Lightroomを使っている方々、ちゃんとGoogle Nik Collection使っていますか。
私の現像作業はもうコレなしではレタッチは行えないほどです。とても高機能で重宝しています。
しかも無料。LightroomとNik Collectionを上手く連携出来るかで写真での仕上がりは全く変わります。 デジタル一眼レフ初心者の方も写真を楽しむなら、RAW現像を覚えると失敗した写真を救い出し、よい写真は更に素晴らしくなります。
未加工のものならばJPEGの方がキレイなケースが多いですが、しっかりとした作品を目指すならRAWで撮影してレタッチしたほうが仕上がりのテリが一味違います。魔法の調味料みりんを加えた如く。
Google Nik CollectionのすごいところはPhotoshopに組み込むことができることです。フォトショップは持っているけれどもLightroomは持ってないという人もRAW現像を楽しめます。
一時期数万円のプラグインが無料だと盛り上がり、現在下火になってしまっているGoogle Nik Collectionの優秀さをレビューします。
Google Nik Collectionとは
Google Nik Collection Googleが提供している画像編集用の6個のプラグインですをまとめたものです。
Lightroom・Aperture・Photoshopと連携が可能で、Lightroomを使用する場合は、TIFF・PSDなどにデータを変換してから補正を行います。
Lightroomのようにレタッチデータと画像データを分けないのでレタッチは一発勝負です。Lightroomから Nik Collectionにデータを移すときは元データを複製しますので心配は無用です。
HDR Efex Pro2
いきなり本命からご紹介します。ハイダイナミックレンジの写真に合成するプラグイン。
LightroomのHDRより圧倒的に使いやすく高機能です。 写真を学んだがヨーロッパということもあり、私の写真は絵画的に仕上げることが多くHDRを多用します。
多くのHDR現像ソフトを使ってきましたが、HDR Efex Pro2が一番使いやすいです。
30万くらいなら買ってもいいかなと品質です。コレが無料で手に入るのは驚愕です。ネイチャーフォトグラファーなら絶対に使うべきプラグインです。
HDR Efex Pro2の使い方
まずLightroomでHDRしたい画像を選択します。
露出を数段変えた同じ構図の写真を複数枚選び、左上のタブからファイル>プリセットで書き出し>でHDR Efex Pro2を指定します。
HDRは複数の画像を合成するため、露出の違いなどでゴーストが発生します。
除去機能を使って適正な画像にレタッチしたら合成を開始します。
HDRのプリセットが豊富に組まれているのがLightroomとの大きな違いです。これだけでほぼすべての人の要望を満たすHDRを作成できるはずです。
クライアントの中には「絵画のような写真ほしい」という方も多く、そのネイチャーフォトをレタッチする際に多用します。
レタッチのプリセットを一部ご紹介します。
3000m以上の山でテント泊した人は経験があると思いますが、これらの写真は実際に目で見たものとほぼおなじものです。
理由は2つ。カメラはダイナミックレンジを超える色・明暗を記録できないため、人の目よりも色彩がないこと。 もう1つは人間の特性である記憶色。人は目で見たものををより鮮やかに記憶する性質があります。ほぼ白である桜をピンクと記憶するのが典型です。
北アルプスの山頂付近の夕方はこのような感じの風景です。みなさん遊びにきてください。
ちなみに日本国内ではあまり認知されていませんが、奇跡的に3000m付近で標高が揃い、四季がある日本の山々は美しさでは世界最高峰のレベルです。
Analog Frex Pro2
アナログカメラのような作風に仕上げてくれる。汚れの表現が秀逸でオールドカメラの雰囲気がとてもよいです。
プリントアウトして飾っておきたい仕上がりになります。
レタッチの感覚としてはInstagramによく似ています。Lightroomと Analog Frex Pro2でレタッチした画像をGoogleフォトにアップロードし、それをスマホにダウンロードしてInstagramに上げると盛り上がること請け合いです。

Analog Frex Pro2の使い方
Lightroomで画像のサムネイルを右クリックし、他のツールで編集>Analog Frex Pro2を選択します。画像形式を選べます。
本気でレタッチするならばTIFF・RroPhoto RGB・16bitチャンネルです。
オールドカメラを基準に多くのカメラのプリセットが用意してあります。
フィルムタイプと組み合わせると独特の風合いになり、楽しくレタッチできます。個人的には「汚れとスクラッチ」の設定が好きで、これで加工した画像をプリンターで出力して飾ったりしています。
Analog Frex Pro2は作品を追い込むというよりも仲間内で楽しむ意味合いの強いものですので、パラメーターを詳細に変更する必要ないと思います。
とにかくプリセットが豊富なので自分好みのものを見つけて使用するのがおすすめです。
Color Efex Pro2
ネイチャーフォト用のプリセットが豊富に入っている貴重なプラグイン!
