女乃神茶屋登山口

すずらん峠園地駐車場

蓼科山のメジャーな登山口は7合目登山口であり、ここからが最短で楽なルートですが冬季は街道が封鎖されるので使用できません。よって厳冬期のメジャールートはこの女乃神茶屋の登山口を使用することになります。

平坦と急登しかないようなメリハリのあるルートでトレーニングには最適な登山道です。

自宅を出てビーナスラインのすき家で朝食を取り、セブンイレブンでランチを購入してから午前6時に駐車場に到着。

ヘッドライトが必要ないくらいの明るさになってからアプローチ開始。

最初は藪の中の平坦道

女乃神茶屋登山道の入り口

すずらん峠園地駐車場に車を停め、少し街道沿いを下ると登山口があります。最初の10分くらいは藪の中を歩くことになりますので撥水力のないパンツを使用している人はスパッツかハードシェルを使用したほうがいいと思います。

朝日が差し込む

徐々に空が明るくなり朝日が登ってきました。天気は快晴、大勝利の予感。

蓼科山登山道の夜明け

日が昇り始め木々がいい感じに照らされテンションがあがります。登山では朝焼けと夕焼けが大好物です。

ヤドリギ

所々に枝の固まりでできたマリモ的なものが。ヤドリギだったり鳥の巣だったりしますがこれを見かけるとクマとの遭遇率が高いジンクスがあります。

雪と岩のミックスルート

登りに入ると岩と雪のミックスルート。雪が柔らかいので登りはアイゼンを使用しないほうが歩きやすいです。このような中途半端に岩が露出しているルートは12本爪の前爪を引っ掛けて転倒することがありますので、初心者向きとは言えません。アイゼンを使用する雪山ルートの中ではやっかいな部類です。

蓼科山標高2110mの道標

2100m地点でかなりの積雪がありました。ここからはアイゼンを履いた方が楽にアプローチできますがリハビリトレーニングで来ているので山頂までキックステップ(雪を踏み固めて足場をつくる)のみで登頂することにしました。

登山者とすれ違う

ほぼ同じ時間に登り始めたライトパッキングの女性の人が下山してきました。

「すっごい荷物ですね!超重そう!」「はい、ぶっちゃけもう帰りたいです」

一期一会の出会い。

シルエット

た、たしかに雪面に映るシルエットが自分だけ他の人と違う…。なんだその横にはみ出てるやつ。

最後の急登前の休憩

最後の急登を前に小休止。撮影機材を積み重量があるので膝負担を少なくするためにどの季節・どの山でもダブルストックを使用しています。特に平坦道ではストックに体重を預けて歩くことで足の疲労回復を促します。

ザックと三脚

少し木に触れただけで雪が落ちてくるのでザックも三脚も雪まみれに。中途半端な気温だとこれが凍りつき三脚が大変なことになりますが、この日は登山口で−11℃なのでサラサラの状態です。

ナルゲンボトルとMAMMUTのボトルホルダー

標高2300m地点で補給用のドリンクが凍りはじめました。冬山での水分補給は熱湯がオススメですが日帰り登山の急登ルートであればオーバーヒートすることもありますので500mlくらいなら持っていてもいいと思います。

ハイドレーションを使用すると確実に凍って吸水できなくなりますので、私はナルゲンのドリンクボトルを使用しています。最初の段階では給水口からドリンクを摂取しますが、次第にホース、吸水口と凍りますので、そのときは蓋をガパっと開ければ問題ありません。

蓼科山から見下ろす茅野

振り返れば樹氷越しに茅野の町並みが見えます。八ヶ岳の厳冬期はかなりの積雪量になりますが茅野・諏訪はびっくりするくらい降りません。ただし山の放射冷却の影響で朝はとんでもなく寒くなります。

蓼科山は北八ヶ岳に位置し、北横岳などへの縦走も可能ですが独立峰のような形のため標高2400m付近から風が出てきます。森林限界付近の樹氷にエビのしっぽができるのもコレが理由です。

