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安価で写真環境を整える強い味方、カラーマネジメントモニタ BenQ SW2700PT

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BenQ SW2700PT

写真を仕事にしていると避けられないのがカラーマネジメント。ちょうど使用しているEIZOのColorEdgeが耐用年数を過ぎたこともあり、つなぎとして流行りの廉価なカラーマネジメント対応モニタのBenQ SW2700PTを購入してみました。

おそらくは初めてカラーマネジメント対応のモニタを買う人の最有力候補の1つであろうモニタです。ここで多くの人が気になる点は「キャリブレーションツールを使わないでどの程度正確な色が出せるのか」だと思います。

確実に正確な色を出すためにはキャリブレーターは必須なツールですが、価格が3万〜するので趣味で写真を楽しんでいる人には敷居が高いのも事実です。BenQ SW2700PTの初回レビューは、購入した直後の状態でどこまで写真プリントのカラーマッチングができるかという視点で行います。

予想もしていなかった結果になり、個人的には大満足なカラーマネジメントモニタです。このレベルのものが7万円で買えるとはいい時代になりました。ただ設定につまづく人がいそうなのでプロファイルの簡単な解説をしながらキャリブレーションなしでのプリントのカラーマッチングまでをご紹介します。

SW2700のキャリブレーションはこちらから。

BenQ SW2700PTのスペック

スペックから見ると写真レタッチもDTP作業も問題なく行えます。AppleのRetinaディスプレイほどではありませんが、解像度が高くdpiが一般的な液晶よりもあるためフォントなどが少しくっきりします。あとは写真やデザインデータの色が正しく表示できるかどうかですね。

SW2700PT

  1. サイズ:27型ワイド
  2. パネル:IPS(AHVA)
  3. 解像度:2560 x 1440
  4. 輝度:350cd / m2
  5. 応答速度:12ms
  6. コントラスト比:1000:1
  7. 入力端子:DVI-DL / DisplayPort1.2 / HDMI1.4
  8. Adobe RGB 99%カバー

遮光フードが付属しているお買い得感

遮光フードが標準装備

ただでさえ廉価なSW2700PTですが、なんとフードが付属してきます。EIZOのColorEdge CSシリーズは遮光フードは別途購入の必要があり、それだけで2万円もします。その点から考えるとSW2700PTのコストパフォーマンスは抜群です。

高さ調整はシンプルで使いやすい

ディスプレイスタンド

高さが細く設定できるため、最適なアングルに設定できます。販売価格2万円程度のモニターですと3段階しか切り替えができなかったりもしますが、そのような心配はありません。

モニタ自体の角度も30度の調整ができるため、見下ろすようにモニタを見る人にも使い勝手は良好です。

モニタ操作のためのODSコントローラー

OSDコントローラー

モニタのUSBに接続することでsRGB / AdobeRGB / モノクロがワンタッチで切り替えられ、液晶モニタの設定のすべてを操作を行うことができるODSコントローラーが付属しています。
モニタの手前あたりに配置しておくと便利です。

sw2700ptのOSDコントローラー

必須ツールというわけではありませんが、テキストを打つ際にモノクロにすると目の疲れが軽減できて意外と便利でした。

SW2700PTをWindowsマシンに接続すると色が合わない問題

モニタ上で色が合わない問題

結論からいうとカラーマネジメントの経験のない人は最初はかなり戸惑うのではないかと思います。なぜならWindowsの標準のフォトビューワーとChromeなどのブラウザとで色味がかなり異なるからです。

「どちらが本当の色なんだろう」と困ってしまうかもしれません。

色味が違うのはSW2700PT独自のプロファイルのせい

最近のwindowsはドライバがないと自動でダウンロードして適応するという機能があります。自作PCではLANのドライバを入れずにケーブルをつなぐだけでネットにつながるということも多々あります。

便利な機能なのですがどのドライバが適応されるのかがわからないというデメリットもあります。それがSW2700PTでも起こります。プロファイルの確認と変更の手順をご紹介します。

モニタのプロファイル設定

まずデスクトップのどこでもいいので右クリックをして「ディスプレイ設定」を選択します。

ディスプレイのカラープロファイル

カラープロファイルの欄に表示されているのが現在使用しているプロファイルになります。Windows10でBenQ SW2700PTを使用すると自動にこのような画面になります。

アダプターのプロパティの表示

変更する場合はアダプターのプロパティの変更をクリックします。

色の管理

カラーの管理に入ります。ここで色を表示する / 出力する機器にどのプロファイルが適応されているのかを確認することができます。

SW2700PTを確認すると「BenQ SW2700PT Color Profile, D6500」というプロファイルが適応されています。これはBenQが提供するSW2700PTが正しい色を表示するための設定です。本来ならばこれで正しい色が表示できるはずですが、なぜwindowsのフォトビューワーとブラウザで色味が違うのでしょうか。

カラーマネジメントに対応しないアプリがある

モニタ上で色が合わない問題

確認した限りですと、windows10のデフォルトの環境ですとフォトビューワー以外ではすべて同じ色味で表示されます。PhotoshopでもIEでもChromeでもです。つまりwindowsのフォトビューワーがカラーマネジメントに対応していないアプリケーションです。

