マクロレンズの優等生 Nikon AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G実写レビュー

Nikon AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

本格的なカメラを手にしたら一度は使ってみたいマクロレンズ。私が10年以上愛用しているマクロレンズがAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G。このレンズの特徴は非常によくまとまっているレンズで何をさせてもソツがないこと。

なのでこれといったレビューがあまり出てきません。何を撮ってもバランス良くいい感じに撮ってくれるから。ですのでここでは多くを語らずこのレンズの特性が出ている作例を出す形式のレビューをします。いいな!と思えばオススメ、うーん…となれば相性が良くないということで参考にしてみてください。

スペック

Nikon 105mm Microのスペック

手ぶれ補正のVRがついています。マクロレンズを使用したことがない人には珍しいかもしれませんがフォーカスの範囲を切り替えるレバーがあります。

マクロレンズはフォーカスの範囲が広いので遠景を撮るときにFULLにしておくとフォーカスの速度が遅く、一度ピントを外すと等倍撮影のピントから無限遠まで探し始めるのでいつまでたってもピントが合わなくなります。そのための切り替えレバーです。

重量 750g
レンズ構成 12群14枚(EDレンズ1枚、ナノクリスタルコート1面)
絞り羽根枚数 9枚(円形絞り)
最大撮影倍率 1.00倍
最短撮影距離 0.314m(等倍)
フィルターサイズ 62mm

商品撮影

モルガンコイン

105mmはの画角は小物を撮る時に寄ったり引いたりの自由度が高く使いやすい。ディテールの出し方はライティングで調整しますが素材感を撮影するために等倍で寄り切ることも必要なため、商業としてブツ撮りするには必須レンズ。

一眼レフ

Nikonの105mm Micoroのブツ撮りでの使いやすさのもう一つは自然なボケ味。シャープすぎない描写はものすごく使いやすい優等生。嫌いな人は少ないのではないかと思います。

コーヒー豆

これはNikonの色づくりの特長とも言えるのですが地味系の色が得意分野。コーヒー豆1つ1つのディテール感がいい感じに出ています。ただライティングに気をつけないと若干パープルフリンジが出る傾向があります。

花のアップ

等倍撮影での被写界深度の浅さを利用したボケ感も上々。雑な感じはありません。…がボケを効かしすぎると口径食のせいか背景の溶け具合が少し歪になることもあります。

商品撮影

105mm単焦点なので歪みはほぼないためカタログ撮りなどでも扱いやすい画角。フレームに収まるものは大抵このレンズを使用してブツ撮りしています。

赤ちゃん

マクロ撮影で赤ちゃんを撮る

同世代の友人でベビーラッシュが続いたせいか撮影機会に恵まれ、色々なレンズを試しましたが結局落ち着いたのがAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G。フルサイズ機を持っているお父さんは買っておいて損はありません。

このレンズの特徴である高解像だけれどもカリカリしすぎない自然は描写の強みが遺憾なく発揮されます。

赤ちゃんの手

赤ん坊は手でも脚でも顔でもよれば大体いい感じに撮れます。このような写真は105mmのマクロレンズでなければ撮れない描写です。色もこってりと乗るレンズですので赤ん坊との相性は抜群。

猫の撮影

マクロで猫を撮る

解像力は流石マクロレンズ。毛の1本1本がキレイに出ます。毛並みの質感は柔らかすぎず、硬すぎずのニュートラルな感じです。

料理

イワナの塩焼き

Nikonの色づくりとAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8Gはとにかく地味系の描写が得意。魚のハイライトの粘りなんかはこのレンズ独特なディテールの出方だと思っています。

和菓子の撮影

バランスのいいボケ方の強みがでるのはしっとり系のもの背景処理。派手さは出ませんが上品な描写です。

ネイチャー

私は山岳写真がメインなのであまりピンポイントで狙い撃つタイプではないのですが、スナップでマクロレンズを持ち歩くととてもたのしいので、紅葉の季節は特におすすめです。

中望遠で切り抜く

ピントが合っている部分はガリガリと改造してキレイに背景がボケていく感じは肉眼の再現に近いイメージです。マクロレンズなので寄る写真にスポットが当たりガチですが。中望遠の単焦点としても秀逸な写りです。ただAFの速度は絶望的に遅いので動体の撮影には向きません。

枯れ葉の撮影

建っている場所は同じでも中腰になって撮影するだけでボケと解像の両立したマクロレンズの世界に切り替わります。

イチョウのアップ

等倍

等倍のボケ

座って寄れば等倍の世界。マクロレンズAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G1本でこれだけの表現の幅があります。

寄った写真は開放(実行F値)で撮影していますがネイチャーシーンでも背景の出方が独特です。これは好みが分かれそうです。

紅葉

背景にハイライトがくる撮り方をするとキレイな処理になります。色乗りがいいのでネイチャーではこのように使うと開放での独特のボケ方をうまく演出できそうです。

白駒の森

かわって少し絞るといたってニュートラルなボケ方に変わります。中望遠として使用するのであればこの使い方が扱いやすそうです。

ニコンフルサイズボディにはおすすめのレンズ

このレンズを一言で表現すると超優等生。よくまとまっているのでレビューがすごく難しいレンズです。気になるところは特定の条件下で雑になるボケ味くらい。

105mmという画角は商品撮影など歪ませたくない写真にはうってつけです。85mm F1.4のようなポートレートレンズを持っていないときの代替レンズとしても使用することができます。

テレコンバーターを着用して遊ぶこともできますのでニコンのフルサイズユーザーは1本持っておくと楽しいレンズです。

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Nikon AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

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