蓼科山頂ヒュッテ

蓼科山頂ヒュッテに到着。ここから山頂までは目と鼻の先。ネイチャーフォトグラファーの習性で山頂付近にくるとビバークポイントを探し始める悪い癖が。絶好の場所発見と思った矢先フォーカストビバークは禁止されていることを思い出し心の中にしまっておくことに。

しかし撮影をする人はタイムスケージュールが狂いやすく重量を背負う人が多いので、万が一に備えて山行中にビバークできそうな場所を見つけておくことはリスク管理としてやっておいたほうがいいと思います。

THERMOS 山専ボトル

蓼科山の山頂は強風で食事するところではないのことはわかっているのだけれども、それでもやりたくなるのが山の魔性。THERMOSの山専ボトルに入れた熱湯でマジックパスタを食べました。

12月に入れば標高2500m以上なら雪がないということはほぼありえないので水の調達はジェットボイルで雪を溶かして行うことができます。ただでさえ防寒具やアイゼンなどで荷物が重たくなるので、余計な水を持たずに軽量化するのがコツです。

心配は人は1Lくらいの水を携行して雪があることを確認したらその場で破棄するのも良いかと思います。

ランチパック

途中のコンビニで購入したランチパック。標高が上がったせいでパンパンになっています。実はこの仕様が登山ではありがたく、ザックに適当に詰め込んでもパンが潰れることがありません。惣菜パンは総じて潰れて残念なことになるので気軽な登山のときはランチパックを好んで食べています。

ちなみにランチパックでも惣菜系のものがありますが、冷えるとびっくりするくらい不味いのでスイーツ系のものにするのが無難です。

蓼科山山頂を周遊

Tateshina 16

蓼科山はアルプスや八ヶ岳を一望できる絶景スポットなのですが、いかんせん山頂が広すぎる上に岩が多いので歩きづらいです。厳冬期は雪を踏み抜いてしまう箇所も多いためトレースをなぞるように外周するのが安全です。

時間制限を設けて撮影

撮影機材

日帰りのスケジュールで撮影することはほぼないのですが、これが厳冬期の蓼科山だよねっという写真はおさえておきたかったので時間を制限して撮影の準備開始。

GITZOシステマチックの5型+Manfrottoギア付き雲台405、Nikonのフラッグシップと大三元。サブにFUJIFILMのX-E3とフジノンレンズ XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS。厳冬期の冬山で最低でもこれだけの機材を背負うのがネイチャーフォトグラファーの矜持。重量が重たくなる分は筋トレでカバーするのがジェントル。

撮影する気がなくてもとりあえずザックに入れておくのがネイチャーフォトグラファーという生き物です。

真面目な仕事だとここから日の入りまで撮影するのですが、今回はリハビリがメインであり近くにテント場もないので軽く撮影して下山を開始します。

ちなみに日本のほぼ全ての山頂は計画的ビバーク(フォーカストビバーク)は禁止ですので、撮影目的で入るときは日没から夜明けまでエマージェンシーシートのみでひたすら寒さに耐えます。

下山するも日没してしまう

蓼科山の日没

海外遠征で右肩と右膝の靭帯損傷をしているのでビックリすくるらいパフォーマンスが悪く、一般的には夏の登りで3時間かかるルートで5時間かかりました。下山を開始したのが14時ですので当然日没までに登山口に戻れるはずもなくナイトハイクの開始。

八ヶ岳ナイトハイク

標高2000m地点でタイムオーバー。このくらいの明るさになるとX-E3のAFの食いつきが途端に悪くなるのでガチ目の撮影はMFで行う必要がありそうです。

冬山は夕方5時には真っ暗になりますのでヘッドライトを必須装備です。これを持たずして登山をすると行動不能になり朝まで動けなくなります。気温が低いため事故にもつながることが多いので、ヘッドライト・ツェルト・エマージェンシーシートは最低限持ち歩きましょう。

