写真撮影に慣れ構図や露出を覚えた後、1つ上のレベルに行きたいときの課題になるのが光の扱い方。どのように光を当てると被写体を際だたせることができるのか、自分のイメージと一致させることができるのか、そういうアプローチになります。
そのために必要な撮影技術がライティング、機材がライト・ストロボです。最近はツイッターやInstagramになど気軽に写真を投稿できるサービスの中でもライティングにこだわる人が増えてきました。
とはいえ最初からストロボを使ったライティングは難しい、日常で使う機会がまったくない、そんな理由でなかなか手が出ない人も多いと思います。
そんな中気軽に持ち運ぶことができる高性能LEDでのライティングができるライトをアルティザン&アーティストが販売を開始しました。
ご縁もありご提供いただいたのでその使い勝手をレビューします。
外観
とても質感のよい化粧箱。アルティザンアンドアーティストが扱うLEDライトだけあってビジュアル面でのこだわりを感じます。
LEDライトの正面。発光部はガラスに覆われており下部にIwataのロゴマークが入っています。よく見かける中華系のLEDとは違いしっかりとしているので多少雑に扱っても問題ないと思われます。
背面と側面はアルミで高級感があります。質感としては少し前のiPhoneのような感じです。
本体には雲台に取り付けるためのネジ穴がついているためクイックシューなどと組み合わせると簡単にブツ撮り・動画撮影用のライティングをすることができます。
付属品
LEDライト本体、ソフトケース、ディフューザー、充電用USBケーブル。ハンドサイズのLEDライトにディフューザーが付属しているのは珍しい仕様です。
USB充電式のバッテリー駆動
持ち運びできるサイズということもあり、リチウムバッテリーで駆動します。
容量は2300mAhで明るさ5%で24時間、100%で1時間使うことができるためちょっとした小物撮影でバッテリーがなくなる心配はありません。
LEDを明るくして撮影することの多い動画撮影も、モバイルバッテリーと併用することで動画撮影に対応させる使い方もできます。
色温度と明るさを細かく変更可能
LEDライトの背面には現在の色温度、明るさ、バッテリー残量、残りの駆動時間が表示されます。この画面を見ながら明るさや色温度を細かく設定していくことで理想的な光源を作り出すことができます。
撮影に使用する定常光で特に注意するスペックなのがこの色温度。数あるLEDライトの中にはこの数値を変更できないものがあります。色温度を指定できるとカメラのホワイトバランスが合わせやすくなる上に、外出先などで環境光が入り交じる照明条件の中でも自然な色で撮影することができます。
色温度は3000Kから5500Kまで100K刻みで可能、明るさは5%〜100%まで5%区切りの細かく調整できます。それに合わせて発光可能時間が液晶画面に表示されますので撮影スケジュールに合わせて最適設定を出すことができます。
高い演色性
Iwata Genius Lightのもう1つの特長が高い演色性。あまり聞き慣れないスペックの人も多いかと思いますが綿密な色を追求するときやプリントの評価には必ず必要になるもので、どれだけ被写体の色を再現できるかという数値です。
太陽光を基準に0〜100で評価し、数値が高いほど色の再現性が高い(人間は太陽光下での色を基準にするため)ということになります。
IWATAのLEDの平均演色評価数(Ra)は96。色評価や展示をする際の演色性は95以上が望ましいとされており、最高レベルの環境と言われるのがRa98以上。それを考えるとIwataのGenius Lightの演色性は高性能でありプロフェッショナル用途でも十分に通用するものであると言えます。
デュフューザーで光の質を柔らかくできる
付属のディフューザーを使用すると、光の質を変えることができ硬い光から柔らかいものに変化します。人物撮りなどする人には嬉しい機能です。
小物をサクッと撮影するときにはディフューザーをつけておくとちょうどいい質感になることが多いので、私は装着したままで持ち運びしています。
ゴリラポッドと組み合わせてライティング環境を作る
GL-01と相性が最高なのがゴリラポッド。
本体の三脚ネジ穴に直接装着するだけで少し凝ったライティングが可能になります。
色々な角度から光を当てることができるのでブツ撮りに多様性が出ます。また外出先でもLEDライトを使うことでシャッタースピードを上げることができ、手ブレていないキレイな写真を撮影することができます。ミックス光の状況であっても強い光を当てることで周りの光を打ち消してキレイな色を出してくれることも期待できます。
ハンドサイズのLEDライトIWATA GL-01ですが、室内で被写体から少し離れた場所から照らすとISO1600 F5.6で適正露出を得ることができました。対してGL-01を使用せずに室内照明だけだとISO20000まで上げる必要があり、色温度も正確に合わせるのが難しくなりました。
動画を比較してみるとLEDライトを使った方がディテールが残り、使わない方はISO感度が高すぎるためノイズがのりディテールが崩れています。
商品撮影
携帯性がよく演色性も高いLEDライトなので仕事道具として使えるくらいのスペックがあります。
例えば私の場合は山の中に登山用品を持ち込んで商品撮影をすることもあります。太陽の光はコントロールできず時計などの反射面を持つ製品のブツ撮りは難易度が高いためIWATA Genius Light GL-01をザックの中に入れて携行し、撮影の光源として利用しています。
セッティングも三脚を1本持っていけばいいのでアウトドアシーンとの相性も抜群。重量もディフューザー込で150gなので登山に持っていっても負担になりません。
色温度がコントロールできることで山の中でも狙った色に合わせることができます。
このように商業用としてクオリティを求められる商品撮影でも積極的に使っていけるLEDライト。特に日が暮れてからのフィールドでの撮影には重宝します。
外出時はカバンに入れておきたいLEDライト
IWATA Genius Light GL-01の長所は軽量コンパクトでありながら演色性に優れ使用時間が長いところ。
外出時に光量が足りないと思ったら取り出して照明として使える使い勝手の良さがあります。演色性が高いためiPhoneなどを使用したInstagram用の写真や自撮りなんかににも向いています。
一眼カメラを使用したちょっとしたブツ撮りや動画撮りでも十分実用できるため最近は常に持ち歩いています。
定常光ライティングを勉強したい人、スマホでの撮影のクオリティを上げたい人は1つカバンに入れておくといいことがある、そんなLEDライトです。
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