写真編集ができるノートPCを選ぶのは大変です。CPUが早くメモリも多いのは当然、ストレージはSSDが理想でありPhotohsopをサクサク動かすためには高性能のGPUが必要になります。この条件を満たすノートPCを探した結果たどり着いたのがゲーミングPC。
たどり着いたのがHPのOMEN15インチモデル。要求するスペックはすべて登載している上に液晶はノングレアIPSの120hz。現在IntelのCPUが第7世代から第8世代への移行期間ということもありセールを発見。
ノートPCのメイン機はMacbookPro2017 15インチなのは変わらずですが、現在使用してるサブのWindows機のHDDからちょっとイヤな音がし始めたこともあり、たまたまセールでOMEN by HP 15がお買い得だったので購入してみました。
あとゲームが趣味だというのも大きな理由です。
スペック
OMEN by HP 15-ce000のスペックを見ていきましょう。
OS | windows 10 Professional |
---|---|
CPU | Core i7 7700HQ |
GPU | Geforce GTX1060 6GB with Max-Q Design |
メモリ | 16GB (8GB x2) DDR4-2300MHz |
SSD | 256GB (PCI-e NVMe M.2) |
HDD | 1TB 7200rpm |
wifi | IEEE802.11a/b/g/n/ac 2×2 |
有線LAN | ◯ |
Bluetooth | 4.2 |
液晶 | 15.6インチ 非光沢IPS 120hz 1920×1080 |
WEBカメラ | ◯ |
SDカードスロット | ◯ |
USB | 3.1 Gen1 × 3 |
USB-C | 3.1 Gen2 × 1 |
映像出力 | HDMI2.0 / Mini Display Port |
質量 | 2.63kg |
バッテリー | 5時間 |
OS | windos 10 Professional |
マシンスペックだけみるならデスクトップPC代わりに使えます。OSをインストールしていあるのがM.2のSSDであることに注目。システムを快適に動かすことができ動作がもっさりすることがありません。
そしてメモリも16GB余裕のある構成。これだけで通常使用目的はほぼ全て問題ありません。
外観
赤と黒を貴重としたデザイン。安っぽい質感ではありません。
カーボン調の質感のある素材があしらわれています。そして真ん中に大きなOMENのロゴ。
背面はメッシュの様な構造でゴム足で本体を支えます。排熱性がありながら机とのフィット感があるゲーミングPCらしい作りです。
モニタの裏側に排熱するダクトがあります。高負荷のゲームやレタッチを行うときはファンが高速で回りここから排熱されていきます。作業するキーボードが熱くなってくことは少ない印象です。
キーボードは一般的な配列+OMENの独自機能を入れた組み合わせたもの。通常のキータイピングに支障が出ることはありません。ファンクションキーを押しながらキーを押すのも一般的なノートPCと同じなので特に違和感はありません。
ゲーミングPCらしく、WASDのボタンはカラーが反転していてわかりやすくなっています。打鍵感は普及価格帯のノートPCよりもカチャカチャ感がありしっかりしています。キーストロークは同じくらい。
ノートPCの中ではしっかりと打ち込めるタイプだと感じました。
キーボードは光らせることもできるため暗所での作業も快適に行うことができます。
トラックパッドもWindows機スタンダードなもの。右クリックと左クリック用のボタンを使うことで誤作動を起こしにくいです。ただMacBook Proの圧倒的な使いやすさに慣れているとやはり不満が残ります。
他のノートPCと同じく、個人的にはマウスは別に用意する必要があると感じました。
登載インターフェイス
左側にはミニディスプレイポートとHDMI、有線LAN、USB3.0、USB-C、イヤホン、マイクが接続できます。映像出力が2系統あるので母艦としても使いやすいです。
右側はSDカードスロット、USB3.0、電源ポート。こちらは奥の方にUSBが配置されているので、据え置きとして使う場合はここに周辺機器を接続する使い方になりそうです。
電源アダプタ
消費電力が大きいせいかかなり大きめです。持ち運びは考えないほうが良さそうです。
ストレージの速度
HP OMENの特徴はなんといってもM.2のSSDが登載されていること。速度を計測したところReadで3000MB/sオーバー、リードでも1000MB/sオーバーと超高速。こちらのストレージを使用してレタッチをしたりゲームをすれば快適に動作すること間違い無し。
M.2のSSDはSamsungのMZVLW256HEHPシリーズの256GBモデル。ハードディスクはSeagateの2.5インチST1000LM049の1GBモデルです。
写真編集・レタッチマシンとしての能力
すべてのスペックがデスクトップPC並なので現像作業で遅延はありません。Lightroomもサクサクと動いてくれます。
気になる書き出し速度をメインPC、MacBook Pro 2017と比較してみました。SynologyのNAS DS3018xsに格納したRAWファイルを現像しています。読み込み速度は平均100Mb/s程度です。

RAW現像の速度を比較するのは現在メインで使ってる自作PCとサブのMacBook Pro 2017 15インチモデルです。
OMEN HP 15インチ | 自作デスクトップPC | MacbookPro 2017 15インチ | |
CPU | Core i7 7700HQ | Core i5 6500 | Core i7 7700HQ |
GPU | Geforce GTX1060 6GB with Max-Q Design | Geforce GTX1050 Ti 4GB | Radeon PRO 560 4GB |
メモリ | DDR4-2400MHz 16GB | DDR4-2133MHz 16GB | DDR4-2133MHz 16GB |