登山の疲れを小斉の湯の露天温泉で癒やしにいく

小斉の湯

登山の後といえば温泉。諏訪地方は温泉地でもありますので、マイカーを使った八ヶ岳登山の帰りはぜひとも寄っていきたい。私は北八ヶ岳登山の帰りは小斉の湯に立ち寄ることが多いです。

蓼科山や北八ヶ岳ロープウェイ(北横岳)から車で20分程度です。諏訪南ICや諏訪ICへの道中になりますので立ち寄りにはもってこい。

露天風呂への道

大人1人700円の会計を済ませて露天風呂の案内に従うといきなり外に放り出されます。この階段が枝分かれする形で色々な浴室があります。

枝分かれする道

どんどん通路をすすんでいきます。

露天風呂へ続く道

まだまだ登り、お気に入りの露天風呂の「見晴らしの湯」を目指します。

小斉の湯の露天風呂「見晴らしの湯」

シャワーもない男気溢れる露天風呂。小斉の湯の露天風呂はこのようにワイルドな作りになっています。

こういう不自由さを楽しむのが露天の醍醐味。温泉に入り冷え切った身体を温める前に身体を清めなけれ行けないので冬は少しの覚悟が必要です。小斉の湯は標高1500mくらいですので冬は−8℃くらいです。もちろん女性には不人気。

おもてなしされたい派の人は内湯の温泉もありますのでそちらがおすすめです。

見晴らしの湯の湯船

手前側の湯船がぬるめ、奥が熱めの温度です。熱い温泉は得意ではないのでぬるい方で30分ほど身体を温めてほぐします。

今回の使用したグローブはMAMMUT Shelter Mars Groveで、撮影時に指を露出させていたためお湯につけると最初少しの痛みを感じました。

厳冬期の風が強い場所で指を露出させることはリスクがあるのですが、シャッターは直に指で切りたいのです…。

小斉の湯
住所 〒391-0301 長野県茅野市北山蓼科4035
電話番号 0266-67-2121
営業時間 8:00~20:00
定休日 なし
URL http://www.kosainoyu.jp/

往復12時間のトレーニング

蓼科山の女乃神茶屋ルートはトレーニングでよく使用するルートで、登山地図だと登り3時間、下り2時間の合計5時間のルートです。

足をけがしているシュミレーション(実際にしてる)として、下りは身体を横にして片足を前に出す、後ろ足を引きつけるという高所登山で使用する体力的・身体負荷的に楽な方法を取りましたので、速度が絶望的に遅くなりました。

片足を負傷して31kgの重量で登山地図に掲載されてる時間の2倍かかるというのが現在の私のスペックのようです。次に活かせる貴重なデータが取れました。

今回使用した装備

今回は着用着を入れて合計31kgの中身をご紹介します。個人的にはウルトラライトといっても過言ではない内容です。ちなみにトータル重量の4割が撮影機材です。装備の選定基準はトラブルが起きても2日くらいはビバークできること、遭難者1人を救助できることで組み立てています。

山では臆病なくらいがちょうどいいという考え方をしています。

撮影機材
ボディ Nikon D4S 1350g
レンズ AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED 970g
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR 1070g
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR 1430g
ミラーレス一眼 FUJIFILM X-E3 337g
レンズ FUJIFILM XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS 310g
レンズケース CL-M3 200g
Lowepro S&F 200AW 500g
カメラケース Lowepro トップローダープロ 70 AW 2(ベルトなし) 750g
アクセサリーポーチ NATIONAL GEOGRAPHIC ユーティリティーキット NG A9200 200g
PCフィルター Kenko ZX(ゼクロス) C-PL 82mm(ケース込) 100g
NDフィルター Kenko ZX(ゼクロス) ND16 82mm (ケース込) 100g
替えバッテリー Nikon EN-EL18 x3 (D4S用) 540g
NP-W126 x2(X-E3用) 92g
レンズヒーター PROTAGE レンズヒーター 50g
レリーズケーブル MC-30A / ワイヤレスリモートコントローラーセット WR-10 80g
その他 水準器・レンズクロス・ブロワー 100g
三脚 GITZO GT5543LS 2820g
雲台 Manfrotto ギア付きプロ雲台405 1600g
合計   12559g

