同じカテゴリーで読まれている記事

冬山のテント泊で快適に眠るために必要な装備と知識

20
13
0
2
5
669

冬山で快眠するための装備

冬山登山を楽しめるかどうか、それは寒さに身を震わせることなく下山することができるかに尽きます。特にテント泊で凍えると睡眠が取れずに体力が回復せず下山で事故につながる可能性も高いです。装備を間違えると低体温症にも繋がります。 

調べて分かる範囲の防寒着やシュラフを持っていくのが前提ですが、その上でより快適に冬山のテント泊を過ごすための登山用品の選定と現場でのテクニックをご紹介します。ただしこれは完全な私の経験則です。

シュラフ

シュラフ

冬山で快適に寝るためにはダウンの量が多いシュラフがおすすめなのは間違いありませんが、注意するべき点がいくつもあります。その1つが結露。自分の体温と外気温の差でシュラフの外側に水滴がつきます。

これを放置するとダウンが水分を吸収していまい、シュラフの保温力がどんどん落ちていきます。そのために必要なのがシュラフカバー。言ってしまえば寝袋用のレインカバーです。これを使用することで結露した水がシュラフにつくことを防ぎ、またシュラフカバーを装着すること自体が空気の層を作るため保温力の向上が期待できます。

ちなみに画像のオレンジのテントは今年の秋から導入したfinetrackのカミナドーム2。厳冬期使用を終えてからレビュー予定です。

シュラフカバーが必要ないシュラフ

NANGAのオーロラというシリーズはシュラフの表面が撥水する素材で作られているためシュラフカバーを必要としません。よって冬山登山で軽量化につながります。欠点としては通気性が良くないので夏山では寝心地があまり良くないことです。私は冬山専用として使用しています。

冬山用寝袋を買う前にインナーシュラフという選択肢がある

冬山でのテント泊はダウンを1kgくらい詰め込んだシュラフを使用するというイメージがありますが、解決手段はそれだけではありません。シュラフを2枚重ねて保温力を向上させるやり方があります。

それがインナーシュラフというもので、羽布団と毛布を重ねて寝るような感じで暖かくすることができます。撮影機材を背負うことが少なく、夜間に睡眠を撮る事が少ない私はナンガのオーロラ600DXというマイナス11度まで対応のシュラフを使うことが多く、厳冬期はインナーシュラフを使用することが多いです。

個人的には通気性がよくロフトが潰れにくいfinetrackのポリゴンネストをダウンシュラフの中に入れて使ったらどうなるか気になっています。この記事が公開されるころ、おそらくヒマラヤに登っているので帰国後に検証してみようと思います。

シュラフの中にウェアは全部つっこむ

シュラフの中にウェアを入れる

シュラフの保温力を上げるのはシュラフカバー・インナーシュラフだけではありません。着用しているウェアも使用できます。ダウンのシュラフは自身の体温を保持する形で暖かくなるため、基本的にシュラフの中で保温着を来てもあまり効果はありません(それでも何故か着てしまいますけれど…)。

よってダウンシュラフをもっとも効率良く使うならば肌着の着用くらいがいいと言われています。その上で着用しているダウンジャケットやフリース、ソフトシェルなどをコールドスポットに突っ込むことで空気の層ができ、保温、断熱の効果が生まれます。寒いときはシュラフの中に服を全部突っ込む、これは意外と効果的です。

エアマット

THERMAREST Neo Air

雪の上に設営すると地面からの寒さが堪えます。そこでオススメしたいのがエアー式で中に断熱材が入っているマットレス。コレを使用すると地面からの寒さは弾き返し、自分の体温は反射され返ってくるので背中が暖かくなります。寝袋と同じくらい寒さ対策で重要です。

私はサーマレストのNeoAir X-riteを愛用しています。

象足

finetrack ポリゴンテントシューズ

個人的に過去一番眠れなかった原因ダントツ1位が「足が寒い」。厳冬期のテント泊経験がないとイメージがわかないと思いますが、とにかく冷たい。水の中に足を入れているような感覚です。これを防ぐために靴下を重ねて履いたりもしましたが効果はいまいち。

