撮影機材を入れて安心の登山用ザック MAMMUT Trion Pro

MAMMUT Trion Pro

ザックに求める機能はその人の登山のスタイルや荷物によって異なります。

私は写真撮影と高所登山をメインにしているので第一に考えるのは堅牢性。壊れないことが第一です。

そんな山行スタイルの私が5年以上使用し続けている50LザックであるMAMMUTのトリオンプロです。アルパインに特化して無駄な部分を削ぎ落とすことで堅牢性にパラメーターを全振りしたかのようなザックです。

内部へのアクセスが少ないことから得られる丈夫さ

トリオンプロは1気室

現行のトリオンプロは背面からアクセスができますが、私の使用している旧型のトリオンプロは上部からのアクセスしかありません。

パッキングがめんどくさく中の荷物や撮影機材も取りにくいです。しかし余計なファスナーがなく、裁断も最小限にしていることから利便性のよいザックよりも遥かに丈夫な作りになっています。浸水などのリスクが少ないです。

上部からのアクセスしかないザックのパッキングは難易度が高いですが、慣れてしまえばすべてのザックで美しいパッキングができるようになります。

メッシュ地がないため厳冬期のアタックに最適

厳冬期登山用にメッシュは使用しない

一般的なザックはストレッチ性あるゴムがついているメッシュ地のポケットがザックの両横についており、 小物やペットボトルを収納するために使用できます。

トリオンプロの再度部分んはそのようなものは着いておらず、剛性の高い生地によるループになっています。メッシュ地は極寒の地だと凍って割れてしまうことがあるため極所登山には向きません。 この部分にガチャ(登攀用の器具)や三脚を設置して使用しています。

取り外しができるウェストベルト

取り外しができるヒップベルト

ポールにはめ込む形でウェストベルトが固定されています。最初は不安でしたが5年間使い続けても問題が出ることはありませんでした。50+7Lザックなのでウェストベルトを使用せずに背負うことはありませんが、ザックを洗濯するときに便利です。

ウェストベルトにはカラビナなどのクライミング用のガチャをつけるのホルダーがあるので確保が必要な山行では便利です。

ダブルアックス、ストック対応のホルダー

ダブルアックス対応のホルダー

マジックテープで丈夫を固定するためこちらも最初は不安でしたが、使用した結果、一度もストックを落下させることはありませんでした。

アックスの収納

アックス収納時はブレードを専用のポケットに収納できるため安全に携行することができます。

ロープ固定用の専用ループ

ダブルアックス対応のホルダー

50mロープになるとザックの中を圧迫してしまうため、多くのクライマーはザックの上部と上蓋の間でロープを固定します。

MAMMUT Trion Proはその部分に専用のループがついており改造することなくロープをガッチリと固定することができます。

アイゼンケースの外付け機能

アイゼンケースの外付け

正面にはアイゼンケースを取り付けるループがあります。Mammut Crampon Pocket専用の設計になっていますが、他社のケースでも改造すれば取付ることができます。

アイゼンケースの取付

アイゼンは固く鋭利なためザックの中に入れることに抵抗を感じることも多いので外付けしたい人には一押しの機能です。

位置を移動できるチェストハーネス

移動できるチェストハーネス

撮影機材をザックに詰め込むと普通の登山よりも重量があるため身体への負荷の軽減が課題になります。

色々なベルトを締めたり緩めたりして肩と腰にかかる負荷を分散させますが、チェストハーネスはわりと見逃しがちです。 基本的にはチェストハーネスはザックの安定性を向上させる役割が強いのですが、締める位置でも若干の変化はあります。そしてないよりザックに取り付けるカメラホルダーの設置が容易になります。

以前使用していたコットンキャリアのストラップショットをザックに取り付けようとするとチェストハーネスが原因でキレイに取り付けられないことがありますが、MAMMUT Trion Proならばハーネスを下にずらすだけで取付が可能になります。

重量分散と背負心地の向上をするバタフライフレーム

バタフライフレーム

トリオンプロのにはバタフライフレームという☓の形をした6mmのアルミのフレームが入っています。

これにより重量をを分散して身体への負荷を軽減することができます。 身体のねじれに合わせてフレームも変形するので岩場など身体全体を使う場面でのザックのフィット感は非常に良いです。

こういうこだわりにお金かけているので上級者向けのザックといえるかもしれません。

トリオンプロ50Lでの撮影機材のパッキング

フラッグシップモデル+大三元レンズを収納するとテントや大型のシュラフを収納することは出来ませんので、基本は日帰りか小屋泊となります。

一番下に着替えを入れる

一番使用頻度が少なく、衝撃吸収性のある着替えをザックの一番下に入れることでおろしたときの衝撃が機材に行かないようにします。

中間にクッカーなど硬いものを入れる

ジェットボイルやクッカーを中層部分に収納します。日帰り登山では使用頻度が高いので上部に入れますが、撮影機材がある場合は中間地点に入れます。背面には衝撃吸収の役割を兼ねてハイドレーションを使います。

上部に防寒具とシェルを入れる

クッカーなど、金属やプラスチックで出来ている登山用品とレンズがぶつかると故障リスクが高くなるため、この間に防寒具とシェルを入れます。

ザックの最上部にレンズとボディを入れる

撮影機材の収納

最上部のスペースに14-24mm、70-200mmのレンズと撮影の小物を収納します。レンズケースを横にして収納可能です。

70−200mmのレンズ収納はレンズ交換時に便利なロープロのレンズエクスチェンジケース200AWを使用しています。

https://yamasha.net/photo/lowepro_lens_200aw

ロープロのトップローダープロAW70

レンズの上にカメラバッグに収納した24-70mmを付けたボディを置きます。カメラバッグは収納しやすいものならばどれでも大丈夫ですがボディにジャストフィットするほど収納しやすくなるため、D4S+24-70mmの組み合わせではロープロのトップローダープロAW70を使用しています。

本来のパッキングは身体の中心に近い位置に重たいものを収納する

カメラとレンズは登山の中でもっとも重たい部類になるため、本来はザックの真ん中に収納したほうが楽に歩けますが、機材の取り出しやすさと故障リスクを考えると最上部に収納することになります。

重たいものがザックの最上部にあることでちょっとしたふらつきで身体がもっていかれてしまため山行時は余裕を持って歩くことに加えて、普段の筋トレが必要です。

シンプルながら高品質のザック

ダブルアックス対応のホルダー

収納に関しては決して便利なザックではありませんが、防水性や縫製・ベースが840Dナイロンを使用するなどマテリアルがしっかりしているため厳冬期の山をはじめ、どのフィールドでも使えることが魅力のザックです。

アイスクライミングしながら撮影したいという変態には垂涎の機能性です。 最新のトリオンプロは背面が開きアクセスは格段に良くなっていますが、その分耐久性を犠牲にしています。しかし一般の登山には必要十分な堅牢性があります。撮影機材をガッツリ入れない人にとっては旧型のトリオンプロよりも便利でしょう。

耐久性を向上したモデルはTrion NordwandというMAMMUTザックの最上位モデルとして販売されています。こちらは素材にダイニーマを使用することで耐摩耗性を向上させたモデルです。クライミングに特化しているモデルなので35Lのみの販売です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

内容をご確認の上、送信してください。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

スポンサーリンク

0
4
0
1
6
0
MAMMUT Trion Pro

この記事が役に立ったらいいねをしよう!

Facebookで最新情報をお届けします。

関連記事

同じカテゴリーで読まれている記事