ザック周り
ザック グレゴリー デナリ100 2840g
ザックカバー mont-bell 110L 190g
ボトルホルダー MAMMUT add-on bottle holder 60g
カメラストラップ コットンキャリア ストラップショット 250g
合計   3340g

着用着
インナー(L1) finetrack ドライレイヤーアクティブスキンロングスリーブ 73g
インナー(L1) finetrack アクティブスキンボクサー 30g
ベースレイヤー(L2) finetrack メリノスピンサーモジップ 150g
ミッドレイヤー(L3) finetrack ドラウトレイ 380g
ソフトシェル(L4) finetrack フロウラップフーディ 270g
ネックゲーター finetrack ドラウトネックゲーター 25g
靴下 finetrack スキンメッシュソックス 20g
finetrack アルパインメリノスピンソックス EXP 120g
パンツ finetrack ストームゴージュアルパインパンツ 450g
グローブ MAMMUT Shelter Mars Glove 80g
時計 SUUNTO SPARTAN ULTRA 73g
CASIO PRO TREK Smart WSD-F20 91g
ブーツ LOWA バイスホルン GT 1950g
合計   3480g

防寒着・ハードシェル / 予備着
ハードシェルジャケット finetrack エアバーブレスアクロジャケット 530g
ハードシェルパンツ finetrack エバーブレスアクロパンツ 550g
防寒着(上) finetrack ポリゴン4フーディ 430g
防寒着(下) finetrack ドラウトポリゴン3パンツ 355g
ゲーター MAMMUT GORE-TEX Gaiter 225g
バラクラバ finetrack バラクラバビーニー 54g
予備グローブ Black Diamond sensei 160g
予備靴下 finetrack メリノスピンソックス アルパイン5本指 84g
ツエルト finetrack ツエルト2ロング 340g
エマージェンシーシート SOL エスケープヴィヴィ 240g
合計   2968g

行動補助
アイゼン Black Diamond セラックプロ 890g
アイゼンケース MAMMUT Crampon Pocket 180g
ストック Black Diamond トレイルプロショック 615g
ゴーグル uvex JAKK TOP 205g
合計   1890g

食事 / 調理
ストーブ ジェットボイル ZIP 400g
イワタニプリムス P-153 118g
ガス ジェットパワー100G 190g
ライター SOTO ポケトーチ 50g
PT-01CR x2 34g
マグカップ snow peak チタンシングルマグ 450 68g
携行食 スニッカーズ5本 270g
ココアx5 50g
ドライパイナップル 200g
水筒 THERMOS 山専ボトル0.9L + 熱湯 1260g
フードコンテナー ナルゲン フードコンテナ 90g
platypus BigZip PL 2L + 水1L 1160g
行動用水 マルチドリンクトライタンボトル0.65L + アクエリアス 795g
食事 マジックパスタ
ランチパック
200g
合計   4885g

電子機器
モバイルバッテリー Anker PowerCore 13000 259g
電池 単三電池 x10 240g
電池 単4電池 x8 96g
GPS GARMIN GPSMAP 62SCJ 230g
スマートフォン Apple iPhone X (au) 174g
  HUAWEI P10 lite (docomo) 146g
スマホ防水ケース ANKER Waterproof Case 100g
合計   1245g

その他
収納用ポーチ mountaindax メッシュキャリーM 180g
ティッシュ ポケットディシュ x 2 10g
トイレットペーパー 1ロール 120g
絆創膏 96g
エマージェンシーシート GARMIN GPSMAP 62SCJ 230g
地図 山と高原地図 50g
コンパス SUUNTO A-30 34g
日焼け止め   50g
タオル finetrrack ナノタオル 40g
マルチツール VICTORINOX スイスチャンプ 210g
合計   1020g

蓼科山の山岳写真

今回の山行で撮影した写真は山岳写真に特化した別ページで公開しています。撮影機材や露出などの設定などに興味のある方はこちらからどうぞ。


山岳写真-冬の蓼科山-

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