これだけで上手く撮れる!難易度の高い夕暮れのタイムラプスの撮り方

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タイムラプス、微速度撮影とも言いますが最近とても流行っています。HD動画の早送りと何が違うのか?というと圧倒的な画質の差です。フルサイズのデジタル一眼で一枚一枚撮影したもの繋ぐわけですからそりゃキレイですよ…。

露出が安定している朝〜夕にかけてはそれほど難しくありません。状況では設定をオートにしても撮れます。

しかし夕方〜夜、夜〜朝にかけてはとんでもなく難しいことでも知られているタイムラプス。シャッタースピード、絞り(F値)、ISO感度、露出補正、マニュアル露出、すべてを駆使しないと綺麗な動画にはなりません。ミスしたらそこで撮影終了です。数時間が無駄になるということもあります。

挑戦したいけど失敗が怖い、してみたけれど上手くタイムラプスできなかった…そんな意識高い系カメラマンのみなさんに私の使ってるテクニックを伝授します。

サンプルは超高難度の北アルプス涸沢の夕暮れ〜日没〜テント村〜月明かりのタイムラプスです。

三脚は安定性のあるものを使用

カーボンの安定感のある三脚を使用

まずは大前提です。街では金属製の重たい三脚やビデオ用ものがよいでしょう。私みたいにテント泊縦走しなかがらタイムラプスを撮ろうとするエクストリームネイチャーフォトをご希望でしたら、カーボン製の三脚の中〜上級モデルが良いです。重すぎず、でも剛性のある三脚がよいです。

コストパフォーマンスでいうならVelbon Geo Carmagne N645MIIあたりでしょうか。70-200mmのレンズでのタイムラプスでは厳しいと思いますが、Nikon D4Sに 14-24mm F2.8, 24-70mm F2.8なら安心して使えます。

構図を決めてフォーカスの位置をメモしておく

フォーカスの数値をメモ

ストラップは必ず外すか三脚にパーマセルテープで貼り付けます。強風の際にストラップが揺れてブレてしまうケースあります。

次にオートフォーカスでピントを撮ってからマニュアルフォーカスに変更しフォーカスの位置をチェック。

ネイチャーフォトの場合はたいてい無限遠∞になりますが、フォーカスリングを最大まで回しきるわけではないので注意です。万が一フォーカスがずれた時、この数値がなくては修正できなくなります。日没後にオートフォーカスは機能しません。

私の経験ではタイムラプス、微速度撮影は14-24mm付近を使うことが多いのでピントに関してはシビアに考えることはありません。このこの記事を見ている人はご存知かと思いますが、広角になればなるほど被写界深度は深くなりますから、ジャスピンを外しても大丈夫です。

カメラを自動シャッターモードに切り替える

デジタル一眼の中級機以上のものにはすべて付いている機能です。枚数と撮影間隔を指定してあとは放置すると勝手に連射で撮影してくれるモードです。これなくしてタイムラプスは撮れません。

機種によって設定の違いは有りますが、ここでは私のNikon D4Sでご説明します。

コツはシャッター感覚は20秒感覚程度に設定することです。つまりどんなに暗くなっても20秒以上のシャッタースピードにしてはいけないということをキモに命じてください。これがすべてです。

インターバルタイマー撮影

まずはインターバルタイマー撮影の設定メニューに入ります。

撮影間隔と枚数の設定

ここで撮影間隔と撮影枚数の設定をします。この画面では20秒間隔で500枚撮影する設定です。えー少なく見積もって3時間かかります。露出平面化をONにすると、露出の極端な変化を抑えてくれますのでタイムラプスには向いていう機能です。せっかくなので使っておきましょう。

日が沈み始めるまでは絞り優先

夕暮れのタイムラプス最初の設定
まだ日が明るいので、絞り優先(Aモードにします)

  • 16mm
  • シャッタースピード自動(この時点で1/50秒程度)
  • F10(絞り優先で任意で設定)
  • ISO200
  • 露出補正 +1/3EV

タイムラプスたるもの極力高画質に仕上げたいのでISO感度を上げるのは最後の手段です。16mmなので絞りはF10にしてあります。もっと浅くても構いません。シャッタスピードが低くなり過ぎないて程度で調節します。

絞りを開放し、ISO感度をオートにする

  • 16mm
  • シャッタースピード自動(この時点で8秒程度)
  • F10(絞り優先で任意で設定)
  • ISO200
  • 露出補正 +1/3EV

上記写真のようにシャッタースピードが8秒になった瞬間に、カメラの機能でISO感度オートに設定し、上限をISO3200にします。そうすることで、絞り優先モードではシャッタースピードをこれ以下にせずに、ISO感度を自動制御して露出をコントロールしてくれます。
さらに絞りを一気にF2.8まで開放します。ここからは『以下にシャッタースピードを稼ぐか』の勝負になります。長時間露光になってしまうと綺麗な動画に仕上がりません。

露出をマニュアルに変更
日が落ちきってこれ以上露出の変動がないと思う一歩手前で時点で設定をマニュアルに変更します。

  • 16mm
  • 8.0秒(絞り優先時でのシャッタースピードが引き継がれる)
  • F2.8(絞り優先での任意の設定が引き継がれる)
  • Auto(上限3200)ISO200
  • 露出補正 なし

あとはひたすらカメラの自動撮影にまかせて横で突っ立ているだけです。

月明かりは露出を変えずにそのままマニュアルでOK

月明かりは露出の設定変更はい必要ない

夕暮れから夜にかけてのタイムラプスは露出モードの切り替えタイミングが重要

一番むずかしいのが、暗くなっていく様子をキチンと撮影することです。絞り優先モードのまま放置すると、夜でも明るく撮ろうとカメラが判断してしまうので、一足速く露出をマニュアルに固定します。絞り優先のままだとシャッタースピードが30秒以上になったりしてタイムラプスが破綻してしまいます。

シャッタースピードは速くすれば失敗の可能性が激減しますが、その代わりにISO感度が高くなり、画質が劣化します。ここのバランスの撮り方は毎回試行錯誤ですが私は以下のように設定します。

  • 明るいうちの絞りはF8〜F10、シャッタースピードは1/60を目安
  • シャッタースピードが8秒になった時点で絞りをF2.8まで開放、ISO感度自動制御(上限3200)
  • 露出がこれ以上かわりそうない一歩手前でモードをマニュアルにして露出を固定する

これが山での夕暮れ撮影のタイムラプスの基本にしています。もちろん撮影した画像を処理して動画にする必要がありますので、別の記事にまとめます。私はAdobe LightroomとAfter Effectsを併用しています。

https://yamasha.net/photo/timelapse-aftereffects

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