Windowのフォトビューワーに対応させるならばプロファイルの変更が必要

WindowsのフォトビューワーとブラウザやPhotoshopなど、すべてのアプリで色を合わせたいのであれば使用するプロファイルをWindows標準のものにする必要があります。それがsRGB IEC61966-2.1。

カラープロファイルの追加

プロファイル画面の「追加」をクリックしてsRGB IEC61966-2.1を選択して、「規定のプロファイルの設定」をクリック。そしてPCを再起動します。

これですべてのアプリで同じ色にすることができます。しかしAdobe RGBが使用できるカラーマネジメントモニタを使用するということは、当然sRGBよりも色数の多いAdobe RGBでレタッチやデザイン作業を行い、それをプリンタや他のデバイスとカラーマッチングさせたい人だと思います。

管理できるのであれば色領域は広ければ広いほどいいです。流石に色空間の広いカラーマネジメントモニタをsRGBで使用するのはもったいないです。

キャリブレーションなしでのAdobe RGBでのカラーマッチング

今回のテーマはキャリブレーションを行わずにどれだけ実用的なモニタか検証すること。ですのでSW2700PTのプロファイルはwindowsマシンに接続すると自動でインストールされるBenQ SW2700PT Color Profile D6500、表示はAdobe RGBに設定します。つまりはデフォルト設定です。

Windowsのフォトビューワーでは彩度が高すぎる表示になりメチャクチャな色合いになります。色の確認はカラーマネジメント対応のPhotoshopやLightroomで行います。

写真が趣味でカラーマネジメントモニタを買う人の大半は他モニタと色味が変わらないことと、プリントの色のマッチングだと思われます。まずはプリントのカラーマッチングが純正プロファイルのみで叶うのか検証していきます。

LightroomからEPSON SC-PX3Vに出力

EPSON SC-PX3V

私は印刷に出す前の色味の確認(プルーフ)をEPSON のA2ノビ対応プリンターの SC-PX3Vで行っています。業務用の色合いが強いプリンターなので交換インクは大容量かつ高価格ですが、頻繁にプリントをする人、カラーマッチングにこだわる人にはおすすめです。

EPSON クリスピア

写真はプリントして飾るのが好きなタイプなので、色々と重宝しています。紙はEPSON純正のクリスピアを使用します。

印刷時に使用する紙のプロファイルを適応する

Lightroomからのプリント

Lightroomプリントを設定すると色々な設定を行うことができ、カラーマネジメントはその1つにあります。まずはプリンター側の設定を行います。

プリンタの色補正はOFF

色補正は必ずOFFにします。多くのプリンターはカラーマネジメントされていないことを前提にプリントをするため、プリンター側できれいな見た目になるように調整しています。よってカラーマネジメントされている環境では見当違いな色になります。また今回はプリント用紙はEPSONのクリスピアを使用しますので用紙はそのように合わせます。

Lightroomのカラーマネジメント

Lightroomのカラーマネジメント設定の「プロファイル」を「その他」に設定します。OSにインストールされているプロファイルが一覧で表示されます。

プロファイルをPhoto Crispiaに指定します。モニタのプロファイルはBenQ公式、プリントのプロファイルはエプソンのクリスピアです。これで色がバッチリあえば、印刷に関してはキャリブレーションしなくても精度の高い色が出るコストパフォーマンス最強のモニタになります。

EPSONはもちろん、大半のメーカーのプリンターはドライバーをインストールするとWindowsに純正用紙のプロファイルがインストールされます。ピクトリコなどの紙を使用する場合は公式HPからダウンロードしましょう。

キャリブレーションなしでの出力としては精度が高い

プリントとのマッチング精度は高い

結果は明度は少し落ちますがほぼモニタの表示と同じでした。加法混色と減法混色の違いから明るさに差が出る、プリントを見る照明条件によって異なるなどの要素があるためリビングでの確認では仕方のないことですが、色味のマッチング精度は非常に高く満足の行く結果になりました。

キャリブレーターなしでも「間違った色ではない」という範囲に落ち着くことはできますので、安価で写真をキレイに表示できる液晶モニタとしては最有力候補ではないでしょうか。業務以外での用途であれば十分すぎる精度です。

仕事として使う、カラーマッチング精度を完璧にしたい人はキャリブレーターは必須です。上を見ればキリがない世界ですが、私はX-riteのi1Display Proを使用しています。

次回はBenQ SW2700PTにキャリブレーターを使用したカラーマッチングを行います。

デュアルディスプレイで使うならビデオカードを選ぶ必要あり

GeForce GTX 1050 Ti

BenQ SW2700PTの接続はDVI-DL / DisplayPort1.2 / HDMI1.4の3つです。旧型のビデオカードですとDVIが1つしかついていなかったり、HDMI・ディプレイポートがないもののあります。自作PCでのデュアルディスプレイを検討してる場合はビデオカードの購入を検討する必要があります。

私は少しだけゲームもしたりしますので、これを機にGefore GTX1050 Tiに変更しました。

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