特にコントラストの調整が優秀で【コントラスト】【ダークコントラスト】は夕日や朝焼けといった難易度の高いシチュエーションを狙うフォトグラファーにはおすすめできます。
- 風景
- ネイチャー
- ウェディング
- ポートレート
- 建築物
- トラベル
この中のプリセットの中から詳細設定が選び、コントロールポイントを使用して細かいレタッチをしていきます。
コントロールポイントは設定したカラー・コントラストなどに対して不透明度を指定してどのくらい適用させるかを決めます。
コントロールポイントは円形ですが、画像のコントラストに応じて適用範囲を自動に値調整してくれ、これがとても優秀です。
適用範囲はプレビューボタンをマスクの確認ツールを使用します。 とても自然の風合いでLightroomのブラシツールを使用したのような不自然さはありません。 作った設置はレシピとして保存できます。
Silver Efex
モノクロ写真に変換する専用プラグインです。
白と黒で構成される世界はアート性が強く写真撮影をする人ならば挑戦したい分野です。 Lightroomに漏れず、モノクロのレタッチに強いレタッチソフトは多くないのでこのプラグインがある事自体に価値があります。
- クラシック(15)
- モダン(11)
- ヴィンテージ(12)
合計38個の豊富なプリセットの中から選択し、パラメーター変更で微調整できます。
そしてなによりフィルムが指定できるのがフォトグラファーの心を掴んで離しません。
コダックのPlus-X・イルフォード XP2 Superなどツボを突いたラインナップです。 デジタル一眼レフでモノクロをやるなら必須のプラグインです。
Dfine2
ノイズ除去専門のプラグイン。現状最高レベルのノイズリダクションの1つです。
ノイズ低減の量と比較してシャープテスの低下が少ないです。 Dfine2はまず画像を読み込み、ノイズ低減の測定を選択します。これでノイズ処理してくれます。
ノイズのサンプリングする箇所を手動・自動のどちらでも選べますが、自動でも複数箇所をサンプリングしノイズリダクションをかけてくるので信用性はかなり高いです。
さらに手動でノイズ低減をする場合は【低減】選びます。
そうするとカラーが表示されていると思いますので、そこのパラメーターを変更することで特定の色のノイズを削除刷ることができます。
カラーパレットの横のスポイトツールでノイズが酷いところを選択し、パラメーターを変更することでノイズ低減の作業を進めていきます。
Sharpener Pro3
シャープネスを向上させるプラグインです。シャープネスを一部分のみに適用させる選択機能が優秀です。
ネイチャーフォトなら山脈の稜線のシャープネスのみを向上させる、人物・アニマルならば目のシャープネスだけをレタッチするという使い方が可能です。
コントロールポイントでシャープの適用範囲を指定すると自動で最適な範囲を設定してくれます。あとは適用範囲の大きさなどを調整します。
オーバーレイエフェクトを使うと効果範囲の確認がしやすいです。これはLightroomのグラデーションやブラシなどでも使用されているので直感的に操作でいると思います。
Output Sharpner
出力するデバイス・プリンターに合わせてシャープネスを調整してくれるプラグイン。
インクジェットプリンタはインクが紙に染みこんでドットとドットが重なりシャープネスが低下するドットゲインという現象がおこるため、適切なシャープネスを掛ける必要があります。
それをOutput Sharpnerで行えばパソコン画面ではカリッとした写真であるのにプリントすると眠い画像になるということを避けることができます。
私が使用しているプリンタの解像度は2880×1440なので、専用のプリセットを選ぶだけで印刷したらにちょうどいいシャープネスになるようにレタッチをしてくれます。作品を印刷する際の最後に仕上げに使用します。 https://yamasha.net/sc-px3v
Viveza 2
簡単に写真の全体調整を行えるプラグイン。Lightroomよりもシンプルな操作なので速度重視でレタッチをするときに便利です。
じっくりとレタッチを行うならばLightroomの方がファイルに直にデータを書き込まないため測度が早いですし、細かいところまで追い込めます。
トーンカーブはLightroomよりも感覚的にいじり安いのでコントラスト調整には向いていると思います。Photoshopしか持っていない人向きのプラグインだと個人的には思います。
一眼レフを持っていてGoogle NIK Collectionを使わない人は損をしている
これだけの機能があるのに「なんか使いづらい」というだけで使用しないのはあまりにもったいないです。無料なのに…。
写真の管理に目をつぶれば、これだけで十分プロのフォトグラファーとして仕事ができます。 現に私はHDR・モノクロ・ノイズリダクションに関してはこれ1択です。 今までLightroomのみで現像していたフォトグラファー、Photoshopで写真をレタッチしていたデザイナーは是非ともGoogle NIK Collectionを使ってみてください。
https://www.google.com/intl/ja/nikcollection/
コメント
コメントを残す
スポンサーリンク
[…] 〔参考記事(1)、(2)。〕 […]
[…] 〔参考記事(1)、(2)。〕 […]
[…] 〔参考記事(1)、(2)。〕 […]
[…] 〔参考記事(1)、(2)。〕 […]
[…] 〔参考記事(1)、(2)。〕 […]
[…] 〔参考記事(1)、(2)。〕 […]
[…] 山写さんのブログが個人的には分かりやすいと思います。 無料でRAW現像環境を最高レベルにするGoogle Nik Collectionの使い方 […]