SSD | 256GB PCIe NVMe M.2 | 512GB Serial ATA | 1TB PCIeベースオンボードSSD |
RAW現像条件
- Nikon D4SのRAW(1600万画素)
- 10枚
- 画質80
- 解像度変更なし
- デスクトップ(SSD)に書き出し
RAWファイル書き出し結果
Omen | メインPC | MacbookPro 2017 15インチ |
---|---|---|
16秒 | 17秒 | 23秒 |
結果はOMENがとデスクトップのメイン機がほぼ同等の速度、MacbookPro2017 15インチは大きく引き離された結果になりました。
モニタはi1 Display Proでキャリブレーションしています。趣味でのRAW現像ならば十分なほどの色の出方をしています。

ゲーミングPCとしての能力
ゲームをする上で必要になるのがCPUとグラフィックスボードの総合的な処理能力。HPのOMEN 15-ce016TXはCore i7 7700HQとGeforce GTX1060 Max-Q Designを登載しています。
FINAL FANTASY 15 Windows Editionnベンチマークで計測したところ1920×1080ので標準品質の設定にしてもやや快適に動作するという結果になりました。PCゲームの中でも現在のところ飛び抜けてスペックを必要とするFF15でこの結果ですので、ほとんどのPCゲームは快適に動作するかと思われます。
レタッチにも使えてゲームもバリバリできるので写真が趣味でゲームをする人にとってはコストパフォーマンスが抜群です。
デスクトップPCとのスペック比較
写真編集やゲームをデスクトップで扱う人がノートPCを検討するときに疑問に思うのが「デスクトップPC換算だとどのくらいのスペックになるのか」というもの。CPUもグラフィックボードも専用使用になっていてよくわかりません。
あらためて私が現在使用しているデスクトップPCとMacBook Pro 2017 15インチとのスペックと比較してみます。
OMEN HP 15インチ | 自作デスクトップPC | MacbookPro 2017 15インチ | |
CPU | Core i7 7700HQ | Core i5 6500 | Core i7 7700HQ |
GPU | Geforce GTX1060 6GB with Max-Q Design | Geforce GTX1050 Ti 4GB | Radeon PRO 560 4GB |
メモリ | DDR4-2400MHz 16GB | DDR4-2133MHz 16GB | DDR4-2133MHz 16GB |
SSD | 256GB PCIe NVMe M.2 | 512GB Serial ATA | 1TB PCIeベースオンボードSSD |
メイン機は2世代前のミドルクラスの構成で組んでいます。そろそろこちらは最新の構成に買い換える予定です。このデスクトップに近い性能が出てば満足ということで今回HPのゲーミングPCであるOMEN15インチを検討しました。
ストレージ性能の比較
現在の写真編集用メインPCで使用しているストレージがCrusialMX300というSerialATA接続のSSD。Omenにリードで6倍近くの差をつけられています。そしてリードも2倍の差。M.2接続のSSDの速さがよく分かる結果になりました。
持ち運び用に使用しているMacBook Pro 2017 15インチのSSDはリードでは2000MB/sと1.5倍の差をつけられていますが、ライトでは逆に1.5倍こちらが高速でした。
言えることは早くメインPCのシステムドライブをM.2にしなさいということです。
CPUのスペック比較
User BenchMarkによるとデスクトップ用で第6世代のCore i5 6500と、OMEN15インチに登載されている第7世代のCore i7 7700HQはほぼ同等、少しだけ7700HQが性能が高いベンチマークが出ています。
比較にしたCore i5 6500は現在私のメインPCで使っているCPUなのでノートPCを買う際の参考にしました。つまりCPUだけみれば現在のメイン機と同等の性能が出るというわけです。
GPUのスペック比較
同じくUserBenchmarckによるとデスクトップのGeforce GTX1060の方がノートPCのモデルに比べて3割ほど性能が高いみたいです。ではノートPCの1060はデスクトップPCのに刺すグラフィックボードのどのくらいのモデルのスペックがあるのかを、私がデスクトップPCで使用しているミドルクラスのGeforce 1050Tiと比較してみます。
ノートPCのGTX1060の方が30%〜40%性能が高い結果となりました。
現在のデスクトップPCを凌駕するスペックだった
結果としては現在のデスクトップPCよりも高性能という結果になりました。ゲーミングPCすごい…。
CPUもGPUもSSDもすべてにおいてメインPCよりもOMEN by HP 15-ce016TXの方が上。2年前くらいのミドルクラスよりも遥かに性能が高いということがわかりました。
液晶も視野角の広く映り込みの少ないIPSなのでキャリブレーションすればそれなりの色を出すことができます。本格的にレタッチをしたい場合は映像出力もHDMIとDisplayPortがあるのでカラーマネジメントディスプレイに接続し正確なレタッチをする選択肢もあります。
外部ディスプレイを使うとゲームも大画面で行うことができますし、箱物系のゲームならベッドでゴロゴロしながらプレイすることもできますね。…もうこれがメイン機でもいいかもしれない。
HPのアウトレットセールで購入
色々なメーカーやパソコンショップのBTOなどと比較しても圧倒的に安い。特にOSを入れるストレージがM.2のSSDであること、液晶が120HzのIPSでこの価格はとってもお買い得。
最新スペックにこだわらず、2年前の自作デスクトップPCミドルクラス以上の性能をノートPCで扱えれればいいというコストパフォーマンス重視の人にはオススメできるゲーミングノートPCです。
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