確実に回避するならインシュレーションの靴を履くしかありません。そんなもの必要なのかいう感想はごもっともですが、多くのメーカーがこの厳冬期でのテント泊での足冷え対策アイテム「象足」を作っていることから需要の高さがわかると思います。

ポリゴンテントシューズの収納

500mlのナルゲンボトルと同じサイズくらいです。これを持っておくだけで快適に寝れる可能性が飛躍しますので冬山のテント泊ではどの山でも持っていくことをおすすめします。

冬山に持っていくべき防寒具

冬山は立ち止まるととにかく寒いので防寒具は必須です。流石にジャケットを持っていかない人はいないと思いますがパンツも重要です。行動時は必須と言えるものではありませんが、テントの中であったり設営後の周辺の散策など、運動負荷の低いときの行動で必要になります。写真撮影をするならなおさらです。

一通り揃えて携行しておくと、行動中の防寒のパフォーマンスが上がると同時に先程ご紹介した寝袋の中に入れて保温力を上げる重要な戦力になります。

インシュレーションジャケット

finetrack ポリゴン4フーディ

ダウンでも化繊でも自分の使用目的に合ったものであれば大丈夫です。撮影機材を背負って負荷の高い山行をし、縦走がメインの私の場合は絶対的な保温力があるダウンよりも、どんな悪条件でも保温力を維持できる化繊の方が向いています。

インシュレーションパンツ

ドラウトポリゴン3パンツ

使用するシーンのほとんどが夜間の撮影。行動中に履くことはめったにありません。なので夜間の行動はせずテントの中で過ごす人には必須というものではありませんが、万が一寒すぎて眠れないといときは強い味方になります。それほど重量があるものでもないので八ヶ岳や3000mを超える山に行くときは持ち歩くことをおすすめします。

現在finetrackの化繊であるファインポリゴンを使用したパンツを検証中ですが、厳冬期の本当に寒い状況で使っていないので性能を評価できる段階ではありません。

ただ山行中に寒さを感じずインシュレーションパンツを履く必要がない人はダウンパンツで十分かと思います。

収納サイズ

500mlのナルゲンボトルよりも一回り大きくしたくらいです。

フェイスマスク

ネックゲーターとフェイスマスク

秋を過ぎたらどんな山でも持っていった方がいいアイテム。稜線で付け忘れると唇がしもやけして下山後食事が取れなくなります。その後、唇の皮がガサガサになり皮が向けて大変な目にあいます。夕方以降の写真撮影をするなら夏でも持っておくべきアイテムです。

バラクラバ

バラクラバ

冬山で頭を冷やすことはわりと危険で体調不良の原因になります。低体温症を防ぐ意味もありますが、肌を守るためでもあります。特に耳は風が吹くとすぐに痛くなってきます。

吹雪いたときはバラクラバをつけてないと顔の肌が大変な事になります。目をほぼするためにセットでゴーグルを使用するのが基本的な使い方です。冬山で稜線にでる登山をする場合は必須アイテムです。

冬山のテント泊で凍えないための知識は大事

厳冬期に対応できる装備を用意することは基本ですが、カタログスペックどおりに購入すると大体寒くて寝られないという現実があります。特にシュラフは◯◯度対応という記載はメーカーによってまちまちであったりしますし、人によって暑い寒いの感覚もだいぶ違います。

私の感覚だとメーカー記載の対応最低気温は朝までなんとか耐えられるという受け止め方をしています。

一度寒くて寝れないパターンに入ってしまうと朝になるまでとっても長いので対策が必要です。

そのため冷気を遮断したり、手持ちのアイテムを駆使して保温力を高めるという小細工はとても重要。ご紹介したアイテムは全部突っ込めばそれなりの保温力を出してくれますので、ザックに余裕があるなら持っていくことをおすすめします。

山小屋も閉まり始め、これから真の登山シーズンが始まります。万全の準備で挑みましょう。

スポンサーリンク

20
13
0
2
5
669
冬山で快適に睡眠をとるための装備

この記事が役に立ったらいいねをしよう!

Facebookで最新情報をお届けします。

関連記事

現在使用中の登山装備